歴史小説おすすめ傑作選!女性に人気の作品や初心者が読みやすい本は?
歴史小説は学校では知れなかった物語を知れたり、架空の歴史を楽しめたりとついはまってしまう人も多いです。今回は初心者でも読みやすくておすすめの歴史小説をまとめます。歴史小説初心者の女性でも読みやすい本や、人気時代背景を舞台としたおすすめ本など一挙に公開です。
目次
歴史小説の魅力とは?

歴史小説と聞くと多くの人が遠ざけてしまうような本ではありますが、実は多くの人が思っているほど難しいものではないのです。歴史、つまりは過去の時代を舞台にあらゆるストーリーを描いていく小説ではありますが、必ずしも堅苦しい内容とは限らないのです。歴史の教科書のようなものを思い浮かべているようであれば安心してください。
時間を旅するだけでなく、場所も旅できるのが歴史小説のよさですね。読者のイメージを喚起できるような風景描写によって、読者を「その場所」に連れていくことも歴史小説ならではの魅力です。『#武士の碑』のフランスパートは、その白眉と言ってもいいでしょう。19世紀のパリをご堪能下さい。 https://t.co/i0MfUgZMCw
— 伊東潤 (@jun_ito_info) September 19, 2017
歴史小説は実際にあったノンフィクションのストーリー、そしてSFや恋愛などを含んだフィクションの歴史小説があります。実際にあった物語を題材に書かれた小説は教科書以上の奥深い情景が見れるので、好きな歴史上の人物や興味のある時代がある人におすすめです。また、小説なので実録などを読むよりも読みやすく、歴史初心者の人にもおすすめできます。

SFや恋愛をテーマの中心に置いたフィクション小説は、歴史に興味のない人や初心者で歴史に無知の人でも楽しめる歴史小説です。恋愛をテーマに含んだ歴史小説は女性に人気なのですが、時代背景が現代と大きく違うという点で他の恋愛小説にはない展開を見せてくれる楽しみがあります。実際存在した人物の恋愛事情を自由に描くことでどんどん次の展開が気になってしまうのですね。

歴史小説のSFものは、現代から過去の時代へ時空移動してしまうという男性女性関係なくロマンを感じるような内容となります。現代の見解も小説内で多く含まれるため、歴史初心者の方でも読みやすい歴史小説なんです。堅苦しいのが苦手という女性は多いのですが、SFはかなり内容が入りやすくなるのでおすすめです。歴史小説は苦手意識をなくせば意外と読みやすいものなのです。

おすすめ歴史小説8選<初心者向け>

それではまず初心者でも読みやすいと言われる歴史小説をご紹介します。まずは「銀二貫」という江戸時代を舞台とした歴史小説です。この歴史小説はとある寒天問屋を主としてストーリーが進んでいきます。火事という災害にあいながら力強く生きていく人々の誠実さに涙します。純愛ストーリーも含まれているので女性も読みやすくなっています。

まずは「天地明察」という江戸時代を舞台とした歴史小説です。こちらは知っている人も多い作品で、日本の暦をテーマに描かれた歴史小説です。ずれた暦の改正に努める主人公のお話で、日本の文化を大きく変えたストーリーにワクワクとするでしょう。初心者の方でも読みやすい文体なので、内容の入りやすさにおいては歴史小説の中でも特におすすめです。

次におすすめするのは戦国時代を生きた海賊、村上海賊を描いた歴史小説です。戦国時代という初心者でもハマりやすい舞台に、さらに読みやすい文体で描かれているため初心者でもサクサクと読めます。海賊がメインとなっているので、冒険活劇としても面白い歴史小説です。歴史小説初心者で戦国時代のものをおすすめするなら確実にこちらをおすすめします。

続いてのおすすめ歴史小説は、人気作家司馬遼太郎さんが描く「竜馬がゆく」です。幕末の時代を舞台に坂本竜馬の活躍を描いた歴史小説で、有名な人物、時代背景により初心者でも読みやすい歴史小説といえます。司馬遼太郎さん特有の描写は歴史小説の中でも群を抜いて引き込まれてしまいますし、初心者の方が歴史小説を読み始める際にとてもおすすめです。

「二千七百の夏と冬」も初心者におすすめです。この作品は歴史小説の中でも珍しい2700年前を描いた作品で、縄文人と弥生人の遭遇というユニークな視点を見せたものとなっています。時代の目の付け所が面白いのと、それを読みやすい文体で表しているのでさらに面白さを実感できます。初心者の方でもハマってしまう人は多いので是非手に取って読んでみてください。
意外性の高い歴史小説

安土桃山時代の絵師を主人公とした歴史小説「等伯」もおすすめ小説です。歴史小説ではよく武士、商人を主人公にすることが多い中で絵師を主人公にするという他にはない面白さがあります。現代と通じる内容も多いので初心者でも読みやすいものとなっています。上下巻合わせても読みやすいストーリーとなっている作品ですから気軽に読んでください。

徳川綱吉の代を舞台にした「荒神」は初心者にも人気の歴史小説です。こちらの歴史小説はシリアスな場面とエンタメな場面を兼ね備えた、面白いと評判の高い作品なんです。怪物が出てきたりとかなり内容は歴史小説としては独創的ですが、江戸時代のゴジラと呼ばれるほどの評判があります。読みやすい歴史小説の中でも面白さが抜きん出た読みやすい作品です。

江戸時代の剣客をメインとした歴史小説「剣客商売」は初心者も入り込みやすい一冊です。主人公とその息子が剣客としての道を歩み、そしてその剣を商売として世の中を渡るというエンターテインメント豊かな作品となっています。二人が出会う敵、味方などの登場人物にも注目です。堅苦しい文体がないのでスラスラと読むことができるので、さらっと読みたい人におすすめです。
おすすめ歴史小説8選<女性向け>

続いて女性でも読みやすいおすすめの歴史小説をご紹介します。まずは女性に人気の恋愛歴史小説「すかたん」です。江戸の町を舞台に日常的な恋愛を描いた優しい歴史小説で、初心者の女性でも普通の恋愛小説のように楽しめるでしょう。すかたんとはロクでもない若旦那のことで、その男に江戸の娘が惹かれていくストーリーです。時代が違うからこそロマンをより感じます。

「あきない世傳金と銀」も女性におすすめの一作です。女性を主人公とした歴史小説なので、女性の読者からの評価が高いのです。兄と父を相次いで亡くし、父がもっとも嫌った商人の家へと方向するしかなくなってしまった少女の物語です。主人公の女性に降りかかる困難に心が締め付けられ、懸命に立ち向かう姿に心打たれる、女性に読んでほしい一作となっています。

藤原周平の有名歴史小説「蝉しぐれ」は女性でも読みやすい内容が特徴です。過酷な運命を背負う少年藩士を主人公に、テンポ良くストーリー展開されていきます。この作品は展開のテンポ、出てくる人物の心情描写が上手く描かれているので誰でも読みやすい作品となっています。読みやすい歴史小説を探している女性は、内容と文体含めておすすめできるものです。

お菓子職人を主人公とした「まるまるの毬」もおすすめの一つです。女性が読みやすいのはお菓子という柔らかい表現が多く読みやすくなっているためです。ほっこりとするようなストーリーとともに、お菓子を一緒に食べたくなる一作です。ハードな内容はなく話の展開にワクワクする歴史小説といった感じです。女性でゆっくりと読みやすい歴史小説をお求めの方におすすめです。

次におすすめするのは岩手県出身の高橋克彦が描く「火怨」です。平安遷都の前の東北をテーマに、朝廷軍から蝦夷が楽土を守るというストーリーになっています。無謀とも思える挑戦にも蝦夷は一致団結して朝廷軍をあっと言わせます。その清々しいストーリーは女性でもすっきりとする内容です。読みやすい上に飽きないストーリー性がポイントです。

戦時中を舞台に描いた「銃口」は愛する人がいる女性におすすめです。主人公は小学4年から教師を志し、日露戦争の時代に教師となります。そして生徒、パートナーとの愛を育み、幸せな時間を大切に過ごしている主人公に良からぬ影がさします。その壮絶な展開、切ない物語に涙してしまうでしょう。戦時中の悲しい現実を題材にした心を奪われる女性も読むべき一作です。
長らく愛される現代版文学作品

そして次は誰もが一度は耳にしたことのあるあの文学「源氏物語」です。あの源氏物語を田辺聖子さんが現代語訳をし、読みやすくした小説は女性におすすめしたい一冊となっています。この作品で描かれる恋模様は長年多くの女性を虜にしてきました。現代の女性にもその魅力が通用するほど素晴らしい作品となっています。現代文なので安心して読んでいただけますよ。

源氏物語に続き有名文学作品「枕草子」も当然おすすめです。こちらも田辺聖子さんにより現代語訳がされた読みやすい一冊となっています。枕草子は作者である清少納言の美しい生き様が描かれた女性に好評の物語です。席少納言の半生は決して平坦なものではなく、ただその経緯が多くの女性を魅了してきました。この本を機に清少納言の半生を体感してみてください。
おすすめ歴史小説8選<戦国時代>

続いて戦国時代を舞台としたおすすめ歴史小説をご紹介します。まずは誰もが知る織田信長の時代を舞台とした歴史小説「信長死すべし」です。織田信長が亡くなったのは明智光秀関わる本能寺の変ですが、その本能寺の変を起こした原因について作者が独自の見解をし、一つの作品へとまとめた歴史小説です。誰もが知る出来事に独創的な世界観が乗せられた面白い小説です。

次におすすめするのは戦国時代の王道歴史小説「国盗り物語」です。こちらの作品は歴史小説有名作家の司馬遼太郎さんによる作品で、初心者でもそうでない人でもハマるような評価の高い作品となっています。斎藤道三と織田信長の生涯を描いた壮大なストーリーと、司馬遼太郎さん独特の表現力に注目です。まずは一巻から読んでみてその面白さを実感してください。

次も司馬遼太郎さんによる作品で「関ヶ原」です。誰もが知るこの戦いを司馬遼太郎さん特有の生き生きとした表現が飾り面白いひと作品となっています。歴史小説が苦手な女性の方、初心者の方でも一つの小説として楽しめるような読みやすい歴史小説なので誰にでもおすすめできます。関ヶ原で繰り広げられる頭脳戦を読み手も一緒に考えてしまうくらい自然に引き込まれます。

歴史小説は男女ともにワクワクしてしまう「のぼうの城」は言わずと知れた名作です。石田三成が2万の軍勢に2千の軍で立ち向かうというドキドキの展開を題材としています。この時代の歴史小説の中でも女性が読みやすい内容となっており、感動、爽快感を味わえます。田植えもできないのぼう様が農民たちに慕われる場面は誰もが涙するでしょう。上下巻揃えてご覧ください。

「真田太平記」もおすすめの一作です。こちらは本能寺の変までが描かれており、誰もが聞いたことのある有名な戦いを題材にしている人気歴史小説です。登場人物の会話文が多いことから話に入り込みやすいのもあって、初心者の人でも読みやすい一作となっています。テレビでも放映されていましたが、やはり小説特有の登場人物の心情が読み取れるのでやはりおすすめです。

「会津執権の栄誉」という歴史小説は、現在福島県に当たる場所を領地に持ち、その権勢から会津執権と呼ばれた家の物語の短編集です。この家が伊達政宗により滅ぼされてしまうまでを丁寧に描かれています。作家はまだデビュー間もない方で、これからかなり期待度の高い歴史小説かとなると言われています。歴史小説の中でも注目されている作家さんです。

利休を題材とした「利休にたずねよ」は、利休が愛した茶道の描写が美しく描かれており、そこが見どころとなっている意外な歴史小説です。作中では茶器や花器の色、形などを丁寧に表現し、そのシーンが手に取るようにわかります。利休について教科書で語られる部分は少ないですが、学べるものが多い一冊となっていますよ。
あらゆる作家の作品が見れる短編集

戦国時代最後の合戦大坂の陣を題材とした「大坂城」もおすすめ作品です。あらゆる歴史小説を手がけてきた作家が集結し、同じテーマを短編でそれぞれ書き上げた一冊です。作家ごとの違った視点で描かれる大坂の陣を一冊で楽しむことができます。有名な作家が勢揃いしているので、初心者の方がどの作家が自分に合っているかを確かめるのにもおすすめです。
おすすめ歴史小説8選<江戸時代>

続いて江戸時代のおすすめ作品です。まずは人気ミステリー作家が描く歴史小説「孤宿の人」をご紹介します。ミステリー小説が好きな人は初心者でも女性の方でものめり込んでしまいます。普通のミステリー小説では味わえない人間ドラマにドキドキとさせられます。作者が言う悲しいけど悲しいだけではない作品という、新しい感覚のミステリー歴史小説です。

次におすすめする歴史小説は「無私の日本人」です。こちらの作品は江戸時代を舞台としている人情溢れる作品で、女性や初心者の方でも読みやすい歴史小説となっています。江戸時代の実話を元にストーリーが作られていて、自分を顧みずに人を助ける日本人の美徳に温かな気持ちになります。文体も読みやすくなっているのでスッと話が入ってくるでしょう。

直木賞を受賞した歴史小説「蜩ノ記」も見逃せない作品です。こちらの作品は江戸時代を生きる武士の生き様をテーマに描かれたもので、こちらも初心者でも読みやすい文体で描かれています。10年後に切腹することとなるが、武士として正しくあろうとする主人公に読んでいる側が考えさせられます。歴史を語るというよりかはメッセージ性の高い作品で女性にもおすすめです。

「漂流」は知っている人も多い作品です。江戸時代に鳥島に流された土佐の船乗りが、島から脱出するまでの実話を元に描かれたストーリーです。島の状態はよくなく、植物すらも育たない状態で仲間たちは次々に死んだりと臨場感あふれます。過酷な状態を乗り越えていく主人公を読みやすい文体で表したおすすめ歴史小説です。

こちらはエンタメ要素が多く含まれている歴史小説「影法師」です。江戸を生きる武士の生き様を描いた作品で、様々な人生の岐路が現れます。その岐路でもまっすぐに突き進めたのはかつての友の姿で、涙ぐむストーリーとなっています。女性でも楽しめる感動歴史小説となっていますので、初心者の女性も一度読んでみても損はないでしょう。

「上杉鷹山」はタイトル通り、上杉鷹山をテーマにした歴史小説です。若いながらに改革に手がけることとなった上杉に反対側からの嫌がらせなどの困難が降りかかります。しかしそれでも立ち向かっていく上杉の姿に読み手は引き込まれるでしょう。現代と重ねながらみるビジネス本としてもおすすめの歴史小説なので、ぜひ手に取ってみてください。

「家康、江戸を建てる」は江戸をより知りたい人におすすめです。初めは水浸しとなっていた江戸の土地を、利根川の流れを変えて解決へと導き、小判を作って経済の基盤を作り出し、現在の東京や日本の経済へと繋がる内容が盛り込まれています。読めば現在のあらゆるシステムと合致して、他の歴史小説にはない楽しみ方ができます。家康の活躍を一気に体感できる一冊となっています。

「最悪の将軍」は誰もが知る天下の悪法『生類憐れみの令』を作った徳川綱吉をテーマに描かれた作品です。綱吉がどのような人物であったかを綱吉の視点から記されている衝撃の一作です。綱吉の知られざる人間味を体感することができます。最悪と描かれながらもその生真面目であった綱吉の姿に読み手の抱く思いも様々な面白い歴史小説ですよ。
おすすめ歴史小説8選<戦中>

続いて戦争の真っ最中な時代を描いたおすすめ歴史小説をご紹介します。まずおすすめするのは有名作家司馬遼太郎さんの人気作「坂の上の雲」です。この歴史小説の舞台は日露戦争です。日露戦争というと1900年代というそう離れた時代ではありませんよね。今の時代までの険しい道のりがひしひしと伝わるような内容となっており、考えさせられるおすすめの人気歴史小説です。

次は結核により見放された兵隊にスポットを当てた「野火」です。こちらは戦争の無残な光景が生々しいストーリーではありますが、読めば確実に得られるものがある作品です。作中の『人は要するに死ぬ理由がないから、生きているにすぎない』という一文に、当時戦場を生きた人々の心を体感できます。軽い内容ではありませんが知るべき内容が詰まっています。

今でも恐怖がぬぐいきれぬ広島原爆を題材とした「黒い雨」もおすすめの人気作品です。テレビでドラマやアニメとして放送されることも多いのですが、やはり文字に起こしたときの生々しさ、息苦しさなどが体感できます。原爆によって当時の人々が抱いた恐怖、不安などを忠実に再現した名作です。当時を知らない現代の人々に受け継がれていくべき一冊ですね。

続いて広島原爆を舞台とした名作「父と暮らせば」です。原爆に見舞われたある親子の対話が涙あり、笑いありの作品となっています。愛する者を何人も失い、自分が幸せであるべきではないのだと苦しむ主人公の姿に読み手までもが心を締め付けられます。原爆がその時だけの恐怖では治らず、人々の心に染み付いてしまうということ、家族の支えがどれだけ大きいものかを実感します。

次におすすめするのは時空を超えるというSF要素を入れ込んだ「僕たちの戦争」です。根拠のないポジティブさがある現代のフリーターと昭和19年代を生きる軍国青年が入れ替わるというものです。それぞれの境遇に順応していくにつれ元の時代へと戻ろうとはするが、その間でたくさんの苦難と出会います。エンターテイメント性を備えた切ない戦争物語をお楽しみいただけます。
戦争のリアルを描く歴史小説

戦時中の作品といえば、みなさんお馴染みの忘れてはならない名作「火垂るの墓」です。この作品は全国の人々の心を掴んだ兄弟の切ない物語です。あまりの結末に最後まで見れないという人もいるほどその描写は生々しく辛いものです。しかし、二度と繰り返してはいけない事実がそこには描かれており、誰もが見るべき物語と言えるでしょう。自分のペースで小説を読み返しましょう。

「二つの祖国」という小説は、なんとアメリカで生まれアメリカ人として育ってきた日本人を描いた小説です。日米開戦とともに彼らは残酷な選択に迫られます。アメリカ人として生きるべきか、それとも日本人として生きるべきなのか。戦時中に二つの祖国を持ってしまった者の葛藤や結末を描いた新しい視点の作品となっています。

「大地の子」も戦争を語る名作です。主人公は日本人であるがゆえに文化大革命のリンチを受けたり、各国から様々な刑罰を強いられてきました。それは戦後も続き、決して楽で幸せな日々とは言えない光景が広がっています。その中で繰り広げられる展開に、心苦しさとどうにかなってほしいという願いがこみ上げます。いろんな感情を起こしてくれる歴史小説です。
おすすめ歴史小説6選<戦後>

それでは戦後の日本を舞台に描かれたおすすめの歴史小説をご紹介します。まずは戦後の激動を生き抜いた出光興産創業者を元に描いた「海賊とよばれた男」です。この作品は敗戦を直後にした日本人の誇りを一番に考え行動していく主人公に引き込まれていきます。現代につながるストーリーですので、女性、歴史小説初心者でも難なく読みこなせるでしょう。

あの有名作品「永遠のゼロ」も人気の作品です。この作品は終戦から60年後を描いたもので、ゼロ戦について深く考えさせられる一冊となっています。わからなかった真相が一つ一つわかっていくとき、明らかとなる事実に心奪われることでしょう。現在の日本のあり方さえも考えさせられる深いストーリーとなっているおすすめの作品です。

「ビルマの竪琴」も評価の高い作品です。タイトル通りビルマの戦線が関係しており、捕虜となった日本軍の兵が帰る日になっても帰らなかった者がいました。その兵たちは思い出の竪琴を取り上げ、戦友たちが合唱したはにゅうの宿を激しくかき鳴らし、国境を越えた人類愛を叫びます。その様子は考えさせられるものがあり、幸せになるためにもがいてきた人々を体感できます。
戦後の戦いを描く歴史小説

聞いたことのある方も多い有名作品「不毛地帯」は一度は見るべきです。終戦工作に赴いた主人公はソ連軍に抑留されてしまいます。その中で繰り広げられる壮絶な状況は生々しく平常心で見ることは不可能でしょう。しかし、その状況を必死に耐え抜き第二の人生を商社マンとして歩む姿までを描き、精神的な傷と戦うリアルな様子にゆっくりと考えさせられます。

次は「落日燃ゆ」という作品です。こちらの作品はあらゆる文学賞を受賞している大作で、ある一人の総理を題材としています。それは広田弘毅という、戦争防止に努めながらも処刑にされてしまった一人の男を描いています。一切の弁解をしなかった広田の生涯を激動の昭和史と重ねた一作となっています。過去に努力してきた人々がいるからこその今を実感します。

昭和12年を描いた「終戦のローレライ」も人気の一作です。こちらは吉川英治文学新人賞を受賞した作品で、多くの人を虜にした作品です。終戦という歴史の分岐点を駆け抜けた怒涛の光景が描かれた作品で、現在の日本のあり方を考えさせられます。巻数は多い方ですが、一度読むと止まらないという方も多く意外と読めてしまいます。
おすすめ歴史小説6選<海外舞台>

続いて海外を舞台としたおすすめ歴史小説をご紹介します。海外舞台の歴史小説といえば「三国志」ですよね。今やゲームや漫画にもなっており、大人から子供までが知る物語です。中国の三国時代を忠実に描きながら、今の時代でも読みやすい内容で英雄の活躍を描いています。三国志で描かれる中国の三国時代には歴史初心者、また女性にもついついハマってしまう魅力があります。

続いての作品も歴史小説も三国志に関するものです。「泣き虫弱虫諸葛孔明」という歴史小説は、三国志を楽しく読ませることを徹底した作品です。歴史上の人物を作者独自の解釈を交えて個性豊かに表現しており、今までにない三国志が楽しめる歴史小説です。歴史小説初心者の方や、少し崩したストーリーで歴史小説を楽しんで読みたい方にもおすすめの歴史小説です。

中国清朝を舞台としたおすすめ作品は「蒼穹の昴」です。この作品は若く貧しい主人公の成り上がりを描いたものです。貧しい少年の努力、それに逆らう時代の渦に飲み込まれていく姿、これらを壮大に描いた素晴らしい作品です。初心者、女性など関係なく引き込まれる内容となっていますので、読んだことのない人はぜひ手に取ってみてください。

清朝末期を舞台とした「黄砂の龍城」は有名です。清朝の時代に起こった義和団事件の詳細を語った歴史小説で、教科書では知り得なかったたくさんのドラマを体感することができるでしょう。義和団事件により北京に取り残された日本の武官が、龍驤する連合軍をまとめるその姿に不思議と引き込まれること間違いありません。
中国以外のおすすめ小説

NHKのドラマにもなった「テンペスト」は意外性を評価されたものです。こちらは末期の琉球王国を舞台に進む歴史小説で、歴史小説の中でも珍しい作品です。文章に横文字が多用されているため内容が入りづらいと感じる人もいますが、内容としては大変面白いものとなっています。沖縄がかつて持っていた歴史、風習を知りたいという人におすすめの歴史小説です。

そして次は中世のフランスを舞台とした「王妃の離婚」です。被告人である王妃の国家を巻き込んだ離婚裁判をテーマに描かれており、裁判の逆転劇や王妃の一途な思いに終始ワクワクとさせられる一冊です。実際にあった話を元に上手くエンターテイメントを取り入れた面白い小説となっているので、読みやすくなっているストーリーとなっています。
おすすめ歴史小説6選<作家別>
ほんとに司馬遼太郎はすごいなあ、完全に物語の魅力に取り憑かれて、史実も色眼鏡で見ちゃいそうだ
— うづ (@azukipt) July 24, 2018
最後に作家別におすすめをご紹介します。まずはあの有名作家「司馬遼太郎」さんです。司馬遼太郎さんの魅力は何と言っても深い時代考察と描かれる独創的な表現力です。司馬遼太郎さんは秀才で、作品を苦手に思う方も少なくはありませんが、やはりその深い時代考察から描かれるストーリーには批判以上の評価があります。歴史小説の作家では欠かせない存在です。

続いて三国志や宮本武蔵などの名作を数々生み出した「吉川英治」さんです。吉川英治さんは歴史小説を愛する人は誰もが知る存在です。吉川英治さんの魅力は目の前で見ているかのような丁寧な表現力と目の付け所です。文字だけでも伝わってくるような描写の技術や、作品の題材を選ぶ目の付け所が抜きん出ています。
じっくり本に読み耽りたい方にオススメな、小説。
— シダまき (@mago_masa) April 28, 2018
村や街を壊滅させる“災厄”である怪物を倒すまさに和風ファンタジーな世界です。蓑吉や朱音、宗栄など魅力ある人物が多くて最初は慣れませんでしたが…終盤になるに連れ、ページを捲る手は止まりませんでした!#荒神 #宮部みゆき #和風ファンタジー pic.twitter.com/hNAYIVyWTD
時代小説のみならず、数々の人気ミステリー小説を生み出した人気作家「宮部みゆき」さんは読みやすい作家としてもおすすめです。宮部みゆきさんの作品には他の小説では味わえない世界観が広がっています。ミステリーと時代小説を混合した作品はまさにこの人だからこその作品です。多彩な表現力で数々の賞を受賞してきた秀才です。
朝井まかて著「すかたん」読了。楽しかった!大満足。船場言葉が柔らかくて心地よい。登場人物が生き生きしていて魅力的。そして時々心をわしづかみにする名言がある。生活の中で四季を感じながら自然や食べ物を大事にする大阪人の良さが凝縮した物語。
— ななみ (@nanami_hi) August 19, 2014
すかたんでおなじみの「朝井まかて」さんも人気時代小説を数々生み出した作家です。朝井まかてさんの魅力はセリフや仕草の細やかな表現力にあります。女性でも読みやすいその描写は多くの読者が虜となっています。朝井まかてさんならではの時代小説は見ていてすっきりとしますよ。
名刀伝よみおわったんだが、山本兼一先生の「うわき国広」がとても面白くて、思わず同じシリーズの本買ってしまった。刀の表現の仕方がいいなと思いまして。虎徹の良さは強烈な緊張感だ、って。髪の毛一本のゆるみも無い と。そんなこと言われたら本物見てみたくなるじゃない?
— 🦊カズサ🐰 (@Kazusa1nomiya) May 22, 2015
そして男女ともに人気が高いのは歴史小説をエンターテイメント性豊かに表現する「山本兼一」さんです。歴史上の人物を面白く独創的に描くことで誰もが読みやすい作品へと仕上げます。山本兼一さんの作品は他と比べて人物を楽しめる作品となっています。
今更ながら先日参加した「藤沢周平の魅力」講演会の鈴木文彦氏の話をじーんわり思い出す。そして痺れてしまう。
— ちよろず (@gloucester0903) April 9, 2018
無頼を嫌い、華美を好まず、普通である事を好む。
誠実律儀。そして剣術やアクションの場面は血気躍り、非常に上手い。推敲はほぼ必要のない完璧な原稿を書いた。 pic.twitter.com/Ri3WK6seOv
最後は「藤原周平」さんです。多くの有名作品、映画化した人気作品を生み出した作家で、この人もまた表現にこだわりを持つ人なんです。そのこだわった丁寧な描写に心を掴まれるというファンがたくさんいます。一度ハマると他の作品も揃えたくなってしまいます。
自分好みの歴史小説を手に入れよう

歴史小説にはまだまだここに書かれていない有名作品、人気作品がたくさんあります。そしてこれからもあらゆる作家から素晴らしい作品が生み出されるでしょう。必ず自分にあった歴史小説はどこかにあります。興味を持ったらぜひ手に取って読んで見てくださいね。