ピーマンとパプリカの違いは色以外に栄養も?簡単で美味しいレシピも紹介!
ピーマンとパプリカは似た形をしていますが、違いを聞かれるとなかなか思いつかないものですよね。色以外にも、見方を変えればピーマンとパプリカの違いはどんどん出てきます。今回はピーマンとパプリカの違うところやそれぞれの特徴を生かした簡単美味しいレシピをご紹介します!
目次
ピーマンとパプリカの大分類は同じ!
ピーマンとパプリカは、見た目が似ていることからも分かるように広いくくりで見れば仲間なんです。その根拠は品種にあります。ピーマンとパプリカはどちらもナス科トウガラシ属に属しています。辛くないのにトウガラシ属に入るのは驚かれる方もいるかもしれませんが、見た目だけで言えばトウガラシも似たような形をしていますよね。
トウガラシは英語でhot pepper、ピーマンは英語でsweet pepperと表現されます。苦いのにピーマンをsweetと表現するのは、sweetに辛みが弱いといった意味合いがあるためです。パプリカもsweet pepperで表現しますので、この面でもピーマンとパプリカは同じ仲間として扱われていることが分かりますね。
大分類では同じでも、ピーマンとパプリカには違いもたくさんあります。それぞれの特徴の違いを生かして調理することでより美味しく頂くことができますよ。では早速、ピーマンとパプリカの違いをご紹介していきます!

ピーマンとパプリカの違い:見た目と味
ピーマンとパプリカの違いでまず思いつくのが、見た目と味ですね。ピーマンは濃い緑色、パプリカは黄色や赤、オレンジなど鮮やかな色合いになっています。またピーマンは薄皮でコロッとした小さめのものが多いですが、パプリカは分厚くてりんご程度の大きさのものが一般的です。
またピーマンは苦味のある味が特徴です。少し青臭い風味もありますので苦手な方が多いのも事実です。極力苦くないピーマンを選びたい場合は、ヘタに注目しましょう。ヘタの形が五角形より六角形のものを選んだほうが苦味が少ないと言われています。
一方、パプリカには苦味がほとんどありません!どちらかというと甘さのある味です。そもそもパプリカが誕生したのはピーマンを食べやすく品種改良したことが由来ですので、味の違いにも納得ですね。赤いパプリカはトウガラシにも似た見た目ですが、辛みも全くありませんので小さなお子様でも安心して食べることが出来ます。

ピーマンとパプリカの違い:栄養
ではピーマンとパプリカの栄養価に違いはあるのでしょうか?ピーマンにもパプリカにも共通しているのは、カロテンやビタミン、食物繊維が豊富に含まれているということです。どちらも栄養価が高い野菜ですが、それぞれに含まれる特徴的な栄養成分もあります。
まずピーマンに含まれる栄養で特徴的なのが、ピラジンという成分です。ピラジンはピーマンの青臭さの素にもなっている栄養素ですが、嬉しい効果もあります。血液をサラサラにして脳血栓や心筋梗塞の予防に効能があるのです。
パプリカの特徴的な栄養素は、ビタミンCとカロテンです。ビタミンCとカロテンはピーマンにも含まれている栄養成分ですが、パプリカに含まれるビタミンCとカロテンの量はピーマンの2倍以上にもなっています!またパプリカのビタミンCはレモンの3倍以上にもなりますので、美肌効果も期待できますよ。
ピーマンとパプリカに栄養価の違いがあるのは、それぞれの色にも現れています。パプリカの赤色や黄色はカロテノイドという色素が影響しています。赤色のパプリカにはカプサンチン、黄色やオレンジ色のパプリカにはゼアキサンチンというカロテノイド色素が含まれているのですが、これらには抗酸化作用があるのです。

ピーマンとパプリカの違い:収穫するタイミング
ピーマンとパプリカには収穫するタイミングが大きく異なります。まずピーマンは熟す前の早い時期に収穫されます。ピーマンに青臭さや苦味が残るのは収穫時期の早さが要因になっています。
パプリカはピーマンと違い、熟してから収穫するので栽培期間が長くなりますが、収穫期も長い野菜なんです。
— パプリカbot (@papurika_bot) December 20, 2017
一方パプリカは実が完熟するのを待って収穫します。期間にすると約2か月間の違いがあるのです。実が熟すあいだに苦味や青臭さは消えていき甘さを増していきます。また熟すことで実の色も赤や黄色、オレンジ色などの鮮やかな色に変化していくのです。
普段君たちが食べてるピーマンは綺麗な緑色をしてるでしょ?実はこれ、ピーマンの若い姿なんだよっ!つまり、ピーマンが完熟する前に収穫したもの!!熟すと赤とか黄色になって、カラーピーマンになるんだよ!その中でも肉厚のピーマンがパプリカ!
— 農業芋bot (@nougyou_imo_bot) December 26, 2017
スーパーマーケットで、ピーマンほどの大きさなのにパプリカのようなカラフルな色をした野菜を見たことがあるかもしれません。これは「カラーピーマン」といってピーマンの収穫時期を完熟するまで遅らせた品種です。ピーマンも熟せばパプリカのようにカラフルで苦味のない野菜になるのですね。

ピーマンとパプリカの違い:調理方法
ピーマンとパプリカの違いは調理方法にも表れます。どちらも、生でも加熱しても食べることはできますが最適な調理方法が異なります。ピーマンは加熱調理をしてもビタミンなどの栄養素が失われてしまうことがほとんどありません。またカロテンは油と一緒に食べると効率よく摂取することができるので、炒め物や焼き物などがおすすめです。
パプリカも加熱調理は可能ですが、あまり長時間火を加えてしまうと栄養素が失われてしまいます。パプリカの栄養素を損なわないための一番の調理法は生のまま使用することです。もし加熱調理する場合は、サッと素揚げしたり軽く炒めたり、短時間で済むように気をつけましょう。またスープであれば外に栄養が逃げてもスープとして飲むことができるので心配ありません。
ピーマンの簡単美味しいレシピ
ピーマンは値段も手ごろで日々の料理に使いやすい野菜です。ここからはピーマンの簡単で美味しいレシピをいくつかご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ピーマンの肉詰め
ピーマンがメインのおかずといえば、ピーマンの肉詰めです。材料はピーマン・挽肉・玉ねぎ・塩コショウ・卵・片栗粉です。まずは挽肉にみじん切りした玉ねぎ、塩コショウ、卵を加えてよく混ぜます。ピーマンのヘタと種を取り縦半分に切ったら、挽肉のタネをピーマンに詰めて両面に片栗粉をまぶしていきます。
油を引き熱したフライパンにピーマンの肉詰めを並べます。片面が焼けたらひっくり返して料理酒をかけ、蒸し焼きにすれば完成です。味付けはケチャップや醤油ベースなどお好みのものでOKです。ピーマンの肉詰めはタネを作るまでが大変ですが、時間のある時にタネを作り冷凍しておくと便利ですよ。
無限ピーマン
食卓で一品足りないときは、無限ピーマンが大活躍してくれます!材料はピーマン・ツナ缶・醤油・砂糖・ごま油です。作り方はとっても簡単です。耐熱ボウルに縦細切りにしたピーマン・ツナ缶・醤油・砂糖・ごま油を入れて混ぜ合わせたら、レンジで3分ほど加熱すれば完成です!
作り方は簡単ですが、この無限ピーマンが本当に美味しいんです!ご飯のお供にもぴったりですし、お弁当のおかずとしても活用することができる万能メニューですよ。
パプリカの簡単美味しいレシピ
パプリカは明るく鮮やかな色合いのため、料理に取り入れると一気に食卓が華やかになります。そんなパプリカを使ったレシピをご紹介していきます。
パプリカのマリネ
パプリカはあまり加熱処理せず栄養を損なわずに食べられるよう、マリネにするのがおすすめです。パプリカをサッとゆでたら、めんつゆ・みりん・水・酢で漬ければ完成です。パプリカだけでなく、茹でたタコやサーモン、トマトなどを加えると一層華やかな見た目になりますよ。
ピーマンとパプリカを使った簡単美味しいレシピ
ピーマンとパプリカを一緒に取り入れたメニューはいかがでしょうか?一品で緑・赤・黄色の三色が入るのでとってもキレイで見栄えのいい料理になりますし、ビタミンもたっぷり摂ることができますよ。
ピーマンとパプリカの酢豚
用意するものはピーマン・パプリカ・豚肉・片栗粉・甘酢あんの素(酢・砂糖・醤油・ケチャップ・お酒・みりん・水・片栗粉)です。ピーマンとパプリカは素揚げしておきます。醤油と酒で下味をつけた豚肉に片栗粉をまぶしたら、170度の油で揚げます。フライパンにピーマン・パプリカ・豚肉を入れ、甘酢あんをかけて炒め合わせれば完成です。
具材はお好みで、人参や玉ねぎなどを追加しても良いでしょう。油と一緒に食べることで栄養を存分に摂取できますしお肉もたっぷり入っているので、酢豚は満足度の高いメニューになります。
ピーマンとパプリカの違いを理解しておくと便利!
ここまでピーマンとパプリカの違いをご紹介してきましたが、それぞれの違いや特性を理解していれば普段の料理にも生かすことができます。お買い物の際にもピーマン・パプリカを見比べてみると面白いかもしれませんね。それぞれの特徴を生かして、美味しい栄養満点な食卓をぜひ楽しんでください!