日本酒冷蔵庫(家庭用)のおすすめ紹介!保存方法や温度管理についても
日本酒好きの悩みの1つに、1度で飲みきることが難しい日本酒の保存方法があります。日本酒の家庭用冷蔵庫に関心が集まってきているのは、味に対するこだわりが高まっているからではないでしょうか。今回は美味しさを保つのにおすすめの冷蔵庫、保存方法をご紹介していきます。
目次
日本酒を冷蔵庫で保存するのが良い理由は?
日本酒を冷蔵庫で保存する、というのがピンとこない方もおられるかもしれません。そもそも日本酒のラベルには、賞味期限が記載されてはいません。日本酒はアルコール度数が比較的高く、開封前であれば腐敗する心配はほぼありません。実際、日本酒の「熟成酒」というものも存在しています。賞味期限はありませんが、それでも「美味しく飲める期間」というものはあります。
今宵の一杯目は広島の雨後の月 純米吟醸 Black Moonを。これは自宅の日本酒用冷蔵庫に常備したい逸品。 pic.twitter.com/3PzDYLhr6b
— 古典エデュケーター 大濵彩花 (@ohamaayaka) December 13, 2015
通常の日本酒は造られた直後と出荷される直前の2度、「火入れ」という加熱殺菌処理が施されています。美味しく飲める期間の目安としては『製造年月+約1年間』だと言われています。火入れを行っていないものを「生酒」、火入れを1度しか施していないものを「生貯蔵酒」と呼びますが、それらは冷蔵保管をした上で『製造年月+約6~7ヶ月間』と言われています。
そして腐敗の心配がない、というのはあくまで「開封前」の話です。開封後に劣悪な環境で保存をしていると、カビが生えてしまうこともあります。日本酒は繊細なお酒だと言われています。その中でも温度管理はとても大事で、温度のちょっとした変化で酒質に変化が生じてしまいます。
65℃程度で加熱殺菌をする新酒の「火入れ」でも、その温度での1時間は20℃の温度管理下で貯蔵していた場合の18日分にも相当すると言われています。それ程に繊細な日本酒を保管するには、温度管理された専用の冷蔵庫が最適だとされています。

日本酒の質を損なわないために
酒質が変化してしまうと悪臭を放ったり、味の劣化へと繋がってしまいます。せっかく購入した日本酒、上手な保管方法で味を損なうことなく、開封してから何度でも美味しく飲みたいものですよね。
日本酒用冷蔵庫欲しい。
— koboo (@koboo23) April 15, 2017
気温の高い場所で保管していると、「老ね香」と呼ばれる独特の匂いを発します。最適の温度で保管できる日本酒専用の冷蔵庫は、昔はお店などでしかあまり見ることはありませんでした。ですが今では、家庭用のものも多く出回っています。おすすめの家庭用日本酒冷蔵庫をいくつかご紹介します。

おすすめ日本酒用冷蔵庫:こだわり本格派には
家で日本酒を楽しみながらまるでお店にいるような気分を味わいたい、頻繁に友人や親戚を集めて日本酒を飲み交わしている、そんな方におすすめの冷蔵庫をご紹介します。
マレコム『冷蔵ショーケース』
冷蔵庫内にあるダイヤルで0℃~10℃までの温度調節が可能で、一升瓶も立てて入れることができます。底面にキャスターが付いているので、本体を傾ければ移動しやすくなります。
扉部分がガラスとなっているので中も見え、全体寸法は幅475mm×奥行517mm×高さ1018mmと、お店などに置いてある日本酒用冷蔵庫に近い形となっています。
ファニエル『SMARTCLASS』
ワインセラーとして販売されている冷蔵庫ですが、棚を抜くことで日本酒の一升瓶も立てた状態で保管が可能となります。扉のガラス越しに中が見えるので、インテリアとしても楽しめます。消音化、温度と湿度の安定にも工夫が施されています。
全体寸法が幅380×奥行476(高さは各商品によって変化)と省スペース化へのこだわりも優れているので、本格さを求めたいけれど場所があまり取れない、という方におすすめです。
おすすめ日本酒用冷蔵庫:お洒落デザイン派には
収容できる瓶の数よりも、どちらかと言えばインテリアとしてのデザインを重視したい、部屋の雰囲気を壊したくない、という方におすすめの冷蔵庫をご紹介します。
フルネット『日本酒冷蔵庫』
庫内温度が5℃~18℃に設定されていて、温度表示パネルで温度が確認ができます。温度設定ボタンで調節が可能となっています。密閉性コンプレッサーを採用した低騒音設定です。前面のドアはUVカットの二重ガラス構造となっています。
全体寸法は幅493mm×奥行595mm×高さ830mmで、一升瓶を立てて入れることが可能です。庫内の照明がブルーLED電球で本体の黒色とマッチしているので、本格さとお洒落さを両立させることができます。
サンルック『冷庫さん』48L
他にも単色のものもありますが、特に木目調であるナチュラルウッドかダークウッドがお洒落です。全体寸法が幅430mm×奥行480mm×高さ510mmとコンパクトですが、棚を外せば一升瓶も2本までなら入ります。
0℃~3℃までの温度調節が可能です。振動・騒音が少ないので、寝室やワンルームの部屋に置いても安心です。
おすすめ日本酒用冷蔵庫:コンパクトお手軽派には
そんなに多くは保管できなくてもいいから、家で飲む日本酒も美味しく飲みたい、狭い部屋でも邪魔にならないものが欲しい、という方におすすめの冷蔵庫をご紹介します。
ベルソス冷温庫25L
5℃~60℃の温度を1℃単位で調節ができるポータブル冷温蔵庫です。全体寸法が幅345mm×奥行430mm×高さ485mmとコンパクトですが、一升瓶を入れることはできません。
900mlの瓶であれば、入れることが可能です。冷やすだけではなく保温することも可能なので、他の用途としても使うことができます。
日本酒の冷蔵庫保存に適した温度は?
家庭用の日本酒冷蔵庫をご紹介してきましたが、いったい何度に温度設定をするのが良いのでしょうか。美味しい日本酒のためにせっかく用意する冷蔵庫、保存するのにもっとも適した温度をご紹介します。
日本酒冷蔵庫ぱんぱんじゃない? pic.twitter.com/iNm58yC470
— ふじこみゅ障 (@eeffoceihc) July 3, 2017
「日本酒に適した温度」とひとことで言っても、その日本酒の種類や醸造方法によって、厳密には違ってきます。ですが、5℃~6℃の温度を保てれば、2~3年は保管が可能だと言われています。あまりに詰め込み過ぎると庫内の温度が変わってしまいますので注意が必要です。
また15℃以下で一定の温度を保つことができれば、およそ1年間は保管ができると言われています。ですがこれは火入れが行われている日本酒のみに限られ、生酒や生貯蔵酒のように2度火入れをされていないものに関しては、冷蔵庫での保管が必要となります。
普通の家庭用冷蔵庫で保管する場合の注意点
日本酒専用の冷蔵庫を用意できるならそれが一番良いですが、置き場所の問題などでどうしても用意できない場合もあります。「それなら家庭用の冷蔵庫で代用はできないかな?」と考えますよね。答えとしては、冷蔵庫で代用が可能です。ですが繊細な日本酒を保管するためには、押さえておきたい注意点があります。
まず、一升瓶を入れるだけの空間を確保するのが難しいという点があります。横にして保管しても構わないのですが、どうしても邪魔になってしまいますよね。
そこでおすすめとしては、冷蔵庫に入る大きさの日本酒を買うか、開けた後は小さめの瓶に小分けにして保管する方法です。その他の注意点としては、温度の変化で日本酒の質が劣化してしまいますので、冷蔵庫の開け閉めが頻繁なご家庭は振動も含め注意が必要となります。

日本酒の保存は紫外線と空気にも注意を!
温度の他にも、紫外線や空気に晒されることで日本酒は劣化してしまいます。強い太陽光の下ならば1時間もしないうちに黄褐色に変化し、雑味が増して日光臭を放ち始めます。これは太陽光だけではなく、紫外線を含んでいる蛍光灯の光に長時間晒されても発生してしまいますので、部屋の中だからと安心はできません。
日本酒が茶色や緑色など、濃い色の瓶に入っているのはこのためです。そして家の中で保管する場合も、化粧箱に入っていた日本酒であればその化粧箱に入れたまま、化粧箱がなかった場合は新聞紙などで包む、といった紫外線をカットする保管方法が必要となります。
先程小さめの瓶に小分けして保存する方法をおすすめしましたが、日本酒は空気に触れると酸化が進み劣化してしまいますので、その点においても小分けして保存するのがおすすめです。何度も口の開け閉めをすれば、それだけ空気が入ってきてしまうからです。
冷蔵庫で保管した美味しい日本酒を楽しもう!
先日いただいた日本酒、冷蔵庫で冷やしてたの(*^◯^*)
— 黒沢咲 (@kurosawasaki) October 3, 2017
おいち💕 pic.twitter.com/ICwYAexxBx
冷蔵庫で冷やし、しっかりと保管方法にもこだわった日本酒の味はきっと格別なはずです。「酒は百薬の長」とも言われます。「どんな良薬よりも効果がある」との意味ですが、それも「適量の酒であればこそ」ですよね。飲み過ぎなどには注意して、楽しく美味しく、これからも日本酒を満喫していきましょう!
