浴衣の襟合わせって女性は左右どちら?向きが違うと驚きの意味が・・

浴衣は夏の風物詩として知られていますよね。美しい浴衣姿の女性を見て「私も浴衣を着てみたい」と感じる方もいるのではないでしょうか。ですが浴衣を着るとき、襟の合わせ方を意識したことはありますか?美しく浴衣を着てもらえるよう、今回は襟合わせの向きについて解説します。

目次

  1. 浴衣の襟合わせの向きってどっち?
  2. 浴衣の襟合わせは右前に
  3. 浴衣の襟合わせは男女の区別をしない
  4. 右前の意味に注意!
  5. 浴衣の襟合わせの確認方法
  6. 襟合わせを間違えないための近道
  7. 浴衣姿をSNSに投稿する場合
  8. 浴衣の襟合わせの豆知識
  9. 浴衣を着て優雅なお出かけ日和を

浴衣の襟合わせの向きってどっち?

浴衣美人という言葉があるように、浴衣や着物といった和服を綺麗に着こなせる女性は素敵ですよね。憧れている女性が浴衣を着ていたり、素敵な柄の浴衣や帯を見つけたときは「私も着てみたい」と感じるのはいたって珍しいことではないでしょう。ですが、いざ自分で浴衣を着付けようとすると、意外と戸惑うことも多いですよね。

特に襟合わせの向きは、どちらが正しいのか分からずに戸惑ってしまうのではないでしょうか。浴衣の襟合わせの左右が間違っていると、可愛い浴衣も綺麗な帯も台無しになってしまいます。せっかく時間をかけて浴衣を着付けたのなら、デートやお出かけを思いきり楽しみたいですよね。今回はそんな浴衣を美しく着るために、きちんとした襟合わせの向きについて解説をします。

浴衣の襟合わせは右前に

浴衣に限らず、和服はすべて「右前」で襟合わせをします。このときの右前というのは、右の襟が上にくる、ということではありませんので気をつけてください。右前は「右側の襟を先に合わせる」という意味で、実際は左側の襟が前にきます。少し紛らわしいですが左前にして浴衣を着てしまうと、せっかくの浴衣美人が台無しになってしまうため、しっかりと覚えておきましょう。

浴衣の襟合わせは男女の区別をしない

洋服は男性と女性でボタンの向きが違いますよね。ですが浴衣などの和服は、男性と女性とで襟合わせの向きを区別していません。男女関係なく、浴衣を着るときは右前で襟合わせをする必要があります。男性に浴衣を着付けてしてあげたいと考えている女性の方は、襟合わせの向きには注意してくださいね。

では小さなお子様の場合はどうでしょうか。結論からいうと、和服の襟合わせは小さなお子様からご年配の方まで、一律して右前です。お子様の場合でも、お宮参りや七五三などで和装する機会がありますよね。そうでなくても七夕祭りなどで浴衣を着せることもあるでしょう。大切な記念日や、思い出の日に左右反対の向きで和装させないように、きちんと覚えておいてくださいね。

右前の意味に注意!

浴衣や着物といった和服は、先に行うことを「前」と表現します。そして右というのは、右手で持った身頃を表します。つまり、右手で持った身頃を先に合わせることを「右前」といいます。浴衣や着物は身頃が襟とつながっているため、自然と襟も右前で合わせることになります。

女性の場合、洋服のボタンのかけ合わせと同じような感覚で浴衣の襟合わせをしがちです。ですが浴衣や着物などの和服の正しい襟合わせの向きは、女性用の洋服とは逆です。間違った着方をしていると相手に違和感を覚えさせるだけではなく、縁起の悪い着方をしているとひんしゅくを買う恐れがあります。正しい着方をしっかりと把握して、いらぬ恥をかかないように注意しましょう。

浴衣の襟合わせの確認方法

和装に慣れていない方は「右前」の意味を「襟の右側が左側の上にきている」というように覚えてしまいがちです。そのため、いざというときにどちらが右前なのかとっさに判断できず、戸惑ってしまうことも少なくありません。もっと簡単に正しい襟合わせの向きを判断できると助かりますよね。

洋服のボタンを確認する

和服に着慣れていない方は襟合わせの左右がきちんと合わせられているか、確認したいですよね。そういったときは洋服のボタンのかけ合わせを見て判断しましょう。女性の場合は女性用の洋服とは逆向きに、男性の場合は男性用の洋服と同じ向きに襟合わせをすれば問題ありません。SNSなどを見て参考にする場合は、インカメラなどで左右反転されていないか注意する必要があります。

相手から見て浴衣の襟が「y字」になっているか

浴衣を正しく着ると、襟の形は「y字」に見えます。正しい襟合わせは、相手から見て襟合わせの形が「y字」になっているかどうかで確認することが可能です。浴衣や着物は華やかな柄や帯に目が行きがちですが、襟の向きも意識してみておくと、自分で着付けるというときにどちらか迷わなくなりますよ。

自分の右手が懐に差し込めるか

襟合わせは、右手を懐に入れることで確認することが可能です。浴衣をはじめとした和服では、懐に右手を出し入れしやすくしてあります。懐紙(かいし)や筥迫(はこせこ)を襟に挟んだとき、右手でスッと取り出せるかどうかで正しい向きがわかります。左利きの方は大変でしょうが、不便だからといって左前で襟合わせをしないようにしてくださいね。

襟合わせを間違えないための近道

今はインターネットで手軽に調べることが可能です。襟合わせの左右がわからなくなってしまったとしても、調べればすぐにわかります。ですがきちんと「浴衣の襟合わせは右前」と把握しておくと、調べる手間も省けてラクに着付けができますよね。襟合わせの向きに慣れるには、浴衣や着物といった和服をたくさん着ることが一番の近道になるでしょう。

浴衣を着て出かける機会を増やす

襟合わせの左右を間違えないようにするためには、実際に浴衣や着物などの和服で出かける回数を増やすことに尽きます。浴衣を着るようになれば、自然に襟合わせの向きを覚えられます。お祭りやお参り、観光など無理のない範囲で浴衣を着る機会を増やしていきましょう。普段着とまではいかなくても、年に数回、和服を着る機会を作れるといいですね。

着付け教室に通う

浴衣の着付けも、基本的には着物と同じです。着付け教室に通ってみるというのも、浴衣に慣れるいい機会になるでしょう。呉服店で着付け教室を開いているところもありますし、無料セミナーを開いているところもあります。自分の目的に合った教室を探すのは大変かもしれませんが、和服を着るいいきっかけになるのではないでしょうか。

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浴衣姿をSNSに投稿する場合

浴衣を着てお出かけやデートを楽しむときは、浴衣姿もSNSなどに投稿したくなりますよね。最近はスマートフォンのインカメラの画質もよくなり、自撮り棒を使う方も増えてきています。ですがインカメラで撮影した浴衣姿を、SNSに投稿する際は注意が必要です。

インカメラで撮影すると左右反転してしまい、襟合わせが左前になってしまうからです。そのまま投稿してしまうと、せっかくの浴衣美人が台無しになってしまいかねません。ひと言インカメラで撮影したことを記載しておくか、画像加工で左右反転させたあとで投稿するようにしましょう。

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浴衣の襟合わせの豆知識

浴衣の襟合わせは右前が正しい着方とご紹介してきましたが、なぜ左前ではいけないのかご存知でしょうか。諸説ありますが、左前に襟合わせをして浴衣を着ない理由がきちんと伝えられています。間違えて左前で襟合わせをしたとしてもそのままにせず、出かける前であれば着付けし直すようにしてくださいね。

左前の襟合わせは「衣服令」によって禁止された

その昔、中国では右前より左前で襟合わせをしている方が上位という考え方を持っていましたが、日本でもその影響を受けています。奈良時代に「衣服令(えぶくりょう)」という律令ができ、そこには「庶民は襟合わせを右前にしなさい」という内容が書かれています。それが浴衣などの和服を右前にして着るという文化が、定着したきっかけになったといわれているのです。

左前の襟合わせはあの世への身支度という意味に!

庶民の襟合わせを右前にするという律令は、時代とともに棄却されています。ですが「亡くなった人の死装束は左前で着せる」という風習は現代でも残っています。そのため左前は縁起が悪いとされていますが、本来、襟合わせの向きは死者と生者を区別するためのものです。「死者は平等に神や仏に近づく」という思想から、貴人と同じく左前に着せる風習ができたといわれています。

浴衣を着て優雅なお出かけ日和を

最近は、古いしきたりや習慣にとらわれることなく、自由に和服を着ることができるようになってきています。しかし人の生死にかかわる習慣は、ほんのわずかな間違いでも見ている人を不快にさせてしまいます。堅苦しい習慣だととらえずに、長く伝えられている風習を重んじながらひとつの「マナー」として、美しく浴衣を着て優雅なお出かけ日和にしてくださいね。

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