羊毛フェルトでもう失敗しない!やり直し方法やちょっと面白い失敗例を紹介!
羊毛フェルトは少ない道具で簡単に始められる人気の手芸ですよね。キットもたくさん販売されていますが、初心者のうちは見本通りにならず失敗もあります。羊毛フェルトの初心者にありがちな失敗の原因ややり直し方と、面白い失敗例をご紹介します。
目次
人気の羊毛フェルトとは
羊毛フェルトはふわふわした羊毛のかたまりに針を刺していき、繊維を絡ませ固めてフェルト状にして作品を作る手芸のひとつです。ニードルフェルトとも呼ばれます。針を細かく刺すだけでかわいい動物などの形を簡単に作ることができます。羊毛フェルトの作家も多く、作品がブログなどで紹介されています。

羊毛フェルトはふわふわしたマスコットやキーホルダーなど、かわいくて人気ですよね。始めるのに必要な道具や費用も比較的少なく、ニードルと呼ばれる針を羊毛に刺していくだけで作れるので気軽に始めることができます。最近では100均などにもいろいろな羊毛フェルトキットが販売されていますので、初めての方も手を出しやすいですよね。

でも、羊毛フェルトキットを買って来てがんばって作っても、初心者が見本通りに作るのはなかなか難しいようです。コロコロしたかわいい動物が作りたいのに、なぜかやせ細ってしまったり、形がいびつになったり、パーツがすぐに取れてしまったりと、失敗する人が続出しているようです。

失敗しても、それはそれで味がある作品ですが、せっかくだから見本通りのかわいい羊毛フェルト作品を作りたいですよね。失敗しないようにするには、どうすればいいのでしょうか?今回は、初心者がやってしまいがちな羊毛フェルトの失敗と原因、そしてやり直す方法を、面白い失敗例も加えてご紹介していきます。


羊毛フェルトの歴史
羊毛フェルトが手芸として人気を集め始めたのは、2000年代になってからとごく最近のことです。各協会などが設立されたのも2000年以降が多いようです。では、羊毛フェルト自体はいつごろから作られるようになったのでしょうか?

実は羊毛フェルトの歴史はとても古く、紀元前といわれています。日本の最古のフェルトは奈良の正倉院にある、中国から伝わったとされているフェルトの絨毯ですが、羊毛フェルトの発祥には主に二つの説が有力なようです。

ひとつは、ノアの箱舟にまつわる説です。ノアが大洪水の際に動物たちを乗せて箱舟で非難したとき、床に敷き詰めていた羊毛の上を動物たちが歩き回るうちに踏み固められてフェルト化したという説です。もうひとつは、フランスの僧が長旅の途中で足が痛くなったため落ちていた羊毛を集めて靴の中に敷き詰めたところ、歩いているうちに汗などでフェルト化したという説です。

いずれにしても、最古の布といわれる羊毛フェルトはとても長い歴史があるんですね。そんな長い歴史がある中で羊毛フェルトが手芸として日本で広まったのはここ十年ほどというのは興味深いですよね。

羊毛フェルトに必要な道具は?
羊毛フェルトの基本の道具
羊毛フェルトの基本の道具は、フェルティング用の羊毛とニードルと呼ばれる専用の針、フェルティングマットです。フェルティングニードルにはサイズがあり、レギュラーサイズと極細があります。レギュラーサイズは大きめの作品やパーツを作るのに、極細は小さめなパーツを作ったり表面を滑らかに仕上げる際に使ったりします。初心者はまずレギュラーサイズで慣れましょう。

羊毛フェルト用ニードルは先がギザギザになった細い針で、このギザギザで羊毛の繊維を引っ掛けて絡ませ、固めて形を固定していきます。とても折れやすいので扱いに注意が必要です。消耗品なのでひとつの羊毛フェルト作品を作るのに複数本のニードルが必要かもしれませんね。

フェルティングマットは羊毛フェルトを作る作業台です。100均でも羊毛フェルト専用の物が売られていますよ。メラミンスポンジや発泡スチロールなどでも代用できますが、すぐにぺちゃんこになったりボロボロになったりするので羊毛フェルト用の物の方が使いやすいでしょう。

フェルティングマットのお手入れも大切です。使っていくうちにフェルトがマットについた場合は、ガムテープやコロコロなどの粘着テープできれいにしましょう。フェルティングマットもだんだんへたってくるので、作業しづらいなと感じたら新しいマットに取り替えましょう。

あると便利なこんな道具も
羊毛フェルト作りで他にもあると便利なのがニードルホルダーと指サックです。ニードルホルダーは針を複数本セットすることができるので時短にもなり、また持ちやすくなって指が痛くなりにくいですよ。指サックはニードルが指に刺さって怪我をしないように保護する為のものです。羊毛フェルト初心者は特に持っているといいかもしれませんね。

このほか、表面を仕上げる時にはさみを使うこともあります。作品が出来上がった後、表面に残っているケバをキレイになめらかにしたいときにははさみでカットします。作品によっては、目打ちもあるといいですね。動物の目を付けるときに目打ちで穴を開けて目を差し込みます。針でもできますが折れてしまうこともありますし、大きな目を付けるときには目打ちの方が適していますね。

ニードルわたわたという、羊毛フェルトの芯に使うものもあります。大きい羊毛フェルト作品やパーツは固めるのにたくさん羊毛を刺さなくてはならないので、芯を入れることで早くでき、羊毛の節約にもなりますね。

羊毛フェルトの作業に慣れてきたら、テクノロートを使ってみましょう。テクノロートは針金のようなもので人形やマスコットなど羊毛フェルト作品の芯にします。芯を入れることで関節が動きしっかりと自立するなど、よりリアルな羊毛フェルト作品にしあがります。テクノロートは手芸店のほか、100均の手芸コーナーでも販売されていますよ。

羊毛フェルトの作り方
羊毛フェルトの基本的な作り方です。まず、羊毛を必要な分量だけ分けます。分ける方法は最初に繊維に沿って縦に割き、それから両端を手を少し離してゆるく持ちます。分けたい部分を真ん中に持つようにしてやさしく左右に引っ張りましょう。きつく持つと、かえって分けにくくなりますのでゆるく持って引っ張ってくださいね。
必要分だけ取り分けたら、端から丸めていきます。左右を巻き込むようにしながら丸めましょう。ここからニードルで刺していきますが、マットの上で最初はレギュラーニードルで深く刺します。手を刺して怪我をしないように気をつけてくださいね。いろいろな角度から刺し、同じ場所を集中しすぎないようにしましょう。まとまってきたら浅く刺して表面をきれいに整えます。

各パーツができたら、つなぎ目をニードルで細かく刺してつなげます。大きいパーツをつなげたら小さいパーツをつなげて、さらに目や模様があるときはつけていきます。目は目打ちで穴を開けて差しこみ、周りをニードルでつついて整えてください。羊毛で目を付けてもいいですが、プラスチックなどの目を付ける方法が目の表面に光が入りかわいく生き生きとした表情になりますよ。

羊毛フェルトのパーツ同士をつなげるときは、あらかじめマチ針やチャコペンなどで付ける位置に印をしておくと失敗しないですよ。最後に、表面がケバだって気になるようならはさみで細かいけば立ちをカットして完成です。

初心者はまず羊毛フェルトのボールを作ってみましょう。いきなり複雑な形にチャレンジすると失敗の原因になるので、羊毛フェルトボールをいくつか慣れるまで作って練習するといいですよ。羊毛やニードルの種類によってもまとまりやすさや仕上がりが違ってきますので、自分に合ったものを見つけてください。

羊毛フェルトボールの作り方
羊毛フェルトボールを作る方法は、ニードルで刺していく方法と石鹸水でフェルト化する方法とがあります。今回はニードルを使う方法をご紹介します。

羊毛を少量ちぎります。はさみでカットする場合は切った端を少しほぐしてくださいね。端から少し丸めて、何度かニードルで刺します。両端を左右からまとめながらさらに丸め、手の上でコロコロ転がしてボール状にします。レギュラーニードルで深く刺しながら形を整えていきます。
羊毛フェルトボールを回しながら刺していき、固まってきたら細いニードルに持ち替えて浅く表面を刺しながら表面のでこぼこやけば立ちをなくしていきます。まんべんなく全体を刺すのが失敗しないで形よく作るコツです。飛び出すぎている箇所はその箇所を少し集中的に刺すと直すことができますよ。

羊毛フェルトボールの表面をさらに滑らかにしたいときには、薄くほぐした羊毛をさらに重ねて細かくニードルで刺して仕上げてください。たくさん作った羊毛フェルトボールをガラス容器などに入れるだけでもかわいいですし、羊毛ェルトボールでアクセサリーやオーナメント、コースターなどの小物を作るのもいいですね。


初心者におすすめの道具とキット
100均の羊毛フェルトキット

100均には初心者におすすめの羊毛フェルトキットがたくさん揃っています。リスやうさぎ、キリンなど、動物のキットはニードルとセットになっていて、すぐに始められます。羊毛フェルト用のマットもニードルとセットで販売されているので、フェルティングマットのセットと羊毛フェルトキットを買えば基本の材料と道具が揃いますね。

100均の羊毛フェルトキットにはかわいい動物がたくさんありますが、中には細かいパーツがあって少し難易度が高いものもあるようです。初めは作りやすいものから挑戦してくださいね。季節ごとにどんどん商品が入れ替わる100均ではクリスマスやハロウィンなどのシーズンものの羊毛フェルトもあります。シーズンごとのインテリアにもいいですね。
ハマナカの羊毛フェルトキット
手芸専門店のハマナカもいろいろな羊毛フェルトキットやニードル、フェルティングマットなど販売しています。羊毛フェルトキットはリアルなイヌやネコなどの動物を中心に、初心者でもできそうなコロコロ丸いネコ、キャラクターのキットなどもありますよ。さすが手芸専門店だけに、ニードルなどの道具や羊毛もたくさん揃っています。
ハマナカの羊毛フェルトキットでおすすめなのがちいさな動物のマスコットが3つ作れるこちらのキットです。複雑なパーツがなく丸や四角を基本としています。このほかにも、「ちいさなお友達」シリーズでネコやイヌの羊毛フェルトキットがありますよ。いずれもマスコットが3つずつ作れます。

羊毛フェルトでありがちな失敗は?
はじめのうちはうまく作れなくてなかなか思い通りの羊毛フェルト作品に仕上げるのは難しく、失敗してしまうことも多いですよね。もちろんいくつか作っていくうちに道具の使い方には慣れますし、やり直すこともできますが、失敗しないで作るにはちょっとしたコツが必要です。羊毛フェルトの失敗の原因とコツをつかんで早く上達しましょう。

なかなか見本通りの羊毛フェルト作品が完成しないと悩んでいる方の為に、羊毛フェルト初心者に特にありがちな失敗とその原因をまとめてみました。失敗しないためのコツなども合わせてご紹介しまていますので、参考にしてくださいね。
前ツイートしてた羊毛フェルトのハリネズミ完成はしたけど失敗やな笑
— 愛奈 (@pML2nsG8X9ncp11) July 11, 2017
何の動物か分からんくなった笑
目が大き過ぎるんかな?笑
ニードルで指先めっちゃ刺してしもてまだヒリヒリする😭#羊毛フェルト失敗 pic.twitter.com/U7qJSrQkgH
失敗例1:うまくまとまらない
いくらちくちく刺してもなかなかフェルト化しない時は、始めにきちんと芯ができていないことが失敗の原因と考えられます。いくらたくさん刺しても、羊毛フェルトが全くまとまっていない状態からでは固めるのは大変ですね。この失敗をしないためには始めに端を丸めて少しニードルを刺し、残りを丸めてさらに刺して固めていきましょう。始めはニードルを深く刺すのがコツです。

羊毛フェルトがある程度固まったら、今度は浅く刺します。ずっと深く刺し続けていくと中心が固くなりすぎて針が折れる原因になります。中心がある程度固くなったら形を全体的に見ながらまんべんなく刺すようにしてください。一箇所を集中して刺してしまうと均一に固まらず失敗してしまいます。

ニードルが細すぎるのもなかなかうまくフェルト化しない原因ですね。細いニードルでは時間がかかるので、最初はレギュラーニードルで刺しましょう。反対に、羊毛フェルトが固くなりすぎてふわふわにならないのは、ニードルの刺しすぎも考えられます。また、ずっとレギュラーニードルで刺すのも固くなるので、表面は細いニードルに変えて刺しましょう。

失敗例2:表面がなめらかにならない
羊毛フェルトの表面がケバケバ、ボコボコになってしまう失敗もよくあります。この失敗をしないためには、表面を細いニードルで細かく刺すようにすることです。けば立ちは羊毛フェルト作品の味にもなりますが、なめらかに仕上げたいときには細かく刺すことを気をつけてみてくださいね。

表面がボコボコでなめらかでないときは、まんべんなく刺せていないのかもしれません。楽しくなってついつい同じ場所ばかりを刺してしまうとそこだけ集中して固まってしまうので、均一な仕上がりになりませんね。この失敗をしない為には、ニードルを均一に刺すことと作品を常に回しながら全体を見て作業をすすめることを意識しましょう。
失敗例3:針がすぐに折れてしまう

羊毛フェルト用のニードルはとても折れやすく消耗品なので、途中で折れてしまうことはある程度仕方がないのですが、すぐに折れてしまうときはニードルを持つ方法や刺し方を見直すことをおすすめします。
固すぎる場所を太いニードルで無理に刺したり、抜いたりしないようにしましょう。無理な力を加えると羊毛フェルト用のニードルは簡単に折れてしまいます。また、ニードルを短く持ちすぎるのも失敗の原因になるようですよ。ニードルを持つ方法は、上の方を軽く持ち、意識は針先に集中するようにしましょう。

ニードルを斜めにさしていませんか?ニードルはまっすぐに中心に向かって刺し、ゆっくりと細かく抜き刺すすようにします。抜くときも刺したときと同じ角度で抜いてください。角度を変えて引き抜いたり、ねじったりしないでくださいね。曲がったり折れたりすることがあります。曲がったニードルは折れやすいので、続けて使用しないで新しい物に替えましょう。

失敗例4:バランスが取れない
羊毛フェルト作品の左右のバランスが違ったり、形がいびつになったりして失敗することもよくありますね。羊毛フェルトの個々のパーツのゆがみは均一に刺していないことが考えられます。また、同じ力加減で抜き差ししないと、パーツごとの固さや大きさがバラバラになってしまい失敗します。

動物の羊毛フェルト作品を作るとき、目や耳の位置や手足の付け方がバランスが取れずに見本と全く違った生き物になってしまうこともよく見かける失敗例ですよね。同じ材料で作ったはずなのに、完成した羊毛フェルト作品はなぜこうも違うのかと思いたくなります。
失敗例5:パーツがうまく付けられない

せっかく羊毛フェルト作品が完成したと思ったら、腕や耳、目などのパーツが取れてしまうこともよくありますね。この失敗をしないよう、頭と胴体、胴体と手足などをしっかりくっつける方法は、足などの付け根の部分を少しふわふわしたままに残しておくといいですよ。
パーツを付ける位置を決めたら、細いニードルを使って接着部分を細かく刺していくとうまくしっかり付けることができます。よりしっかりと固定したい場合はボンドなどの接着剤を使う方法もおすすめです。

目が取れかけて飛び出してきてしまうのも羊毛フェルトのよくある失敗例です。目の取り付けを失敗しないためには、まず付ける位置に目打ちなどでしっかり穴を開けましょう。そしてボンドなどの接着剤を付けて深く奥まで差し込み、固定します。使用する接着剤は木工用など何でもかまいませんが、強力な速乾性のものだと作業が早くすすみますね。

失敗例6:なぜか細くなってしまう
円柱形の羊毛フェルト作品やパーツを作るとき、なぜか刺しているうちに細くなりすぎることもあります。ちくちくしているうちに羊毛が上下に流れてしまい、だんだん細くなってしまうのです。コロコロとまるくかわいいマスコットを作りたいのに、やせすぎて失敗したという失敗作品もよくみかけますよね。

つい力が入って横から押し過ぎていませんか?細長い円柱状のものを羊毛フェルトで作るときには、羊毛が上下に流れがちなので、時々上下を持つようにすること、横から押しすぎないようにすることなどに気をつけましょう。ちくちくし過ぎて細くなっていることもあるので、刺しすぎにも気をつけてください。

失敗しても大丈夫!
羊毛フェルトは何度もやり直しOK!
失敗しないのが一番ですが、もしも失敗してしまっても大丈夫ですよ。羊毛フェルトは何度もやり直しがきくのが特徴です。慌てずやり直しの方法を考えましょう。もう一度ほぐしてやり直しもできますし、パーツをはがして付け直すことも何度でもできますよ。失敗例ごとにやり直しの方法を具体的にみてみましょう。

まとまらずヘナヘナな作品のやり直し方法
うまくフェルト化しないで失敗してしまった時は、もう一度ほぐして最初にきちんと芯を作ることでやり直すことができます。最初に全くまとまっていない状態から始めていくら刺しても固まりません。始めに羊毛の端をしっかり巻いてレギュラーニードルで深く刺しましょう。最初は反対側に針先が出るくらい深くさしていきます。この時指先を怪我しないように気をつけましょう。

ずっと太い針で深く刺し続けると逆に固まりすぎてしまうので、刺しにくくなるまで続けるのは失敗の原因になりますよ。針も折れやすくなってしまいます。途中で細いニードルに持ち替えて表面を浅く刺すようにしましょう。

うまくフェルト化しないもうひとつの原因は、始めに羊毛をよくほぐしていないことが考えられます。直す方法としては、もう一度よくほぐし直すことです。繊維が同じ方向に向いていると固まりにくいので、最初にほぐしましょう。また、羊毛を取り分けるときにはさみでカットした場合も断面をほぐしてから始めましょう。

ケバケバでこぼこな表面のやり直し方法
表面がなめらかにならずに失敗したときは、ほぐしてやり直すこともできますがそのままでもやり直しがきく場合が多いです。ケバケバを滑らかに直す方法は、細いニードルを使えばできますよ。

指で表面をなぞるようにして羊毛の繊維を寝かせ、押さえたままでニードルで細かく何度か刺すと繊維がからんで直すことができます。またはニードルで表面に浮いた繊維を絡め取るようにしながら刺す方法でも直すことができますよ。

表面がでこぼこしているときは、ほぐして刺し直す方法か、またはそのままやり直しができる場合もあります。少しのでこぼこなら出っ張りすぎている部分を少し集中的に刺せばやり直しできます。薄くちぎった羊毛を表面に乗せて刺す方法でも直すことができますよ。

やり直し箇所が大きいパーツのときには羊毛を足して直す方法が早いかもしれませんね。小さいパーツのときは羊毛を足すとパーツ自体が大きくなりすぎるおそれがありますので、ほぐしてやり直す方法が良さそうです。
針が折れてしまう時の対処方法

ニードルが折れて失敗するときは、ニードルの太さや刺す深さ、力加減が合っていないことが考えられます。羊毛が固まってきてもレギュラーサイズのニードルで深く刺し続けていると、無理な力が加わって折れることがあります。固くて刺しづらいときは太いニードルで無理に刺すのはやめ、細いニードルに持ち直すようにましょう。

また、ニードルを刺す方向にも気をつけましょう。ニードルは中心に向かってまっすぐ刺すのが基本です。斜め方向に刺したり、刺した方向と別方向に抜いたりしないでくださいね。曲がったり折れたりする原因になります。また、曲がってしまったニードルは非常に折れやすいので無理に使い続けず新しい物に取り替えましょう。
バランスが悪いときのやり直し方法

羊毛フェルトのパーツごとの形のバランスがうまく取れない時は、均一に刺せていないことなどが考えられます。もう一度ほぐして刺し直す方法もありますし、足りない部分に羊毛を少し足す方法でもやり直しできますよ。やり直しする際には同じ力加減で均一に刺すことと全体のバランスを見ながら作業を進めることを意識しましょう。

模様や顔のパーツなど、細かいパーツを付ける位置を間違えたときも何度もはがしてやり直しができますよ。正しい位置にパーツを置いた後、もう一度ちくちくすれば直すことができます。

動物の耳や目などを付けるとき、いきなり付けたりしないで最初にまち針などであらかじめしるしをしておく方法がおすすめです。バランスが取りやすく失敗が少なくて済みます。また、見本をよく見て作ることも重要です。目と目はどのくらい離れているか、耳の角度はどれくらいか、頭に対して胴体の大きさは、など、見本の作品をよく観察することが見本に似せるポイントです。

パーツが取れてしまった時のやり直し方法
パーツが取れたり取れかかっていたりする時は、外してもう一度付け直すことができます。例えば動物の足が取れてしまったときには、足の付け根部分を少しほぐしてからもう一度くっつけて、接着部分を細いニードルで細かく丁寧にちくちくしましょう。もっとはずれにくくしたいときにはボンドや接着剤を付ける方法もあります。

目が飛び出してしまっている失敗例もよくみかけますが、これはしっかり目打ちで穴を開けて深くさし込んでいないのかもしれませんね。やり直し方法としては、まず一度目を外してもう一度しっかりと目打ちで穴を開けます。しっかり深く差し込み、強力な接着剤で付け直すとはずれにくくなります。速乾性の接着剤を使って直すのがおすすめですよ。

細くなりすぎるときのやり直し方法
円柱型などの羊毛フェルト作品やパーツを作っていて細くなってしまったときには、やり直し方法は二通りあります。まず、細くなってきていると思ったら上下からぎゅっと押しつぶして作業を続けてみましょう。上下に羊毛が流れると細くなってしまうので、上下から押すことで直すことができます。

細く固くなりすぎてそのまま直すのが難しい場合は思い切って一度ほぐしてやり直しましょう。やり直すときには今度は上下に羊毛が流れすぎないよう、横から強く押さないようにすることと時々上下を押さえる持ち方に持ち直すようにしながら作業してみてください。

思わず笑ってしまう失敗例
簡単にキットなどで始められる羊毛フェルトですが、初心者には失敗もつきものです。見本通りに作ったはずなのに、なぜか完成した羊毛フェルト作品は似ても似つかなかったということもしばしばのようですね。

でも、失敗作品にもそれぞれユニークな個性があり、かえって愛着がわくことも多いようですよ。羊毛フェルトの失敗例がおもしろかわいいとSNSでも話題になっています。あえてやり直したりせずにキャラクターの味を楽しむのもいいかもしれませんね。

こちらの羊毛フェルト失敗例は、100均の羊毛フェルトキットで作った鳥さんです。ちくちくが足りなかったのか、立つことができなくなってしまいましたね。なんだかレイジーな感じで寝そべってしまっています。

こちらの作品も同じ羊毛フェルトキットで作られたと思われる鳥さんですが、こちらはちゃんと座っていますね。ひざを曲げて腰掛ける様子と姿勢の良さがまるで人間のようです。
こちらは少し寂しそうな表情で座っているペンギンさんですね。こんなはずじゃなかったのに、と思っているのでしょうか。見本とはかなり違った表情ですがこれはこれでかわいいですよね。

こちらの作品は100均で売られているうさぎのマーメイドのキットですが、うさぎというよりクマのような仕上がりになってしまいましたね。こちらも100均の羊毛フェルトキットですが、失敗例をよく見かける作品です。頭の飾りなど細かいパーツも含まれているので初心者の方には少し難易度が高いようです。

こちらの失敗例はなんだかイヌのようにも見えるアルパカさんです。頭や胴体部分のちくちくがこちらも足りなかったようですね。なぜかヒゲがはえてしまっています。

こちらの失敗例も同じ100均の羊毛フェルトキットで作ったアルパカですね。上の作品と同じ材料、同じ説明書のはずなのに、こうも違った作品に仕上がるというのも面白いですね。とぼけた表情のカメラ目線で、何かを語りかけてきそうです。

とても味があって愛着がわきそうな羊毛フェルト作品ですね。ハムスターでしょうか。本物以上に生き生きした表情で、今にも動き出しそうです。なんだか癒されますね。

一見、何の生き物かな?と思ってしまうこちらの羊毛フェルト失敗例は、天使の羽が生えたゾウだそうです。長い鼻や大きな耳に加えて羽がついているのでなかなかバランスをとるのが難しいんですね。

こちらのペンギンさんも味がありますね。何かのキャラクターに似ているような気もします。失敗例の作品はなぜか、少し寂しそうな表情の作品が多いようです。

こちらの失敗例、サンタさんのマスコットは激やせしてしまったようです。ちゃんと見本通りの大きさに仕上がっているのに、ニードルの刺しすぎでしょうか?

羊毛フェルト失敗例も、それぞれ個性があってかわいいですよね。むしろ、見本よりも味があって愛着がわきそうです。失敗例は失敗例としてユニークで個性的な立派な羊毛フェルト作品のひとつではないでしょうか。
かわいい羊毛フェルト作品を作ろう!
羊毛フェルトの基本と、初心者によくありがちな失敗やそのやり直し方法についてたくさんご紹介してきました。かわいい羊毛フェルト作品たちを見ていると作ってみたくなりますね。面白い失敗例も思わず笑ってしまうものばかりでした。

これまで羊毛フェルトは難しそうだと思っていた方も、簡単にやり直しがきくのでまずはフェルトボールや初心者向けキットからぜひチャレンジしてみてください。今までに羊毛フェルト作品を作ってみたことがある方は、コツとやり直し方法をふまえて次の羊毛フェルト作品を作ってみてくださいね。かわいい羊毛フェルト作品をぜひ作ってみましょう!