大根の部位について!煮物の時や甘いのは上・下どちらかもご紹介!
大根は冬に美味しい食材ですが、部位によって味や食感が違うので使い分けることによって料理がより一層美味しくなります。定番の煮物に適した部位や、それぞれの部位を使ったおすすめの大根料理のレシピ、美味しい大根の見分け方などをご紹介します。
目次
冬は大根の季節
寒くなってくると、汁物のお料理が食卓に並ぶ機会が増えてきますが、そこで欠かせないのが大根です。ボリューム感もありますし、あると色々な料理に使えて便利な為、スーパーでもついつい手に取る方は多いのではないでしょうか?
冬の美味しい大根に敵うものないよね、、
— BizarreWitchCraft (@izupong0222) January 26, 2018
でも大根って同じ1本の中でも部位によって味や食感が違う事をご存知ですか?今回は、そんな大根を1本まるまる美味しくいただく方法をご紹介致します。

大根が一番甘いのは何月ごろ?
今や大根は一年を通してスーパーに並んでいますが、そんな大根にも美味しく食べられる旬があります。品種によってばらつきはありますが、大体どの品種も11月~2月くらいの冬の時期に旬を迎えます。
所さんの冬の四天食材一番ウマイのはどれ⁉︎っていう番組の大根部門で練馬大根が紹介されて、三浦大根と雪下大根をおさえて一位になった‼️
— 高田 大輝 (@0607Takada) January 26, 2018
地元の大根だから結構嬉しい😊
冬の時期は大根自身が寒さから身を守るため、水分を減らして糖分を増していくんです。水分中の糖度が高くなることで凍りにくくしているんですね。そのため、甘くて美味しい大根が収穫できるのです。
しかし、夏に出回っている大根も冬に比べると多少甘みは減るものの、夏に美味しく仕上がるような品種を収穫しています。また、品種改良も進んでいますので夏の大根も美味しく召し上がれます。

甘い大根の見分け方
では、スーパーに並んでいる大根の中で甘くて美味しい大根はどのように見分ければいいんでしょうか?まずは触った時に硬く、ハリとつやがあり色が白いもの、持った時にずっしりと重みがあるものが良い大根のようです。
大根をよくみると、表面にヒゲの生えていた穴があります。この穴の跡も甘さに関係しているのです。この跡がきれいに一列に並んでいると言うことは、ストレス無くまっすぐに育ったという証拠で、辛みが少なく甘い大根という事が分かるのです。
また、葉がついている場合、葉の色が緑でみずみずしいものは、身もみずみずしくて美味しいんです。葉が切り落とされている場合は、切り落とされた断面が乾燥していないか見てみましょう。乾燥していると鮮度が落ちている可能性があります。

大根の部位別の特徴
そんな大根ですが、上、中、下と大きく分けて3つの部位によって味や食感が違うんです。では、それぞれの部位にはどんな特徴があるのでしょうか?
部位①上の部分
葉が生えているすぐ下の黄緑がかった部位です。この部位は土の中では地表近くのため、外気温の影響を受けやすい部位です。このため、旬の理由と同様、寒さから身を守る為、糖度が最も高い甘い部位なのです。また、大根に含まれる辛味成分が少ないのもこの部位の特徴なので、冬の時期以外でも、他の部位に比べると甘いと言えます。
部位②中央部分
真ん中の真っ白い部位です。この部位は水分を最も多く含みます。甘みと辛さのバランスが良く、食感も硬すぎないので、調理がしやすい部位です。
部位③下の部分
この部位は大根の先端の部分です。大根にはイソチオシアネートという辛味成分が含まれていますが、このイソチオシアネートは栽培環境が高温であるほど増加し、大根が若いほど多く含まれます。このため土の中では地表に比べて温度が高い下の方で育ち、1本の大根の中で一番若い、先端部分が辛み成分を多く含むことになります。また、筋が多く食感はわりと硬めです。
大根の上の部位は生で味わうのがおすすめ
大根の部位別の特徴が分かったところで、特徴を活かせば日々のお料理がもっと美味しく出来上がります。まずは上の部位に適した食べ方をご紹介します。この部分は甘い部位のため、生で美味しく召し上がれます。
大根とにんじんのサラダ(2人分)
大根を生で美味しく頂けるのはなんといってもサラダです。大根の上の部位約7センチとにんじん約2センチをスライスして千切りにし、さっと冷水にさらし水を切ります。マヨネーズ大さじ4杯、しょうゆ小さじ1杯、砂糖小さじ1杯を混ぜ合わせドレッシングを作ります。よく水を切った大根とにんじんにドレッシングをあえます。最後に白ゴマをふりかけて完成です。
野菜が水っぽいとドレッシングと絡まず味が薄まってしまいますので、野菜の水を充分切るのがポイントです。
みぞれ鍋(2人分)
大根といえば大根おろしですが、甘さを活かして上の部位を使うのがおすすめです。焼き魚の付け合せもいいですが、みぞれ鍋で温まってはいかがですか?鍋の具材は白菜やきのこ類の他、さっぱりしたみぞれ鍋には白身魚もおすすめです。
鍋に、水3カップ、顆粒だし小さじ1と3分の1、みりん大さじ1、酒大さじ2を入れて火にかけます。お好みの具材を入れて火が通ったら中央に大根おろし(上の部位2分の1)を中央に盛り完成です。
煮物に適しているのは中央部分
中央の部位は水分多目ですが、煮崩れがしにくく味が染み込みやすいため煮物系の料理に向いています。身が厚いのでボリュームを活かした料理がおすすめです。
大根の煮物(4人分)
一番オーソドックスな基本の大根の煮物です。大根は真ん中の部分400グラムを厚さ約2センチの半月切りにします。鍋に大根と、かぶるくらいの水を入れ煮立て、約20分、竹串がすっと通るまで茹でます。
大根が茹で上がったら別の鍋に移し、水3カップ、顆粒だし小さじ1、みりん大さじ2、砂糖大さじ1を入れて、煮立ったら弱火にし、落し蓋をして5分煮ます。しょうゆ大さじ1と2分の1を入れて続けて30分煮たら火を止め、味が染みるまで30分ほど置いて完成です。
牛肉と大根の甘辛煮(2人分)
牛肉の旨みが大根に染み込んだ、絶品の煮物です。フライパンに油を熱し、牛肉150グラムを炒め、色が変わったら取り出します。続けてフライパンに油を足し、乱切りにした大根の中央部分(約3分の1)を炒め、表面にうすく焼き色がついたら水3カップを加え煮立てます。
フライパンに牛肉を戻し入れ、酒、みりん、しょうゆを各大さじ2、砂糖大さじ2分の1を加え、出てきたアクを除きます。落し蓋とフライパンの蓋をして、弱火で約30分煮込みます。大根が柔らかくなり、煮汁の量が少なくなったら火を止め、冷まして味をなじませ完成です。

大根の下の部位で食感を楽しむ
辛みが多く、しっかりとした繊維が特徴の下の部位は歯ごたえを楽しむ料理に向いています。また、汁物に入れるのもおすすめです。
大根の漬物
食感を楽しめるのは漬物です。大根の下の部位約3分の1を皮をむき、食べやすい大きさに切り、酢大さじ1、塩大さじ3分の2、砂糖大さじ5、酒小さじ2分の1をタッパかジッパーつきの袋に入れ冷蔵庫で丸1日おき完成です。
大根入り野菜のコンソメスープ(4人分)
大根の先の方は硬くても、小さく切ってスープにすれば気になりませんね。にんじん50グラムと玉ねぎ半分、大根80グラム、ベーコン30グラムを約1センチ角に切ります。鍋に水800CCを入れ、切った具材を強火にかけます。顆粒のコンソメ大さじ1を入れ、具材に火が通ったら完成です。

裏ワザで大根の味が変わる!?
大根おろしにしたいけど、辛くて食べられない!ということはありませんか?そんなときはなんと甘くする裏ワザがあるのです。大根は温めることによって、辛みが軽減するのです。そのため、レンジで30秒ほどチンするだけで、大根の辛みがうすくなるんです。
また、サラダにしたい大根が辛い場合、千切りにした大根を塩水にしんなりするまで漬けておくと辛みがぬけます。そのあと真水につけて水を何度か替えるとシャキッとした食感に戻りますよ。大根が辛いとき、ぜひ試してみてください!
部位を上手く使って大根料理を楽しもう!
1本の大根でも甘い部分、辛みのある部分と部位や季節によって味が違う理由が分かりましたね。また、カット大根を買う際にどの部位選べばいいか迷った時は、何を作りたいかによって適した部位を選ぶことができます。味の違いを楽しみながら大根料理のレパートリーを増やしてみてはいかがですか?
