間接照明と直接照明の違いとは?効果やおすすめアイテムを調査!
間接照明とはどういう照明のことか説明できますか?なんとなくのイメージでオシャレな照明ということは分かりますが、定義をきちんと説明できる人は少ないのではないでしょうか?間接照明とはどういう照明で、直接照明との違いは何なのでしょうか?
目次
間接照明とは?

インテリア系の情報誌やテレビ番組などでよく見たり耳にしたりする間接照明とは、どのような照明のことを言うのかご存知でしょうか?オシャレな雰囲気が出る照明であるとか、高級なマンションの部屋に似合いそうな照明であるとか、なんとなくのイメージを掴めてはいても、その定義をきちんと言葉で説明できる人は意外と少ないのではないでしょうか?

間接照明とは、光源からの光を天井や壁、インテリアなどに当て、そこから反射した光を照明として用いる照明のことを言います。光源とは光を発するもとのことです。蛍光灯などの照明器具も含まれます。間接照明の定義としましては、光源から放射された光の90%以上が天井や壁、インテリアなどに照らされているものを間接照明と呼びます。

間接照明とは、作業をする机の上や食事をするテーブルの上、床面などを直接は照らさない照明のことです。ですので、うっすらと暗く、いわゆる照明効率が悪いイメージがあります。そのため、通常の生活を営む際には他の照明と組み合わせて使う場合が多く、間接照明は「部分照明」や「補助照明」などと呼ばれることもあります。
間接照明として使われる照明器具

お店や家庭などで使われる照明器具には、いろいろな種類があります。その中で、間接照明として使われる照明器具は、ブラケットライトやスタンドライト、フットライトやスポットライトなどがあります。照明器具ではありますが、それ自体がインテリアの一部となるデザインのものが多いです。

ブラケットライトとは、天井や壁、床などに埋め込まれたライトのことです。スポットライトと似ていますが、ブラケットライトの場合はスポットライトほど照明部分の可動域が大きくありません。スタンドライトとは、その名の通り立てて使う照明器具のことです。フットライトとは、廊下など夜でも人が通る場所などに取りつけ、足元のみを照らす照明器具のことです。
直接照明とは?

直接照明とは、光源からの光を他の物に当てて反射する光を間接的に照明として用いる間接照明とは違い、光源からの光で直接的に物や空間を照らす照明のことです。光が空間の全体に行き渡る、ごくごく一般的な照明と言える直接照明は「全体照明」や「主照明」という呼ばれ方もします。

直接照明は、太陽の光を再現した照明です。人や動物は、光が直接身体に当たると緊張するという性質を持っています。ほとんどの人は、太陽の光が当たる日中の間は活動的になり、日が沈んで夜になると落ち着きますよね。オフィスや、家の中の人が集まるリビングやダイニングなどに直接照明を設置する理由とは、光を利用して人を活動モードにするためなのです。
直接照明として使われる照明器具

直接照明として使われる照明器具は、インテリアというより実用的なものがほとんどで、家庭で一般的に使用されるごくありふれたものがそれです。家を建てた時点で、すでに天井にあらかじめ設置されていることが多いです。LED蛍光灯としておなじみの、シーリングライトやペンダントライト、ダウンライトなどが直接照明として使われる照明器具です。

シーリングライトやペンダントライトは、天井に取りつける照明器具としておなじみですが、その違いは天井からぶら下げるタイプかそうではないかです。ペンダントライトはぶら下げる形が一般的です。ダウンライトは、間接照明のブラケットライトと同じく天井に埋め込む照明器具ですが、ダウンライトは何にも反射させずに直接床に照射する点が、間接照明とは違います。
間接照明と直接照明との違いとは?

直接照明は、建物を建てる段階で最初から設置されていることがほとんどです。あとから設置するのが難しい照明と言えるでしょう。しかし、間接照明の場合はそれとは違い、インテリアに合わせてあとから取りつけることがほとんどです。部屋の雰囲気を変えたいと思い立ったときに、お好みの照明器具を選んで簡単に設置することができるのが間接照明です。

スイッチ1つで照らしたい場所を明るく照らす直接照明は、人が食事や仕事などの作業をするには欠かせない照明です。そんな直接照明とは違い、間接照明とは光源が見えない形で天井や壁などを照らす照明で、ほんのりとした明るさで部屋全体の明るさを確保します。どちらかと言うと、照明そのものの役割より、部屋の雰囲気を作るインテリアとしての役割の方が大きいのです。

人が活動するスペースで必要不可欠な照明である直接照明は、言わば生活のための照明であると言えるでしょう。それに比べて、空間の雰囲気を作る役割が大きい間接照明は、なくても生活に直接的な影響はありませんので、暮らしに余裕がある人の遊びのための照明であると言えます。生活に直に関わるか否かが、直接照明と間接照明との大きな違いです。
間接照明の種類とその効果とは?

間接照明には、大きく分けて3つの種類があります。コーブ照明、コーニス照明、バランス照明の3種類です。それぞれ照明器具をどこに取りつけ、どこに光を反射させるかによって名称が違い、それによって得られる効果にも違いがあります。では、その種類とそれぞれの方法がもたらす効果を見ていきましょう。
間接照明の種類:コーブ照明とは?

コーブ照明とは、照明器具を壁などに設置し、天井に向かって光を放射した間接照明のことです。光源からの光が天井に向かって放射され、天井から反射した光で部屋全体をほんのりと照らします。壁に設置したブラケットライトや、床に立てたスタンドライトなどが、このタイプの間接照明にあたります。

コーブ照明は、天井に向かって光が放射される間接照明ですので、当然天井の部分がいちばん明るくなります。暗い部屋の中で天井が最も明るいと、目線は自然と上を向きます。それによって、天井がより高く感じられ、部屋に奥行きが出るという効果が得られます。
間接照明の種類:コーニス照明とは?

コーニス照明とは、ブラケットライトなどを床や壁などに設置して壁を照らす間接照明の方法です。天井よりも近い場所にある壁からの反射ですので、コーブ照明よりも比較的明るさが感じられやすいという効果がある間接照明です。埋め込み式ではなく、置き型のライトを使ったコーニス照明であれば、あとから簡単に取りつけることが可能です。

コーニス照明には、細くストレートなタイプの照明器具を、テレビボードや飾り棚と壁との間に置いて間接照明にする方法があります。部屋がぐっとオシャレな雰囲気になる効果のある、おすすめの方法です。また階段をコーニス照明にしますと、夜中にトイレなどに行くために階段を上り下りすることになっても、程よい明るさで目を冴えすぎさせてしまうことがありません。
間接照明の種類:バランス照明とは?

バランス照明とは、コーブ照明とコーニス照明とを組み合わせた間接照明の方法です。天井を照らすコーブ照明と、壁やインテリアを照らすコーニス照明の2つの照明方法の良いとこ取りをした間接照明で、天井と壁を同時に明るくする効果があります。

バランス照明は、天井と床の上下に光を照射する間接照明です。コーブ照明だけやコーニス照明だけとは違い、目を引く場所を多く確保することができます。目線を多く引くということは、それだけ空間の広がりをより強調する効果があります。

間接照明にはリラックス効果がある!

部屋の照明を間接照明にすることで得られるメリットはたくさんあります。その中でも特に嬉しいのは、リラックス効果が得られることではないでしょうか?間接照明とは、直接照明とは違い、天井や壁などを光源が見えない形で照らす照明ですのでまぶしくありません。まぶしさが抑えられることにより、光が柔らかくなり、リラックス効果が生まれるのです。

間接照明の照明器具を、わざと影ができるように置いてみましょう。影ができることによって、部屋の中に落ち着いた雰囲気を演出してくれますのでおすすめです。間接照明の明かりが作る影がもたらすリラックス効果で、部屋がとても居心地の良い空間になります。

リラックス効果を生む間接照明は、寝室に最もおすすめです。寝室の照明は、直接照明だと明るすぎてしまい、目が冴えてしまいます。それとは違い、天井から反射する柔らかい明かりの間接照明ですと、まぶしすぎることなく目に優しいので、リラックスして眠りに入ることができます。
間接照明は部屋に立体感を生む
間接照明は、部屋の中に影を作る照明とも言えます。影の効果で、部屋には立体感が生まれます。奥行きも出ますので、部屋がより広く感じられる効果が得られておすすめです。
間接照明は視覚を誘導できる!

美術館では、飾られている絵画などにスポットライトを当てているところがあります。薄暗い館内では、パッとスポットライトを当てられている場所に自然と目が行きますよね。そのように、人の視線とは明るいところに集中するという性質があります。それを利用すれば、間接照明を使って天井や壁やインテリアなどの一部分を照らして、人の視線を集めさせることができます。

間接照明を使って人の視覚を誘導すれば、自分が見て欲しい物を目立たせることができます。お気に入りの絵画であったり、自分で撮影した写真であったりを壁に貼ってそこを照らせば、他の人が部屋に入ったときに最初にその壁に視覚を誘導できます。間接照明が、壁を含めたオシャレなインテリアになるという効果が得られます。

インテリアや植物などに間接照明を当てるのもおすすめです。もっとオシャレな雰囲気の部屋にするために効果的なのは、ワインやリキュールなどお酒の空き瓶を並べて、そこに間接照明の明かりを当てる方法です。いつもの部屋がいっぺんに高級なバーのような雰囲気になっておすすめです。
おすすめの間接照明アイテムは?
間接照明には部屋の雰囲気をオシャレにする効果だけでなく、リラックスできる空間に変える効果があります。そんな間接照明を手軽に取り入れてみたいなら、スタンドライトはいかがでしょうか?光源を天井や壁、もしくはインテリアなどに放射するだけで良いので簡単でおすすめです。スタンドライトはプレーンなデザインが多い照明器具ですので、初心者でも取り入れやすいです。
スタンドライトで天井のみを照らした場合には、手元や足元が少し暗すぎてしまうことがあります。そんなときにおすすめなのが、テーブルランプです。置き型の照明器具ですので、テーブルの上に置いて手元を照らしたり、床に直置きして足元を照らしたりするのにおすすめです。柔らかい明かりですので、リラックス効果もありますよ。
スタンドライトよりももっと自由に光の向きを調節したいなら、スポットライトを使った間接照明がおすすめです。スポットライトなら、壁にいくつも絵画などを置いた場合には、そのすべてに視覚を誘導できます。部屋をアーティスティックな雰囲気にしたい場合にはおすすめです。

間接照明の注意点とは?

部屋に間接照明を取り入れたくても、天井や壁の色や素材が暗い仕上げですと、光源からの光が吸収されてしまい、反射光が少なくなってしまいます。天井を利用した間接照明にしたい場合には、新築で家を建てる際に、あらかじめ天井には白、もしくはそれに近い明るい色を使うようにしましょう。壁が暗い色なら、白い壁紙に貼り換えることをおすすめします。
天井や壁に光の反射率が高い色や素材を選んでも、天井の高さに対して空間が狭すぎてしまうと、間接照明の良い効果は発揮できません。極端な例ですが、例えばトイレの中を間接照明にしたとしても、反射する光が少ないために暗くなりすぎてしまいます。間接照明を部屋に取り入れる際には、部屋の広さにも注意しましょう。

間接照明の照明器具と天井や壁、インテリアなど、照射したい面が近すぎるのもおすすめできません。特に照射面がミラー素材など光沢のある素材の場合ですと、照射面に照明器具が映り込んでしまいます。間接照明の明かりとは、目に優しい柔らかい明かりが特徴ですので、光源が壁などにしっかりと映ってしまっているのは残念ですよね。

間接照明の光源が、生活する通常の視点から見えてしまっているのも残念なパターンです。照明器具の光源を遮る傘などの角度が浅すぎると、このような残念なことが起こってしまいます。間接照明を設置する際には、遮光角度にも注意して、しっかりと傘などの角度の調節をしましょう。
ウッド素材でも間接照明に使える?

天井や壁などに木を使った部屋は、温かみがありとても落ち着きますよね。そこに間接照明をプラスしたら、よりリラックス効果の高い空間を期待できそうですが、はたしてウッド素材の天井や壁でも、光源からの光を十分に反射してくれるのでしょうか?

杉や檜などの明るい色のウッド素材であれば、光の反射率は50~60%と比較的高めです。ウッド素材であっても、ある程度の明るさが期待できますので、間接照明を取り入れるのに問題はありません。むしろ、反射する光の照り返しが柔らかいため、とても目に優しいという嬉しい効果があります。

ウッド素材の照射面を使って間接照明を取り入れるのなら、光源には温かい色味の白熱灯を使うのがおすすめです。柔らかい白熱灯の明かりで照らされることで、木の温もり感がより高まり、優しい雰囲気の空間になります。

間接照明で部屋を癒しの空間に!

間接照明とは、光源からの光を何かに当てて反射させることによって、初めて照明としての役割を果たすものです。とはいえ、あくまで部分照明ですので、食事であったり、何かしらの作業を行ったりするスペースでは、その他に補助となる照明を併用することをおすすめします。間接照明とは、照明と言うよりもインテリアの一部と考えると良いでしょう。

間接照明の照明器具や設置のパターンは、種類が豊富なところも魅力です。直接照明と比べると、移動や設置がずっと簡単ですので、部屋の雰囲気やそのときの気分に合った間接照明を自由に選んで取り入れることができます。インテリアを選ぶようにお好みの間接照明を選んで、部屋を理想のくつろげるプライベートルームにしてしまいましょう!