落雁とは?和三盆との違い・おいしいリメイクレシピの作り方も!
お盆の時期になるとお供え用に頂く機会の多い落雁ですが、昔ながらのシンプルな和菓子ゆえに、食べ飽きてしまい残ってしまうと言うケースも多いのではないでしょうか?そんな落雁の活用方法や、なぜ落雁をお供えするのか?和三盆に似てるけど違いは?等の疑問にお答えします!
目次
お供え物で見かける落雁
お仏壇に供えてあるお菓子と言えば落雁が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか?特にお盆の時期に親戚が集まると、お供え用に落雁を持参する方も多く、仏壇に飾った後にどうしようか悩んでしまいますよね。仏様へのお供え物ですし、親族が気持ちを込めて供えたお菓子を処分するのも気が引けます。
落雁って稀に食うと美味しい。お盆のお供えの安いやつはアレだけど。
— ハヤシ|1日目東シ-40ab (@hayashi_lanturn) August 4, 2016
しかし落雁には意外な活用方法があるのをご存知ですか?もちろんそのままでも召し上がれますが、リメイクして別のおいしいお菓子に変身させることだってできるんです。今回はそんな落雁の歴史から、最新の落雁情報までをお届けします。おいしい活用方法も必見です!
落雁とはどんなお菓子?
そもそも落雁とは一体どんなお菓子なのでしょうか?落雁とは米などから作ったでんぷん質の粉に水あめや砂糖を混ぜて様々な色に着色し、型に入れて固め、乾燥させたお菓子です。その製法は明の時代の中国で作られた軟落甘(なんらくかん)というお菓子の作り方が室町時代に日本に伝わり、お茶菓子として茶道の発展と共に広がりました。

江戸時代には加賀藩が製菓事業を奨励する策をとったことから石川県の金沢市では落雁の製造技術が進化していて落雁の最高級品とされる長生殿(ちょうせいでん)は金沢市の名物となっており日本三大銘菓の一つにも数えられています。
落雁の名前の由来は?
では落雁は、なぜ落雁と呼ばれるようになったのでしょうか?名前の由来は前項でご説明した落雁の起源である中国のお菓子、軟落甘(なんらくかん)がなまって「らくがん」になったとされています。ではなぜ「落雁」という漢字が使われているのでしょう?

諸説ありますが、日本の名景である「堅田の落雁」と言う、近江の比良山を遠景に雁が一列になって舞い降りる眺望と、中国の「平砂の落雁」という絵が良く似ていることから「落雁」という漢字をあてたという説と、黒胡麻を混ぜた落雁を天皇に献上したときに、天皇が、白地に黒胡麻が点在する様子が雁の渡る姿を連想した為雁の字をあてたという説があります。

いずれにしても、中国の漢字をそのまま使うのではなく風景に例えて名前に取り入れるとは、昔の人は粋だったんですね。
なぜ落雁をお供えするの?
落雁を仏壇にお供えする理由は諸説ありますが、砂糖はその昔高級品とされていましたのでお米の粉と砂糖をたっぷり使った落雁とは、身分の高い人しか口にできない最高級の贅沢なお菓子だったのです。このため、最上級のものをお供えするという昔の名残りが継承されていると言われています。

また、果物が型取られた落雁の意味ですが、お盆は暑い時期ですので日持ちのする落雁を本物の果物の代わりとして供えるため果物の形にしています。他にも、お供え用に蓮の形をした落雁をよく見かけますが、蓮の花は極楽浄土の象徴的な花であることからお供えに用いられることが多いんです。

このようにお供え物と落雁とは、歴史を紐解くと切り離せない関係という事が分かりますね。また、落雁の形にもちゃんと意味があるんですね。
和三盆は落雁とは違うの?
落雁に似たお菓子として和三盆があります。和菓子屋さんでも良く見かける和三盆ですが、見た目は和三盆も落雁も似ていますよね?落雁とは何か違うのでしょうか?
和三盆を初めて見た時は落雁と似たようなものかなと思ったが、調べてみると材料が全く違う高級な和菓子なのね。さんぼ、わさんぼ、和三盆〜
— 生き餌 (@iki_e301) September 26, 2017
和三盆は四国地方で作られている高級な砂糖の事を言います。和三盆は砂糖の原料であるサトウキビの中でも四国に古くから存在する「竹糖」という種類を使って伝統的な作り方で作られる砂糖なのです。粒子が細かいため、和三盆の食感は口溶けが良いのが特徴です。甘さがしつこくなく後味もさっぱりしている和三盆は和菓子の高級材料として使用されています。
和三盆はご紹介したとおり砂糖の種類の名前ですが、和三盆だけを固めて乾燥させたお菓子のこともそのまま、和三盆と呼びます。落雁は砂糖のほかにでんぷんの粉も使いますが、和三盆は和三盆という砂糖のみを固めますので、その作り方が落雁とは違うところですね。砂糖に和三盆を使った落雁もありますが、でんぷんの粉を混ぜていればそれは落雁ということです。
落雁にはどんな種類があるの?
落雁とはでんぷんの粉を使ったお菓子とご紹介しましたが、一般的にはお米のでんぷんを使います。でんぷんの粉の種類によっても風味が違ってきますが、お米以外のでんぷんを使った落雁とはどんな風味なんでしょうか?ここではお米以外のでんぷん使った代表的な落雁である「麦落雁」「豆落雁」「栗落雁」「コーグヮーシ」「諸越」をご紹介します。

麦落雁とは大麦を加熱して挽いた粉で作る落雁です。麦の生産が盛んな群馬や長野、新潟で多く作られていて、大麦の香ばしさが特徴です。続いて、豆落雁とは粗挽きの大豆を使って作られる落雁です。福井県敦賀市の伝統的なお菓子で素朴な風味が人気です。

栗落雁とは栗を加熱して挽いた栗の粉で作る落雁で主に長野県内で作られています。ホロっとした口溶けと栗の香りが広がる上品な甘さです。そしてコーグヮーシとは餅粉を原料とした沖縄県の落雁です。優しい甘さがホッとする一品です。

最後に諸越(もろこし)とは小豆の粉を原料とした落雁で秋田県の伝統的なお菓子です。「諸々の菓子を越えて風味良し」と言われたことからこの名前がつきました。口の中でゆっくりさらさらと溶け、抹茶との相性も抜群です。このように、全国各地にご当地の名産品を使って作ったおいしい落雁が沢山あるんです。
落雁の食べ方は?
では、落雁をお客様にお出しするとき、またお呼ばれした際に出して頂いたとき、どのようにして食べるのが正解でしょうか?落雁はそのまま手でつまんで食べてもマナー違反ではありません。もし、取分けられていない場合に懐紙などがあれば手で一度懐紙にとってそのまま手でつまんで頂きましょう。

このため、お客様にお出しする場合も同様です。お箸やはさむ道具は必要ありません。強いて言えば、手に粉がつきますので手拭きなどを用意すると親切です。また、粉感の強いお菓子ですので飲み物は必須です。落雁が甘さの強いお菓子なので、お茶のような甘みのない飲み物を用意するようにしましょう。
落雁のおすすめブランド

お盆やお彼岸の時期になるとスーパーでも簡単に手に入る落雁ですが、お供え用として贈りものにする場合は格式のある落雁を贈りたいですよね。贈り物用の落雁とはどんな落雁なんでしょうか?実は落雁にも有名なブランドあるんです。ぜひ押さえておきたい3品をご紹介します。
長生殿【森八】

長生殿は先にも落雁の最高峰としてご紹介しましたが、製造している森八は寛永2年創業の石川県金沢市の老舗菓子舗です。中でも長生殿は森八を代表するお菓子で、紅花の天然色で着色された紅色の落雁は目にも美しい一品です。
越乃雪【越乃雪本舗大和屋】

越乃雪本舗大和屋は新潟にある和菓子店です。越乃雪は安永7年から作り続けられ当時から藩主に献上されるなどして藩御用達の銘菓でした。越乃雪に使われているもち米の粉は手間ひまかけた工程を経て越乃雪のためだけに加工された特別な原料です。砂糖には和三盆を使い、真っ白でホロホロとした舌触りはその名の通り雪をイメージした繊細で上品な落雁です。
山川【風流堂】

島根県の松江にある風流堂の落雁は銘菓山川です。この山川は、遡ること江戸時代の松江藩7代目藩主であり茶人であった松平不昧の愛したお菓子でした。その山川をどうにか復刻できないかと当時の文献を参考にようやく完成させたのが風流堂の山川なのです。普通の落雁とは違うしっとりとした口当たりとさっぱりとした甘みが特徴の落雁です。
フォトジェニックな落雁
最近では、SNS映えするようなカラフルで可愛い落雁も発売されています。そんなフォトジェニックな落雁をご紹介します。

流行りのゆめ可愛い落雁は京都の「uchuwagashi」の落雁です。淡いパステルカラーと星や音符などの形がなんともキュートですね。星屑のような金平糖もセットになっていて、ずっと眺めていたいくらいです。この他にもuchuwagashiさんにはカラフルなお魚を模した落雁や動物を模した落雁など、童話の中のワンシーンのような可愛い落雁がたくさんあります。

一見落雁とは思えないほどリアルな貝殻のかたちをしたこの落雁は、鳩サブレーで有名な鎌倉の豊島屋の落雁です。海辺を思わせる爽やかなこの見ためはインスタ映え間違いなしで、鎌倉のお土産に購入する方も多く、鳩サブレーに続く新名物になりつつあります。鎌倉に行った際にはぜひ探してみてください。

石川県にある諸江屋の落雁は手のひらサイズの3段の引き出しに入った色とりどりの落雁です。まるで宝石箱を開けるようなワクワクが味わえるこの落雁は優しい甘さがくせになります。ずっと飾っておきたいくらいの可愛さですね。
落雁が砂糖代わりになる!?
落雁っておいしいですが、お茶と一緒に少しずつ食べるイメージで大量消費は難しいですよね。中にはあの粉っぽさが苦手という方もいます。落雁がたくさんあってどうしよう!?となってしまった場合の活用方法があるんです。
そう言えば、落雁の始末に困って粉々にしてお汁粉にしたことが有る。
— 御膳掛 (@ozen1069) March 20, 2018
>RT
落雁の主な原料は砂糖とでんぷんです。このため、落雁を食べきれなかったり余らせたりしてしまったら砂糖の代わりに使うことができるんです。硬い落雁を適当な大きさに割るのは少し大変ですが、麺棒で叩くか大根おろし器ですりおろすと簡単に粉状になります。びんや密閉できる保存容器に入れておけば保存も可能です。

ただ、落雁にはでんぷんの粉が含まれていますので大量に使うと片栗粉を使ったようなとろみが出ます。また着色されている落雁は料理に色がつく場合がありますので、注意が必要です。コーヒーや紅茶、ヨーグルトに入れる砂糖として使えば色もとろみも気にせず使えますよ。
落雁を使うとおいしいドリンク
落雁を入れることでおいしくなるドリンクの作り方を紹介します。一つめは生姜湯です。すりおろした生姜小さじ1杯から2杯をカップに入れ、粉々にした落雁を小さじ2杯からお好みも量をカップに入れます。そこへお湯200CCを注いでかき混ぜれば落雁入り生姜湯の完成です。落雁の量によってはとろみが出てくず湯のようになり、おすすめです。

そして、甘酒にも落雁はおすすめなんです。酒かすを適当な大きさにちぎって大さじ2杯分を湯のみに入れ、お湯を100CC注ぎ、かき混ぜて酒かすを溶かします。そこへ粉々にした落雁を大さじ1杯からお好みの量を湯のみに入れさらにかき混ぜて完成です。

落雁はホットドリンクに入れることで、とろみが冷めにくくさせて体も温まりますので特に冬にはおすすめの飲み方です。
サクサクのクッキー
落雁のリメイクレシピ:ココアクッキー
ここからは落雁を使ったリメイクレシピの作り方をご紹介していきます。まず最初は落雁を使ったココアクッキーの作り方です。
落雁70グラムを予め粉々にしてふるいにかけておいてください。バター100グラムをクリーム状に混ぜ、そこへふるいにかけた落雁と砂糖30グラムを2~3回に分けて混ぜながら加えます。そこへ溶き卵1個分を加え良く混ぜます。さらにそこへココアパウダー大さじ2を加え混ぜます。良く混ざったら薄力粉200グラムをふるいにかけて加えます。

へらなどを使って粉っぽさがなくなるまで混ぜたら、天板にクッキングシートを敷き、お好みの大きさで厚さ5ミリくらいになるように並べます。予め170℃に予熱しておいたオーブンに入れ様子を見ながら15分から20分焼き、焼き色がついてきたら完成です。ココアパウダーの代わりに粉末の紅茶やチョコチップを入れてもおいしいです。
もちもちのパンケーキ
落雁のリメイクレシピ:パンケーキ
続いてはホットケーキミックスを使った落雁パンケーキの作り方です。落雁を大根おろし器で粉末状にしたものを約大さじ2杯用意します。ボウルにホットケーキミックス100グラムと卵1個、牛乳130CCを入れ、そこへ粉末にした落雁を加え良く混ぜます。フライパンにサラダ油を敷いて混ぜた生地を焼きます。

両面焼き色がついたら念のため竹串を刺して、竹串に生地がつかなければバターとシロップをかけて完成です。サラダ油やバターの代わりにココナッツオイルを使ってもヘルシーでおいしいです。ホットケーキミックスを使った作り方なので誰でも簡単に作れますね。
落雁を入れることでふっくらもちもちした食感に仕上がります。落雁の量によってもちもち感の加減ができるのでお好みの食感を楽しんでみてください。落雁を増やした場合は牛乳も少し多めに入れてください。
まったり濃厚プリン
落雁のリメイクレシピ:カスタードプリン
落雁を使った濃厚なカスタードプリンの作り方です。すりおろした落雁100グラムをふるいにかけてボウルに用意します。そのボウルに牛乳400CCを加えて泡立て器でよく混ぜます。さらにそこへ卵2個とバニラエッセンスを数滴加えて引き続き混ぜればカスタードのできあがりです。

カラメルソースの作り方です。小さめの鍋に砂糖40グラムと水大さじ1を入れ中火にかけます。焦げ付かないように注意しながら、茶色っぽく変化してきたらさらに水を大さじ1加えて混ぜカラメルソースのできあがりです。
耐熱の容器の底にカラメルソースを入れ、その上にカスタードを流し込みます。予め150℃に予熱したオーブンに入れ、15分から20分焼きます。竹串をさして生地がつかなかったら完成です。できたてはふわっとした舌触りでおいしいですし、冷蔵庫で冷やしてから食べると、まったり濃厚な味わいになります。
しっとりやわらかいパウンドケーキ
落雁のリメイクレシピ:パウンドケーキ
すりおろした落雁150グラムをボウルに用意し、そこへサラダ油150グラムを注ぎ泡立て器で混ぜます。さらにそこへ溶き卵3個分を少しずつ加えながら混ぜます。薄力粉100グラムとベーキングパウダー大さじ3分の2をふるいにかけてボウルに加え、ゴムベラなどでさっくりと混ぜます。

パウンドケーキ型に生地を流し込んで、表面を平らにします。オーブン180℃で30分から35分焼き、竹串をさして何もつかなければ完成です。オーブンから取り出したら乾燥しないように、やけどに注意しながらラップでくるんで冷めるのを待ちましょう。このようにして冷ませばしっとりおいしい口当たりになります。

落雁の砕き方が粗いと、食べたときの口当たりが悪くなるので粉末状になるまでしっかりとすりおろすのがポイントです。
ふわもちスコーン
落雁のリメイクレシピ:もっちりきなこスコーン
中がもっちり食感のスコーンの作り方です。ボウルに細かく砕いた落雁を入れ水200CCでふやかします。落雁がしっかりとふやけたら、きなこ50グラムと薄力粉80グラムを加えて粉っぽさがなくなるまでよく混ぜます。耳たぶくらいの硬さで、手で形作っても形をとどめるくらいの固さになればOKで、ならなければ薄力粉か水を少しずつ足して調節してください。

ちょうど良い硬さになったら、一口大にして手で軽く丸めて、クッキングシートを敷いた天板に並べます。予め180℃に予熱しておいたオーブンで20分から30分焼いて、表面が硬くなって焼き色がついて来たら完成です。
落雁をしっかりとふやかさないとざらざら感が残るので注意してください。そして、生地が柔らかすぎると表面がしっとりとした感じになりますが、その食感もおいしいので色々な硬さで試してみてください。
串団子にしても可愛い
落雁のリメイクレシピ:チョコ団子
チョコ味の可愛いお団子の作り方です。細かく砕いた落雁90グラムを150CCの水でふやかしてから混ぜ、砂糖小さじ1を加えます。そこへ薄力粉100グラムとココアパウダー10グラムをふるいにかけて加え混ぜます。鍋に湯を沸かし沸騰したら、生地を団子状に丸め、湯に投入します。団子が湯に浮いてきたら茹で上がりですので、完成です。

砂糖は、落雁の甘みとココアパウダーの甘さを見て量を調整してください。生地を団子状に丸めるとき、手が乾いていると生地が手にくっつき丸めにくいので、手を濡らしながら丸めるとスムーズです。ご紹介したのはチョコ味の団子の作り方ですが、ココアパウダーを加えずその分落雁を増やして作れば白いお月見用の団子も作れます。
落雁の食感を楽しむケーキ
落雁のリメイクレシピ:落雁ケーキ
こちらは、あえて落雁のサクサクした食感を楽しむケーキの作り方です。落雁お好みの量を、袋などに入れ袋の上から麺棒でたたき、食感が残るくらいの大きさに砕きます。ボウルで卵2個とヨーグルト2分の1カップとサラダ油大さじ2を分離しないように良く混ぜてください。そこへ砂糖2分の1カップ、小麦粉1カップ、ベーキングパウダー小さじ1を加え泡立て器でよく混ぜます。

そこへ砕いた落雁を加えさっくりと混ぜ、ケーキ型に流し入れます。180℃のオーブンで約30分焼き、竹串をさして竹串に生地がつかなければ完成です。ヨーグルトの代わりにホイップクリームを使ったり、くるみやチョコチップを入れてアレンジしてもおいしいです。砕いた落雁が大きすぎると食感が悪くなってしまうので適度な大きさまで細かくしましょう。
ぷるぷる和スイーツ
落雁のリメイクレシピ:抹茶わらび餅
お盆の時期にぴったりの冷たくておいしいくず餅の作り方です。耐熱容器にお好きな量の落雁を適当な大きさに砕いてその倍の量くらいの水を入れます。落雁がふやけてきたらスプーンなどで混ぜ、固い部分を潰しながらなめらかになるまで混ぜてください。そこへ抹茶パウダーを大さじ1加え良く混ぜます。

そのまま容器にラップをかけて電子レンジで1~2分ずつ様子を見ながら加熱します。中がプツプツ沸騰してきたらレンジを止め、生地が透明っぽくなっていたらレンジから取り出し粗熱を取ります。粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やして完成です。

抹茶の代わりに黒糖を入れてもおいしいです。抹茶や黒糖などの味付けを入れなくてもプレーンなくず餅ができますので、黒蜜ときなこなどをかけておいしく召し上がれます。あんこやバニラアイスをのせると夏にぴったりのスイーツになるのでおすすめです。
やさしい味わいのラスク
落雁のリメイクレシピ:落雁ラスク
サクッとおいしい落雁を使ったラスクの作り方です。落雁は適量を大根おろし器で粉末状にして、ペースト状になるくらいの水の量でふやかしておきます。フランスパンを厚さ約1センチにスライスします。大きめの耐熱皿にオーブン用のシートを敷きフランスパンを並べて電子レンジ600Wで1分から1分30秒加熱し、表面が固くなるまでフランスパンを乾燥させます。

バター(パンに塗る量)を耐熱容器に入れ、電子レンジ600Wで10秒から15秒加熱し液状にし、フランスパンに塗っていきます。その上に、ペースト状になった落雁を満遍なく塗ります。オーブンの天板にクッキングシートを敷き、バターと落雁を塗ったフランスパンを並べます。

予め130度に予熱したオーブンに入れ、15分ほど焼き、うすく焼き色がついたら完成です。落雁を塗る量でラスクの甘さが変ってきますので、お好みの量を塗ってください。
沖縄の銘菓も落雁でリメイク
落雁のリメイクレシピ:ちんすこう
落雁を使った作り方で沖縄のお土産でおなじみのちんすこうもできちゃうんです。落雁60グラムを大根おろし器でおろし、粉末状にします。バター90グラムを電子レンジ600Wで10秒ほど加熱しクリーム状にし、そこへ粉末状にした落雁を混ぜます。バターと落雁がなじんだら小麦粉110グラムを加えて混ぜます。

よく混ざったら親指くらいの太さで約5センチの棒状にしてクッキングシートを敷いた天板に並べていきます。170℃のオーブンで約20分焼き、きつね色になってきたら完成です。やさしい甘さとホロホロとした歯ざわりでちんすこうそっくりの味わいが楽しめます。
落雁は上品でおいしいお菓子
落雁を深く掘り下げてみましたが、今まで地味だった落雁の印象が変わったのではないでしょうか?和三盆は和菓子として有名でしたが、落雁も同じようにこだわりがつまったお菓子ということが分かりました。このため、お供え用だけでなく、手土産にもぴったりなおしゃれでおいしい落雁が沢山あります。

そして落雁とは思えないリメイクレシピの数々で、今まで余らせてしまっていた落雁や湿気ってしまった落雁も無駄なくおいしく生まれ変わります。特にお菓子にリメイクすると落雁のでんぷんがもっちり感を生み出し、おいしい食感が楽しめるんです。落雁の消費を目的に作るのではなく、お菓子作りの為に敢えて落雁をリメイクしても良いくらいですね。

お土産やご贈答を考えるとき、これからは落雁に注目してみてください。一緒にリメイクレシピも教えてあげると喜ばれますよ!