揚げ物油の使用後は?再利用の保存方法とおすすめオイルの選び方!
エビフライやコロッケ、唐揚げなど揚げ物って美味しいですよね。でも揚げ物をした後の悩みといえば、揚げ物の油の処理です。1回で捨てるのはもったいないと思いませんか?今回は揚げ物の油の上手な保存方法や、再利用方法、揚げ物におすすめの油の選び方をご紹介します。
目次
揚げ物の油の保存方法やおすすめの油の選び方をご紹介

子供から大人まで大好きな揚げ物。コロッケやエビフライ、唐揚げ、とんかつ、天ぷらなど美味しいですよね。家族が揃う週末の晩ご飯のメニューは揚げ物と決めているご家庭もあるのではないでしょうか?そんなみんなが大好きな揚げ物ですが、揚げ物をした後の油、1回で捨てるのはもったいないと思いつつ、どうやって再利用したら良いのかわからないという方も多いのでは?

揚げ物をした後の油を1回で捨てるという方もいれば、2回~3回ほど再利用捨て捨てる方、ドロドロになるまで再利用をする方と再利用のやり方はご家庭によって違いがあるようです。油は加熱や食品を揚げることによって酸化するので、酸化が進んで傷んだ油を使うのは良くありません。今回は揚げ物の使用後の油の保存方法や再利用方法、揚げ物におすすめの油の選び方をご紹介します。
揚げ物はみんな大好き!
フィレオフィッシュかえびフィレオでやってみたいんだよなー。揚げ物大好き❤️
— 悟 (@satoru_fat) March 24, 2018
とんかつや唐揚げなどの揚げ物は美味しいですよね。子供から大人まで揚げ物はみんな大好き!中には揚げ物の食材よりも周りについたサクサクした衣が好きという方もいるのではないでしょうか?でも揚げ物はカロリーも高いので食べ過ぎると太る原因になります。なのにどうして揚げ物は美味しく感じてしまうのでしょうか?

好きな食べ物のアンケート調査などでも、必ず上位に入ってくるのがとんかつなどの揚げ物です。これはカロリーが高いものほど美味しいと思うようにできているからなんだとか。美味しい揚げ物ですが、過剰に食べ過ぎると太る原因になるだけでなく、肌荒れや健康にも良くないので、好きだからといって毎日大量に食べるということがないように注意しましょう。
揚げ物が終わった後の油は再利用できる?

頻繁に揚げ物をするご家庭にとっては、1回の揚げ物で油を捨ててしまうのはもったいないと感じている方も多いでしょう。揚げ物は油を大量に使うので、たまの揚げ物なら1回で油を捨てても良いかもしれませんが、頻繁ともなると油代もばかになりませんよね。揚げ物をした後の油は、1回で捨てなくても上手に保存すれば再利用することができるんですよ。

油は加熱したり、中に水分や不純物が混じることで酸化して劣化します。酸化した油を使うと、がんや動脈硬化などの原因になることがあるので、何回でも再利用を続けることができるということはありません。揚げ物の食材によっては再利用できないこともありますが、油を汚さない野菜の天ぷらやコロッケ、春巻きなどであれば再利用できます。
人体に有害?トランス脂肪酸とは

トランス脂肪酸という言葉を聞いたことはありますか?日本ではあまりトランス脂肪酸の危険性などについてニュースなどでも報道されませんが、諸外国ではトランス脂肪酸が厳しく制限されていたりします。マーガリンや加工油脂や、こういったものを原料に作られている食品に含まれている脂肪酸です。お肉にも含まれていますよ。

トランス脂肪酸は天然のものと人工のものがあり、人工のものは液体の植物油に水素を添加して個体にする油脂を作る工程で作られます。トランス脂肪酸がたくさん入っている代表的なものがマーガリンです。揚げ物をするときには油を高温に熱しますが、その過程でトランス脂肪酸が作られます。

トランス脂肪酸は、善玉コレステロールを減らして悪玉コレステロールを増やし、動脈硬化を促進して心臓疾患や脳梗塞といった脳血管障害の原因にもなります。またアトピーやアレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患や記憶力が低下の原因にもなります。揚げ物は美味しいですが、健康のことを考えると食べ過ぎには注意した方が良さそうですね。
揚げ物の油は何回使える?保存期間は?
ふつう揚げ油って何回ぐらい使ったら取り替えるのかのう
— まくるめ (@MAMAAAAU) January 19, 2018
揚げ物をした後のは何回くらい再利用できるのかというと、3回~4回くらいが目安になります。もちろん揚げ物に使う食材によっては再利用ができずに、1回で捨てないといけないこともありますので、あくまで目安にしてくださいね。保存期間は約2週間~3週間ほどです。保存期間も目安なので、油の状態を見て判断するようにしましょう。

つまり揚げ物をした後の油は、2週間~3週間の間に、3回~4回くらい再利用ができるということです。油は使わない間にもどんどん酸化して劣化してしまうので、保存方法が悪ければ、再利用する前に使えない状態になっていることもあります。酸化した油は健康上良くないので、もったいないですが無理をして使わずに捨ててくださいね。
揚げ物の油の上手な保存方法
手順①揚げカスを丁寧に取り除く

揚げ物をした後の油を再利用するためには、上手に保存して、油の酸化や劣化を抑えることが大切です。まず、揚げ物の油の中から揚げカスをキレイに取り除きましょう。揚げカスが残っていると油の酸化を早めてしまうことになります。カス取りで丁寧に救っても良いですし、キッチンペーパーなどを使って濾すのもおすすめです。とにかく丁寧に取り除きましょう。
手順②ごま油を加える

中華料理を作るときに使うごま油ですが、ごま油はとても酸化しにくい油です。ごま油に含まれているセサモリンという抗酸化作用のおかげで酸化しにくいんです。揚げ物をした後の油に、ごま油を少し加えて油の酸化や劣化を抑えるのがおすすめです。
手順③保存容器に移す

揚げ物の油の粗熱が取れたら、保存容器に移しましょう。保存容器の選び方は、空気に触れて酸化を進めないように、しっかりと密閉できる容器を選びましょう。容器に油を移したら冷暗所で保存をしましょう。
揚げ物の油の保存にはオイルポットがおすすめ!

揚げ物をした後の油を保存するには、空気に触れないよう密閉できる容器が必要です。瓶などでも良いですが、おすすめはオイルポットです。一口にオイルポットといっても、大きく「アミ」「カートリッジ」「濾過パウダー」の3つがあります。オイルポットの選び方は、油をいかにキレイにできるか、価格、ラーニングコストで選びましょう。

アミで濾過するタイプのオイルポットが1番安く、100均でも購入できます。カートリッジタイプのものは、10回程度油を濾過できるカートリッジが付いていて、濾過すると揚げカスだけでなく不純物も取り除けるので、油がキレイな状態になります。定期的にカートリッジを好感しないといけないので、ラーニングコストがかかるのがデメリットですが、揚げ物を頻繁にするご家庭におすすめです。

濾過パウダーはフィルターに濾過パウダーを振りかけ、そこに使用済みの油を通すことで、濾過パウダーが汚れを吸着してくれるというものです。種類が少ないのとラーニングコストがかかるのがデメリットですが、こちらも揚げ物を頻繁にするご家庭に向いています。オイルポットの価格は100円~6,000円くらいと幅が広いのでラーニングコストも考えた選び方をしましょう。
傷んだ揚げ物の油の見分け方
揚げ物をした後の油を再利用できるのは、約2週間~3週間の間に3回~4回が目安です。でもこれはあくまで目安であって、揚げる食材や油の状態によってはこの限りではありません。傷んだ油の見分け方を知っておくと便利ですよ。
不快な臭いがする
くっさ!古い油の臭い
— ケータイ症年 (@ktieboy) March 30, 2018
傷んだ油は何とも不快な臭いがします。いわゆる油臭いといった臭いです。不快な臭いを感じる場合は、油が劣化している証拠です。不快な臭いがする油で揚げ物をすると、揚げ物にこの臭いが移ってしまい美味しく食べられません。迷わず捨てましょう。
茶色くなっている
揚げ油について
— 野間ゆかり(おゆかよ) (@noma510) September 26, 2016
①梅干しを一緒に揚げると油がキレイに保たれる(酸化しないわけではない)
②3~4回で使い切るのが良い
③捨てる目安
・食材が見えないくらい色が黒ずむ
・泡が消えない
・180度で煙が出る
新しい油は透き通った黄金色をしていますが、酸化し劣化した油は茶色く変色します。とんかつや唐揚げなどお肉を揚げると1回の揚げ物でも油は茶色くなってしまいます。茶色くなってしまったら使用回数に関係なく捨てましょう。
細かい泡が消えない

揚げ物をするときに、細かい泡が立って消えずに揚げ物が見えなくなったという経験はありませんか?細かい泡が消えないのも油が劣化している証拠です。上手に揚がりませんし、味も落ちてしまうので捨てましょう。
冷めたときにトロトロしている
新しい油はさらさらしています。熱している状態ではわかりにくいですが、劣化した油は冷たい状態だとトロトロしたりドロドロしたりと、粘り気が出てきます。再利用しようと思って鍋に油を注ぐときに粘り気を感じたら劣化している証拠なので使わないようにしましょう。
古くなった揚げ物の油を使うとどうなるの?

古くなって劣化しても油は油なので、加熱して揚げ物を作ることはできます。ですが、古くなった油で揚げ物をすると体の不調があらわれることがあるのでおすすめできません。特に不調があらわれない方もいますが、胃痛や吐き気、腹痛、下痢といった胃腸障害があらわれることがあります。大好きな揚げ物で体調を崩すのは避けたいですね胃腸が弱い方は特に注意が必要です。

また胃腸障害など具体的な体調不良が起こらなくても、古い油を体内に取り入れることは健康上良くありません。酸化した老廃物を体内に摂り入れるということは、血管などの老化につながります。また、健康的なことだけでなく、古い油で揚げた揚げ物は、美味しくありません。せっかく揚げ物を作るなら美味しいものを食べたいはず!新しい油での揚げ物をおすすめします。
油の再利用して揚げ物をする方法

上手に保存した油を再利用するときの方法をご紹介します。保存する段階で揚げカスを取り除いているので、再利用して揚げ物をするときに特別何かするということはありません。鍋にそのまま注いで使えます。

ポイントは、足し油をすることです。鍋に揚げ物に必要な油の量の半分ほどを保存しておいた油を注ぎます。残り半分を新しい油を足します。あとは170度~180度に熱して、通常通りの手順で食材を揚げていきましょう。
揚げ物に最適な油とは?
揚げ物に最適な油の選び方

揚げ物に使う油の選び方は、180度前後の高温調理が基本なので、熱に強く酸化しにくいものを選ぶことです。揚げ物は油をたくさん使うので、スーパーでも安く購入できるサラダ油を使っている方が多いのではないでしょうか?最近の油は以前のものよりも酸化しにくいとは言われていますが、健康のため、そして美容のためには揚げ物に最適な油の選び方をすることが大切です。

揚げ物におすすめの油はオレイン酸の油です。オレイン酸は動脈硬化の原因である悪玉コレステロールは減らす働きがあるといわれています。酸化しにくいので揚げ物に最適です。オレイン酸の油は、こめ油やなたね油、紅花油、オリーブオイルなどです。さらに国産で原料が遺伝子組み換えでないもの、低温圧搾法や一番搾りの油を選ぶのがおすすめですよ。
油の選び方で保存期間だけでなく、揚げ物の味、体に与える影響なども変わってきます。サラダ油よりもお値段は高くなってしまいますが、健康に良く、サクサク美味しい揚げ物が食べられる選び方をしましょう。
揚げ物の油をキレイにするには?

揚げ物をした後の油は汚れています。カス取りを使って揚げカスを取っている方も多いですが、それだけでは細かい汚れまで取り除けません。家にあるちょっとしたものを使うことで油の汚れをキレイにする方法がありますよ。
冷ご飯を使う
古くなり黒いコゲが沈殿してきた油には、冷やご飯を入れて回しながら揚げてやると、そのコゲがご飯にくっ付いて、油を綺麗にしてくれる。
— 小さな知識BOT (@BOT50975109) April 3, 2018
揚げ物が終わった後の熱い油の中に、冷ご飯をバラバラにして入れます。そのまましばらく置いてから菜箸でグルグルとかき混ぜます。冷ご飯に揚げカスなどの汚れがつくので、キレイに汚れが取れますよ。
片栗粉を使う

水1カップに対して大さじ3ほどの片栗粉を溶かして、水溶き片栗粉を作ります。それを油の中に入れてかき混ぜてしばらく置きます。そうすると油と片栗粉が分離し、上下2層に分かれます。片栗粉は下にたまり、キレイになった油が上に上がってくるので、キレイになった油をお玉などですくいましょう。
揚げ物の油は保存しながら早めに使おう!

揚げ物が終わった後の油は、上手に保存すると約2週間~3週間保存することができます。次の揚げ物を作るときに置いておくのも良いですが、できるだけ早く使い切るのがベストです。揚げ物を頻繁にしないご家庭だと、次の揚げ物をする前に保存期間が過ぎてしまう心配もありますよね。

保存した揚げ物の油を早く使い切るために、料理に使っていきましょう。揚げ物にこだわる必要は全然ないので、野菜炒めやチャーハンなどの炒めものにどんどん使って、できるだけ早めに使い切ってしまいましょう。
揚げ物の油は流しに捨てないで!

古くなって再利用できなくなった油は捨ててしまいましょう。とはいえ、油を流しに捨てるのはNGです。油を流しに捨ててしまうと、油が冷えて固まり、配水管の内側に付きます。油は固まるとガチガチになってしまいますから、配水管を詰まらせる原因になります。流しに捨てる油の量が多くなるほど、配水管の内側に付く油の量が増えて大変なことになってしまいます。

また配水管の内側に付かず流れていった油は、川や海に流れ出てしまいます。流れ出た油は川や海を汚染し、悪臭を放ったり、生態系にも影響を与えてしまいます。また環境だけでなく、下水処理施設の機能を低下させてしまうので、多額な税金を使わなくてはいけなくなります。自分たちに返ってくるリスクばかりなので、油は絶対に流しには流さないようにしてくださいね。
古くなった揚げ物の油の上手な捨て方
紙パックを利用する

古くなって再利用できなくなった揚げ物の油を捨てる方法はいくつかあります。選び方は自分に合った方法でOK。いずれも可燃ごみで処理することができますよ。ひとつは牛乳やジュースなどの紙パックを利用する方法があります。空になった紙パックに新聞や古布などを詰めて、そこへ油を流し入れて紙パックの口をしっかり塞ぎます。
ポリ袋を利用する

紙パック同様に、ポリ袋に新聞や古布を詰めて、油を流し入れます。ポリ袋の口をしっかりくくって中から油が漏れてこないようにします。不安ならポリ袋を二重にしましょう。
凝固剤を使う

油に凝固剤を使って固まらせて捨てる方法もあります。油の量が多い場合は、凝固剤で固めて捨てる方法が1番おすすめです。固めた油は可燃ごみとして出せますよ。
揚げ物の油を無駄にしないために揚げ焼きがおすすめ!
揚げ物の油は、揚げる食材によっては1度で捨てなければいけないこともあります。毎回1度で捨てていたのではもったいないですよね。油が汚れやすいお肉などを揚げる場合には、揚げ焼きがおすすめですよ。揚げ焼きとは、フライパンに少量の油を入れて揚げるように焼く調理方法です。1cmほどの油で揚げていくので、油も無駄になりません。
揚げ焼きは、とんかつや唐揚げ、コロッケ、春巻きなど、ほとんどの揚げ物でできます。揚げ焼きを上手にするコツは、食材を触らないことです。たくさんの油で揚げるときは多少触っても衣が剥がれる心配はありませんが、揚げ焼きの場合、触り過ぎると衣が剥がれやすくなります。揚げ焼きでもしっかり中まで火が通り、サクサクに仕上がりますよ。

揚げ物の油は上手に保存して再利用しよう!
揚げ物に使った油は1回で捨てるのはもったいないので、上手に保存して再利用しましょう。油を再利用して美味しい揚げ物を楽しむには、オイルポットなど保存容器の選び方や、揚げ物に向いている油の選び方も大切です。傷んでいるなと感じたら使用回数や保存期間に関係なく捨てましょう。サクサクの美味しい揚げ物を楽しみましょう。