似顔絵のコツ11の掟!かわいいイラストの簡単決め手はデフォルメ!
似顔絵を描くって他の物を描くより緊張しませんか?その似顔絵をモデルにした本人に渡す場合などは下手な物は渡せないとより緊張してしまいます。似顔絵を似せるにはコツがあるんです。今回は似顔絵を描く時に注目するポイントや男女別の描き方のコツなどを紹介します。
目次
似顔絵を描く時はどれだけデフォルメできるかが大事
似顔絵を描く時、写真を撮る時のように相手の姿をそのまま描こうとしていませんか?もちろん、それが出来るならそれは素晴らしい才能です。しかし、最初からそのレベルを目指してしまうのは多くの人にとって高い壁があります。
かなり前にどこかで聞いたんだけど似顔絵の似せるコツって1目見た時の0秒の印象が大事なんだって! ぱっと見て印象的だった所を強調すれば自然とその人に似るらしい...... これってファンアートにも生かせる気がする...
— りんだ (@rinda_gumi) March 31, 2018
そこで似顔絵をはじめて描く、まだまだ初心者という人はかわいいデフォルメをした似顔絵を描くのがおすすめです。デフォルメしたかわいい似顔絵であればちょっとしたコツを掴めさえすれば初心者でも簡単にかわいい似顔絵を描く事ができます。今回は似顔絵を描く時のコツを紹介していきます。

そもそもデフォルメって何?
デフォルメされたかわいいイラストで身近にある物といえば、漫画やアニメのキャラクター達です。漫画やアニメのキャラクターにはモデルがいない例もありますが、特定の人物ではなく「人間」をモデルにしたデフォルメであると言えばイメージしやすいでしょうか。「人間」のとある側面を取り出したデフォルメ、それが漫画やアニメのキャラクター達です。

日本でデフォルメと言うと特徴の誇張や簡略化をイメージしますがこれは日本独自の用法です。本来はフランス語のデフォルマシオンという言葉で、彫刻や絵画などで「変形する」という意味で使われています。日本で使う場合には特に問題はありませんが、海外の人向けに使う場合にはある程度配慮する事が必要です。

日本独自のデフォルメにおいては行われているのは漫画やアニメのキャラクターだけではありません。芸能人やスポーツ選手のかわいいイラストやLINEスタンプ、そして似顔絵などでもデフォルメは頻繁に利用されています。度合いに違いこそありますが、似顔絵を描く時はまずデフォルメしてもいいんだという認識を持っておく事が、初心者が最初に知っておくべきコツになります。
描く前にしっかりとした「観察」を行う
似顔絵のコツ①:似顔絵を描くのはまず観察から
実際に似顔絵を描こうとした時パッと手にペンを持つ、というのは間違った方法です。似顔絵を描く時はまず、相手の事を良く良く観察するようにしましょう。特にモデルになる人が目の前にいて描く場合にはついつい急がないといけないと思ってしまいますが、最初にしっかり観察を行う事でバランスの取れた似顔絵を描く事ができ、結果的に早く仕上げる事ができます。

写真は複数枚用意しよう
実際にモデルを前にして描くのではなく写真を元にして似顔絵を描く場合もあります。スクールなどに通ったりしない場合、多くの初心者の人は写真を元にする事が多くなります。写真は立体ではないので、その人の持つ立体的な特徴を掴みにくいです。より雰囲気を掴むためにも写真を見て似顔絵を描く場合には、写真を複数枚用意する事でより雰囲気を近付ける事ができます。

また用意する写真は必ず色々な角度から撮影した物を用意するのがおすすめです。正面はもちろん、最低でも横顔の写真があるとより立体的に相手の特徴を掴む事ができます。芸能人などをモデルとする場合には動画の一時停止を利用するなどして色々な角度から相手を確認しましょう。

似顔絵を描く時にはまずモデルを観察する癖をつけましょう。もちろん描きながらも確認は必要ですが、全体の雰囲気などは描く前に掴んでおくとよりスムーズにペンを進める事ができます。

相手の特徴を思いっきり描こう
似顔絵のコツ②:誰が見ても特徴と思う部分を強調しよう
【手塚治虫語録】「実在する人間の個性をはっきりつかんだ顔が、いわゆる似顔絵である。似顔絵のコツは、その相手のいちばんの大きな特徴をつかんだら勝ちである。男ではめがねとかひげ、女では顔の輪郭と口元を描いただけで、もうその人だと分かることもあるくらいだ」
— 『鉄腕アトムの歌が聞こえる』通信bot (@hashimotoichi23) March 29, 2018
観察して掴んだ相手の特徴を元にその特徴を最大限表現できるように似顔絵を描くのがポイントです。特徴的な部分を多少誇張するように描く事で最初にその似顔絵を見た時にその特徴的な部分に目を向けてもらう事ができます。

特徴的な部分をしっかり描いていればそれ以外の部分を多少簡略化していても似た印象を与える事ができます。このかわいい猫の似顔絵では目の間の立て模様と大きな目をしっかりと描く事で首輪の装飾などは簡略化していますが、このかわいい猫をモデルに描いたと相手に伝える事ができます。

この特徴的な部分ですが、多くの人が見てその人の特徴だと思う部分を誇張する必要があります。逆にその部分を簡略化してしまうと印象が大きく変わってしまうので、どこを誇張して描くかはしっかり観察した上で決めましょう。

特徴がでやすいパーツを覚えよう
似顔絵のコツ③:目や唇には特徴がでやすい!
人間相手の似顔絵の場合、やはり特徴が出やすい顔のパーツという物はあります。その特徴の組み合わせがその人らしさを作りだしているので、似顔絵を描く際にもそのパーツに注目して描く事でより簡単に描く事ができます。
注目してみると違いが多い目の形を捉える
目の形は人によっては左右でも多少の違いを感じる程に違う印象を与えやすい部分です。瞳の大きさや目の形などをしっかりと似せる事でぐっとその人に近付ける事が出来ます。特に目全体の形はその似顔絵を他の人が見た時の印象にも繋がります。

タレ目、細目などのように目の形にはいくつもの名前が付いています。それだけ特徴があるという事なので初心者の人は観察する段階で「この人の目は分類するならこれかな」というイメージを持つだけでも簡単に描きやすくなります。
唇の厚さも大きなポイント
目と同じく唇も特徴のでやすい顔のパーツの1つです。色合いや厚み、厚みによって生まれる影などを意識して描く事でより簡単に印象を近付ける事ができます。

特に唇は立体感を大切にしたいので色々な角度から見て描くのがおすすめです。似ている唇の形でも膨らみ方によって影の大きさが違うからです。唇は人の顔のパーツの中でも影が大きくでる部分なので、唇によってできる影の部分まで意識して描くのがコツです。

はじめて似顔絵を描く時はまず目と唇を意識して描いてみましょう。観察する段階からこの2か所を特に意識するとより簡単に似顔絵を描く事ができます。

特徴が出やすい髪型にも注目しよう
似顔絵のコツ④:「髪型」を見るようにしよう

似顔絵を描く時に最も似せて描く必要があるのが髪型です。どれだけデフォルメをした似顔絵であっても髪型を変えてしまうと大きく印象が変わってしまいます。裏を返せば髪の長さや色合いなどを合わせるだけでも簡単に印象を近付ける事が出来るポイントでもあります。

しかし特徴的なのは「髪型」であって「髪」そのものではないというのが似顔絵を描く上でのコツでもあります。髪の毛一本一本を丁寧に描く必要なく、絵にする上で真っ先にデフォルメできるポイントになります。「髪全体の形」と「髪の流れ」に着目して観察するとより簡単にかわいい似顔絵が描きやすくなります。

バランスを取る事も大切
似顔絵のコツ⑤:バランスを取る時は角度も忘れずに確認しよう

それぞれの顔のパーツを似せる事が出来たら、後はバランスも意識していく必要があります。目の位置や鼻の位置はもちろんの事、眉毛や耳の位置なども大きく印象を変えかわいい似顔絵に仕上げるポイントになります。

似顔絵はもちろん平面で表現する物ですが、モデルとなっている人や物は多くの場合立体です。似顔絵も必然的にある程度角度を付けて描く場合が多くなります。首の角度や向きなどによってそれぞれのパーツの大きさや形にも変化があるのを忘れずにバランスを取るようにしましょう。

見落としがちな顔の輪郭をしっかり描く
似顔絵のコツ⑥:輪郭はバランスを取る上でも重要

顔のパーツそれぞれがせっかく似ていても輪郭が似ていないとどうしても違和感のある似顔絵になってしまいます。デフォルメした似顔絵の場合にも、顔の長さなどはある程度似た形状にする事で簡単にかわいい似顔絵が描けます。

よりリアルな似顔絵を描きたいのであればさらに輪郭には力を入れる必要があります。頬から顎にかけてのラインや目元付近など他の顔のパーツに大きく影響を与える部分はよりしっかりと観察してから描く必要があります。

それぞれのパーツの位置に気を付けよう
似顔絵のコツ⑦:「アタリ」を上手く使おう
顔のパーツのバランスの取り方として良く使われるのが「アタリ」をつけるという方法です。絵を描き始める前に顔のパーツのバランスをおおよそ決めてしまう事で各パーツを正しい位置に描いていく方法です。どこまで「アタリ」を行うかは人によっても異なりますが簡単にでも良いので取り入れてみるとよりバランスが取りやすくなります。

身体全体を描く場合にもアタリの位置は重要です。人間には骨があるのでまず骨を描いた上に肉付けしていくようなイメージでやっていくと描いてから位置がおかしくて描き直しという事もなくスムーズに描き上げる事ができます。


似顔絵では表情のチョイスも大切
似顔絵のコツ⑧:表情をつけよう

顔の特徴はもちろんですがその人の特徴的な表情を描くのも似顔絵の1つのコツです。観察していて「良く笑う人だな」というような印象を持った場合などには特に有効で、表情をつける事でより似ている印象を与える事ができます。

表情の付け方で位置が変わってくる顔のパーツなどもあるので観察する段階でどのような表情にするのかも決めておくと良いでしょう。アタリを付ける位置や角度などでも変わってくる部分なので後から修正というのが簡単にはできない点を覚えておくのがコツです。

似顔絵に色をつけよう
似顔絵のコツ⑨:その人らしい色使いをしよう

似顔絵は色を入れる事でぐっとその人らしさを上げる事ができます。モノクロな似顔絵であっても濃さなどで色を入れる事は可能です。色が入る事でより仕上がった形にもできるので初心者の人は必ず色を入れて完成させるようにしましょう。
色を塗るのは全体の雰囲気の統一と共にその人らしさをより仕上げる事ができる重要なポイントです。特に複数人を描く場合などには比較対象ができるので、色付けは特に意識して行うようにするのがおすすめです。

影を意識して色をつけよう
似顔絵のコツ⑩:印象が大きく変わる影の入れ方
色を付ける上でどの色を選ぶかと同じくらい大切なのが影の入れ方です。選んだ色で影の色はおおよそ決まりますが、どこに影が入るのかを意識した色塗りをするようにしましょう。

影を上手に入れられると平面であるはずの似顔絵が立体的に見えるようになります。どこが影になってどこは影にならないのかを意識して色を付けるようにしましょう。

描き上がったら誰かに見てもらおう
似顔絵のコツ⑪:見てもらう事は上達の近道
似顔絵に限った話ではありませんが、初心者はまず絵が描き上がったらまずは人に見てもらうのが上達するコツです。いきなり本人に見せるのは敷居が高いですが、共通の知り合いなどに見せて印象などを確認してもらうといいでしょう。
またモデルが芸能人などであればインターネットなどに公開してみるのも人に見てもらう1つの方法です。投稿サイトなども非常に簡単に使いやすいサイトがいくつもあるので、見てもらう人がいない、知り合いに見せるのは不安という人は利用してみましょう。

初心者の人程、自分の描いた絵を人に見せるのに抵抗があります。ですが、そこは一歩踏み出して誰かに見てもらいましょう。見せやすい人は人によって異なりますが、誰かに見てもらう事で、違和感を伝えてもらう事もできますし、何よりも励みになります。

自分の描きやすいポイントを見つけよう
初心者が似顔絵を描く時に困るのがどこから描くべきかという事です。ただ残念ながらこれには正解がありません。イラストレーターや漫画家のような絵を描くプロの方々の中でも髪から描く人もいれば、目から描く人もいます。

ただ一般的には目から描くとバランスを取りやすいと言われています。初心者の人は目から描き始めてみて、自分なりの描き始めのポイントを見つけていくのがかわいい似顔絵を描くコツになります。

性別で見る似顔絵を似せるコツ

似顔絵はモデルの性別や年代によって似せるべきコツが異なります。初心者の人はまずこれらを意識して描いてみるとスムーズに描き上げる事ができます。
女性の似顔絵を描く時のコツは目と髪型の描き方

女性は男性よりもメイクなどをしている事もあって目の形に特徴がでやすいです。なのでより目に注目して描くとより印象を近付ける事ができます。

目と同じく印象を大きく変えるのが髪型です。髪の長さの違いなど男性よりも女性の方がバリエーションが豊富である分、より特徴を持たせやすいです。
男性の似顔絵を描く時のコツは仕草や動きの付け方

初心者の人は女性よりも男性のが難しいという人が多いです。それは髪型なので印象付けがしにくく、実際には違う髪型であっても絵にした時に違う印象にしにくい髪型も多いからです。なので男性を描く場合には顔ではなく仕草や動きの付け方でその人だと認識してもらうのが簡単です。ポップな動きの絵に仕上げる事でよりかわいい似顔絵にする事ができます。


描きやすい環境作りも大切
似顔絵は髪と鉛筆と消しゴムさえあれば初心者でも簡単に描き始める事はできますが、しっかりとした似顔絵を描くならある程度の道具は揃えたい所です。色鉛筆や絵具など使う道具によっても大きく印象が変わってきます。

また少し敷居は高くなりますが、パソコンを持っているならデジタルで仕上げるのも1つの方法です。ペンタブレットを使用したり、液晶タブレットを使用したりなど、現在はデジタルでも絵を描きやすい環境が整っています。本格的に似顔絵を描く事を趣味にするなら1つの方法として検討してみましょう。

自信を持って似顔絵を描いてみよう!

最後に、似顔絵を描く上でもっとも大切な事は自信を持って描く事です。その時の出来る限りでいいので丁寧に描けばその思いはきちんと相手に伝わります。自信のない状態で描くとそれが線にも現れてしまいます。最初からみんなが上手く描けるわけではないので初心者でも自信を持って、今出来る限界に挑んでいきましょう。

