オレガノとは?嬉しい育て方・効能に加えてレシピもご紹介!
ハーブの一つであるオレガノをご存知でしょうか?イタリア料理によく使われているハーブです。この記事では、オレガノの特徴や歴史、レシピや育て方までを網羅しています。知っている方も知らない方も、ぜひ参考にしてくださいね。毎日の生活でオレガノの効能を取りいれましょう!
目次
オレガノってどんな植物?

ハーブの一つであるオレガノ。名前は知っていても詳しいことはよく分からないという方も多いのではないでしょうか?オレガノは、地中海沿岸が原産のシソ科の植物で、和名は花薄荷(ハナハッカ)といいます。育て方も簡単ということもあって、今家庭菜園できるハーブとして注目を集めているんです。今回は、オレガノについて詳しくご紹介します。

オレガノという名称は、「山の喜び」という意味のギリシャ語が由来になっています。6~9月にピンクや紫、白い花を咲かせます。オレガノの花言葉には、「財産」「輝き」「自然の恵み」「あなたの苦痛をやわらげます」があります。

オレガノの葉はほろ苦く清涼感のある香りが特徴で、ハーブの中でも香りが強いとされています。トマトやチーズとの相性がいいので、イタリア料理によく使われます。また、肉の臭み消しにも適しています。近年は生のオレガノも手に入りやすくなりました。しかしバジルなどとは違い生のオレガノは苦味が強いので、料理には乾燥したものが使われることが多いようです。

こんなところにもオレガノが!?

オレガノなんてほとんど食べた記憶が無いと思っている方も多くいらっしゃるでしょう。しかし食材としては使っていなくても、気付かないうちに口にしていることもあるんです。塩にハーブが混ざっているハーブソルトをはじめケチャップ、ドレッシングなど市販の調味料に実はオレガノが使用されているなんてことも少なくありません。


オレガノはハーブ?それともスパイス?

オレガノはハーブの一種であるとご紹介しましたが、違和感を抱かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。なぜならオレガノは、スパイスと呼ばれることもあるからです。ハーブとスパイスはどう違うのでしょう?

ハーブとスパースの区別は曖昧な点も多く、オレガノもその時によってハーブと呼ばれたり、スパイスと呼ばれたりしているのが実情です。様々な説がありますが一般的には、植物の花や葉、茎をハーブ、樹皮や実、種などをスパイスと区別することが多いようです。

オレガノの歴史

オレガノはとても長い歴史を誇るハーブで、紀元前からの利用が確認されています。古代エジプトでは、効能を利用しミイラの防腐剤としてオレガノが使われていました。また古代ギリシャでは幸せのシンボルとされ、結婚式の花冠に編み込んだり、死者の魂の平安を祈る墓地に植えられたりと様々なシーンで利用されていました。その他、化粧品や香水、薬としても重宝されました。

日本に伝わったのは江戸時代末期ごろとされています。ただ、日本では観賞用として広がっていきました。現代でも、薬用というよりは料理の香り付けや観賞用としての利用が多いハーブと言えるでしょう。

オレガノにはこんなに嬉しい効能が!
ハーブにはいくつかの効能があることが分かっていますが、オレガノも例外ではありません。まず殺菌作用に優れていますので、風邪の予防や初期症状のケアに効果的です。また鎮静作用によって、頭痛や生理痛を和らげてくれる効能も期待できます。

オレガノには整腸作用もあるとされており、消化不良や食べ過ぎなどの胃腸の不調を感じたらオレガノを使ったハーブティがおすすめです。イタリア料理は胃に重たいと感じる時でも、ハーブティなら手軽に効能を手に入れることができますよ。さらに抗酸化作用にも優れていますので、老化防止や免疫力アップ、生活習慣病の予防効果まで期待できるハーブです。

嬉しい効能が幾つもあるオレガノですが、妊娠中には避けた方が良いハーブとされています。なぜかというと、オレガノには子宮刺激作用があるからです。スパイス程度なら問題は無いようですが、避けておいた方が無難でしょう。

またオレガノから抽出したオレガノオイルは、天然の抗生物質とも言われ期待できる効能も多く、世界中で重宝されています。ただ皮膚への刺激が強いので、高濃度のものを長時間使うと、皮膚や粘膜が炎症を起こしてしまう恐れがあります。そのため肌の弱い方は、低濃度(1%以下)のもので肌の様子を見ながらの使用をおすすめします。

オレガノは買っても使い切れない?
アメブロを更新しました。 『オレガノで、オレガノチキンとハーブバター』 #オレガノ #セージhttps://t.co/ECZas4n8ol
— はーばる (@herbal_usagi) April 24, 2018
オレガノなどのハーブについてのお悩みでよく聞かれるのが、「買っても使い切れない」ということです。確かに毎日イタリア料理を作る訳じゃないですし、使い道に困ってしまいますよね。そんな時は、これからご紹介するオレガノを使った簡単レシピを試してみてください。色んな料理に使えば、オレガノが自然に無くなってしまいますよ。


ブレンドもおすすめ!オレガノティー
胃腸の調子が悪い時や疲れがたまっている時におすすめしたいレシピといえばオレガノティーです。作り方は簡単で、乾燥したオレガノ5gをティーポットに入れ、1カップの熱湯を注ぎます。フタをして2~3分蒸らせば完成です。

オレガノ特有の苦みが気になる場合は、他のハーブとブレンドしたレシピにチャレンジしてみましょう。オレガノとタイム、ペパーミントなら喉に優しい効能がある組み合わせとなりますし、オレガノとフィーバーフュー、菊花の組み合わせは頭痛を和らげてくれる効能が期待できますよ。

オレガノでおつまみクッキーはいかが?
手作りおやつの定番ともいえるクッキー。次にご紹介するのは、オレガノを入れたクッキーのレシピです。クッキーというと甘いお菓子を想像しがちですが、ご紹介するのはオレガノとチーズを使っているのでおつまみにぴったりです。
セリカのバタークッキーミックス2袋、ケーキ用マーガリン一本に適当に粉チーズとオレガノと牛乳まぜて棒状に。上手く切れる硬さまで冷蔵庫で冷やして切って180度で15分。はい美味しい。 pic.twitter.com/U7PfenthOW
— のでぃ (@s081343) November 10, 2017
クッキーミックスにケーキ用マーガリンと粉チーズ、オレガノ、牛乳を入れ混ぜます。生地がまとまったら棒状にし、冷蔵庫で冷やします。その後適当な厚さに切り、180℃のオーブンで15分焼けば完成です。

オーブンによって、様子を見ながら焼く時間を調整してくださいね。ガーリックパウダーやゴマ、酒粕などを入れるなどお好みのアレンジレシピを楽しんでください。

オレガノはトマトとの相性が抜群!

オレガノはイタリア料理によく使われているように、トマトとの相性がとても良いハーブです。そのため、イタリア料理のレシピにはかなりの確率でオレガノが登場します。いつものトマトパスタにオレガノをかけるだけでも、ぐっとお店の味に近づけますよ。

イタリア料理と思うとレシピを調べたりと難しく感じてしまいますが、料理に振り掛けるだけでもOKです。たとえばオムレツやオムライスにケチャップやトマトソースをかけ、オレガノを振れば味に深みを出すことができます。

もし自家製のトマトソースを作るなら、仕上げにオレガノを入れてみてください。ハーブの有無だけで、風味が全然違います。是非お試しを。

ポタージュにもオレガノを!

手軽に野菜がたっぷり摂れる料理といえば野菜のポタージュ。よく作るという方も多いのではないでしょうか?実は野菜のポタージュにもオレガノがおすすめなんです。ポタージュはカボチャやじゃがいもなどお好みでOK。簡単なレシピですし、オレガノ特有の風味を楽しんでください。


おつまみにもおすすめ!

さっと作れるおつまみでも、オレガノは大活躍してくれます。簡単レシピはこちら。里芋をレンジで軟らかくし、アボカドとソテーします。塩コショウとオレガノで味をつければ簡単にオシャレなおつまみの完成です。


オレガノはトーストにも使える!

忙しい朝にも、オレガノの香りを取り入れましょう。目玉焼きトーストもオレガノをさっと一振りすればおしゃれなモーニングにランクアップ。オレガノの効能を取り入れリラックスして一日を始められそうですね。

ハーブトーストのレシピはこちら。常温に戻し軟らかくなったバターにオレガノを混ぜます。それだけで、なんの変哲もないバタートーストがハーブトーストに早変わりです。オレガノは疲労回復効果もありますので、だるくて気分が優れない日におすすめの食べ方です。

朝食の人気料理のひとつピザトースト。トマトと相性のいいオレガノはピザトーストにぴったりです。ケチャップやトマトソースを塗ってオレガノを振るだけでも美味しいですが、ベーコンやピーマンなどの具を載せれば栄養バランスもバッチリです。

オレガノにはどれくらいの種類があるの?
オレガノには約20の種類があります。しかし、大まかに見ると「オリガヌム類」「マヨラナ類」「アマラスク類」の3つのグループに分ける事ができます。一般的なオレガノは、オリガヌム類のものです。ワイルドマジョラムとも呼ばれ、古くから薬用や食用として重宝されています。

マヨラナ類の特徴は、香りが強いことです。この特徴を活かし、肉の臭み消しなどで料理にによく利用されます。スイートマジョラムやイタリアンオレガノがマヨラナ類に入ります。

アマラスク類は食用というより主に観賞用で栽培され、花オレガノとも呼ばれています。代表的な品種がケントビューティで、ピンク色の可愛い花を咲かせます。ただ育て方に注意点があり、花オレガノは高温多湿を嫌うのです。ですから、残念ながら日本ではやや育てにくいかもしれません。


オレガノを育ててみよう!
手に入りやすくなったとはいえ、ハーブはまだまだ高価。毎日料理に使うのは難しいですよね。ですから、ハーブを思い切り楽しみたい方におすすめしたいのが、自分で育てることなんです。中でもオレガノは多年草ですので、一度植えれば毎年収穫できるとても魅力的なハーブです。育て方も比較的簡単ですので、初心者の方でも大丈夫。

観賞用の花オレガノも魅力的ですが、日本では育て方が難しいとされています。ですから日本の場合は、効能も期待できる食用のオレガノがおすすめです。

オレガノの育て方のポイントは?
育て方でまず重要なのが植え付けですよね。オレガノの植え付けに適した時期は、春(4月~6月上旬)と秋(9月~10月)です。種から植える場合は、本場が6~8枚になったら定植しましょう。ただ種から育てた場合は開花までに2年かかります。1年目にも葉は収穫できますが、本格的な収穫はやはり2年目以降が良いでしょう。

植え付け時に緩効性の肥料を施しますが、それ以降の追肥は必要ありません。肥料をやり過ぎると香りが落ちてしまったり、茎が伸び過ぎて風で倒れやすなり、最悪枯れてしまう場合もありますので注意して下さい。過保護になり過ぎないことが育て方のポイントです。

開花後の葉は硬くなってしまいますので、葉の収穫は開花前にするようにします。収穫後は風通しの良い場所で乾燥させましょう。もちろん生で使うこともできますが、乾燥し細かくしておけば、いつでも利用することができ便利です。

オレガノの栽培で気を付けたい病害虫

植物の育て方で気になるのが、どんな病害虫に注意したらいいかということではないでしょうか?オレガノは丈夫ですので、有難いことに病害虫の心配はあまり無いとされています。しかし春(3月〜6月)にアブラムシが付くことがありますので、見つけたら手で取り除きましょう。大量発生してしまったら、薬剤の散布を検討したほうがいいかもしれません。


オレガノの殖やし方は?
オレガノの育て方をマスターしたら、殖やすことに挑戦してみましょう。オレガノは、挿し木や株分けで殖やすことができます。

挿し木は、植え付けと同じ春か秋が適しています。10〜15cmほど茎を切り、1時間ほど水につけておきます。下の方の葉を取ったら水はけのいい土に挿します。その後は、土が乾かないよう水をやりながら管理します。2週間くらいで芽が出てきますよ。

株が大きくなってきたら、株分けをします。手やナイフで切り分けていきます。それぞれ芽が3つ以上付けるように注意しましょう。植え付ければ完成ですが、相性の良いタイムやローズマリーなどのハーブと寄せ植えにするのもおすすめです。

育て方も簡単なオレガノを毎日取りいれよう!
オレガノはミイラを作る際の防腐剤として使われていたと言われているほど、長い歴史を持つハーブです。トマトやチーズと相性が良いことからイタリア料理によく使われますが、その他にも様々な料理に活用することが可能です。

オレガノには整腸作用など期待できる効能も多くありますので、ぜひ日常的に取りいれることをおすすめします。育て方も比較的簡単ですので、自分で栽培すればコストを気にすること無く目一杯楽しめますよ。簡単レシピも幾つかご紹介しましたので、気になるレシピがあれば試してみてくださいね。
