漬物の種類一覧!和食の彩りにぴったり野菜や名前の特徴を徹底解説!
漬物の種類はどのくらいあると思いますか?普段食べているなじみ深い漬物からこんなものもあった!というような種類の漬物まで一覧にまとめました。簡単に作れる浅漬けから5,6年保存の効く漬物の名称まで一覧で解説していきます。あなたのお好みの漬物はどの種類ですか?
目次
漬物の種類一覧をご紹介
漬物とは

漬物は日本人にとって身近な和食の名わき役です。主役のおかずに添えるだけで食卓が華やかになります。和食に良く合い、食欲をわかせてくれる大変便利な食品ですよね。ちょっとしたこのひと手間がご飯を美味しくしてくれます。でも漬物はどこから生まれたのでしょうか?その歴史はいつから?各種類の名称は?疑問が浮かびますね。これから漬物の名称をご紹介していきます。

今でこそ冷蔵庫や冷凍庫があって食物の保存がききますが、昔はそんな便利な物がなかったため人々は海水から塩を得て塩漬けにし、保存がきくようにしたと伝えられています。奈良時代にはウリやナスを漬けて寺院の僧侶の食事に使われたそうです。ここでは漬物の種類と特徴を一覧にまとめました。早速漬物の種類一覧を見ていきましょう。
漬物の種類・地域によって名前も変わる

漬物は種類や地域によって名前も変わります。漬物の種類として分類するには漬ける際に使用する調味料が何かによって種類を分けることができます。塩・ぬか・酢・粕・味噌などの調味料です。この中でも発酵させるものと調味料で風味付けするものの種類に分かれていきます。そして貯蔵期間によって一夜漬け、当座漬け、保存漬けと種類を分けて称されます。

漬物の呼び名は関東では漬物が当たり前ですが、関西に行くと漬物のことを「お新香(おしんこう)」または「御香香(おこうこう)」と呼ぶそうです。「香」は味噌を意味するのだとか。他にも和歌山では「こんこ」「香々(こうこ)」などと呼ぶのだそうです。地域によって呼び方が違うなんてとても面白いですね!日本だけでなく世界を見るとピクルスやドイツのザワークラウトというものがあります。

でもなぜ「お新香」とか「香々」と呼ぶようになったかというと色々な説があるようです。例えば室町時代に香木を燻してその香りをかぎ、香木の名前を当てる「聞香」から来ているとか、聞香に味噌漬けが使われ味噌は香り高いからそう呼ばれたなどの説があり正確なことは分かっていません。

また沢庵は「大根漬け(おおねづけ)」と呼ばれていたこともあるそうで、これは女性のための呼び名だったそうです。そのままのネーミングですがどこか上品な雰囲気もしますね。いずれにしても漬物は香りが連想される風味豊かな食品ということが分かります。食べるだけでなく食べる前にも香りを楽しんでからいただくとより一層漬物を味わいつくすことができそうです。
漬物の種類・きゅうり

漬け物に使用される野菜の中で代表的なのがきゅうりです。シンプルな味わいとカリッとした歯ごたえが漬物に最適な野菜です。きゅうりは味が非常にシンプルなため、塩漬けはもちろん醤油、味噌、酢、からしなど様々な調味料で漬けると美味しい漬物ができます。きゅうりだけ残ってしまったという時は大葉の千切りや昆布を足して塩で漬けてしまえば美味しい漬物が完成します。

他にもきゅうりの代表的な漬物としてはぬか漬けが有名でしょう。水分たっぷりのきゅうりをぬか床に漬けておくとやがてきゅうりは旨味を蓄えきゅっと締まります。歯ごたえもしっかり出てご飯のお供にお茶うけに、お酒のおつまみにと大活躍してくれます。ぬか漬けは塩漬けに比べれば手間がかかるかもしれませんが、その代わりにより一層美味しい深い味わいになります。

きゅうりの漬物はしば漬けも有名です。京都三大漬物の一つで赤紫蘇と共に塩漬けしたものです。お弁当の中にもよく見かけますよね。色鮮やかな見た目はもちろん、カリッとした歯ごたえが人気です。きゅうりの漬物と言えば忘れてはならない名わき役でしょう。しば漬けの由来は京都・大原から彩が綺麗なために紫葉漬けと呼ばれたというのが一説です。
漬物の種類・大根

大根も漬物に最適な野菜です。たくあんは有名な漬物ですが、こちらも原料は大根で作られています。やはりシンプルな味わいの野菜なので調味料に漬けることにより風味が増して美味しくいただけます。サクサクの歯ごたえと独特の風味が食欲をそそります。塩漬けはもちろん、醤油漬け、粕漬けなどにしても美味しいですよ。

大根の漬物は日本の代表的な漬物の一つです。秋田県の漬物いぶりがっこも大根で作られています。いぶりがっこは雪国特有の凍みを防ぐため、囲炉裏で大根を燻して米ぬかに漬けたものです。また東京の漬物べったら漬けも原料は大根と麹です。こちらは表面についている甘酒の麹がべとべとしている様からべったら漬けと付けられたようです。それぞれ地域によって大根の漬物は親しまれてきました。
漬物の種類・京都
漬物といえば京都!

京都は抹茶や八つ橋だけでなく漬物も有名です。お土産に買っていかれる方も多いようですね。漬物は古くから食べられてきた日本人にとって愛着のある食品ですが、歴史ある京都でも有名というのは納得できますね。ところで京都には三大漬物があることをご存知ですか?詳しい方はもう予想がつくかもしれませんね。それは何という漬物なのでしょうか?
京都の有名漬物一覧

京漬物は京都府産の野菜を使った漬物のことです。京都三代漬物には千枚漬け、すぐき、しば漬けと3種類があります。上品な見た目と味わい、そして歴史ある漬物なので旅行のお土産にも喜ばれています。例えばこんな鮮やかな赤が美しい赤かぶらの漬物は食欲を刺激し食卓を明るくしてくれます。自宅で作るなら浅漬けにして楽しんでも喜ばれますよ。

酢茎漬け(すぐきづけ)はカブの酢茎菜とかぶらを漬けた京都の名物漬物です。乳酸菌を含んでおり、体にもよく澄んだ味わいが特徴です。近年有名なラブレ菌も酢茎漬けが由来なんだとか。植物性の乳酸菌が含まれているなら美容と健康にも一役買ってくれそうです。風邪予防、インフルエンザ予防に重宝する食品です。免疫力を高めるために食品から摂るなら体に優しいですね。
千枚漬け

千枚漬けはかぶを薄切りにしたものを昆布と唐辛子と一緒に酢漬けにした京都名物の漬物の一つです。薄いはんなりとしたかぶに酢がたっぷり含まれて噛みしめるとじゅわっと美味しさが広がります。見た目も上品で美しく日本人に好まれる漬物です。美しく盛り付けると食卓が華やかになりますよ。一緒に漬けた唐辛子を飾り付けても綺麗です。
しば漬け

しば漬けも京都三大漬物の一つです。茄子やきゅうりを原料にし、赤紫蘇と塩に漬けた食品です。色鮮やかな色彩は食卓を彩り、食欲をアップしてくれます。今ではお弁当にも欠かせない食品となりました。綺麗な色と深い味わいが人気の日本の名漬物です。日本人にとってもなじみ深い漬物の一つですね。
重いのを分かってて
— piwamomo (@piwamomo) August 16, 2018
何種類か買っちゃうよね〜。
今回は4種類。
…重い…。#京都 #京漬物 #京つけもの #京都漬物 #漬物 https://t.co/a9xSyFcx9W
ついつい何種類も買ってしまって帰りの荷物が重くなってしまったという切実な声も。京都の漬物は選び切れないほど美味しく種類も様々です。ご飯のお供にはもちろん、お酒のおつまみにも最適です。お酒を好まれる方にはおつまみに、ご飯が好きな方にはご飯のお供に買っていくと喜ばれますよ。何種類か合わせてプレゼントしても喜ばれます。
漬物の種類一覧<浅漬け>
浅漬けの特徴

早漬けとも呼ばれる1,2日で出来る簡単な漬物です。短時間で漬けるのが特徴です。自宅で出来るので料理される方には親しみやすい漬物かもしれませんね。専用の漬物の液が市販されているので日常的に身近な漬物と言えるでしょう。思い立った時に調理できる手軽さも人気です。
浅漬けにおすすめの野菜

浅漬けにおすすめの野菜はきゅうり・大根・白瓜・白菜・セロリ・トマト・ピーマンの他、山芋やゴーヤなど。お好みの野菜を切って30分ほど漬ければ出来上がるのでおかずの一品が足りない時にも最適な食品です。手軽な野菜で出来る簡単な作り方が嬉しいですね。
簡単!漬物の作り方

それでは浅漬けの作り方を簡単にご紹介します。材料はお好みの野菜、野菜の重さに対して2パーセントの塩、野菜の重さに対して1,2パーセントの昆布です。野菜を切ってジップロックに入れたら塩と昆布を入れて混ぜながらもみ込みます。ジップロックの空気を抜き平らに広げてバットに入れ、上からもう一つバッドを置きます。これで重しをして30分ほど漬ければ完成です。
漬物の種類一覧<ぬか漬け>
ぬか漬けの特徴

ぬか漬けは乳酸菌で発酵させたぬか床に野菜を漬けるぬかみそ漬けと、大根にぬかと塩をまぶして漬けたものなどを合わせてぬか漬けと呼びます。大根を塩とぬかで漬けたものはたくあんとなります。身近なたくあんもぬか漬けの一つです。しっかり漬けたたくあんはカリッパリッと歯ごたえも良く、風味も豊かで後を引く美味しさです。比較的すぐに引き上げたものは浅漬けとも呼ばれます。
ぬか漬けにおすすめの野菜

季節の野菜を使った漬物は食が進みます。小ナスの漬物は水分をしっかり抱え込むので噛みしめた時にじゅわっと美味しさが広がります。はんなりとした歯ごたえと茄子の旨味が特徴です。色合いも美しく和食器によく合います。塩やぬかで漬けて浅漬けにしても美味しく頂けます。

ナスの他にもきゅうり・トマト・ニンジン・アボカド・ゆで卵を漬けても美味しく頂けます。それぞれ丸ごと漬け込むか、半分の大きさに切って漬け込みます。トマトは大き目なサイズだと水分が多いためプチトマトが適切かもしれません。さらにセロリやキャベツを漬けられる方もいます。
美味しいぬか漬けの作り方

ぬか漬けの作り方を簡略化してご紹介します。生ぬか・水・塩・昆布・唐辛子・鰹節・煮干し・干しシイタケ・捨て漬け野菜を用意します。ボウルに生ぬかと塩を入れさっと混ぜたら水を入れ均一になるまで混ぜます。この時ぬかの固さをチェックしておきましょう。ここで保存容器に移して唐辛子・鰹節・干しシイタケを混ぜます。

捨て漬け野菜を入れて平らにならし、捨て漬けを繰り返してぬか床を育てます。最初の10日間はぬか床の底からしっかりと一日2回混ぜて次の10日から20日は一日1回しっかりと混ぜていきます。捨て漬け野菜は4~5日で取り替えます。捨て漬け野菜の種類は例えばキャベツの外葉、大根の皮と茎の付け根、根っこ、白菜の芯など様々な種類で対応できます。

捨て漬け野菜はアクの少ない野菜を入れるのが適切です。野菜の汁がぬか床に残るようよく絞って取り出します。3回ほど捨て漬け野菜を取り換えます。漬ける野菜は水洗いし、軽く塩もみしておきます。これをぬか床に漬けます。早く漬けたい場合は半分に切ります。漬かった野菜はぬかを落として好みの大きさに切って頂きます。
漬物の種類一覧<塩漬け>
塩漬けの特徴

塩漬けはその名の通り塩に漬けて保存を効くようにしたり、味を良くしたりするために漬け込むのが特徴です。白菜漬け、梅干し、しば漬け、スグキ漬けなどが含まれます。シンプルで野菜の味を引き出す美味しい漬物です。またきゅうりやキャベツ、みょうがなどを塩で浅漬けにしたものも塩漬けになります。
塩漬けにおすすめの野菜
久々に料理した。秋口になりやっと手頃な値段で新生姜や茗荷がでだしてやっと今年も「柴漬け」が出来る。これを待っている人がたくさん居るのでみんなに送ると我が家はタッパーに1つくらいしか残らない。3つの樽に6kg仕込んだ。美味しいんだぞ~~!明朝穂しそ、大葉を入れる。#得意料理 #漬物 pic.twitter.com/Rgy0kn4mzh
— 時間をください。 (@riri_sayounara) September 26, 2018
季節の野菜を漬物にしておけば次のシーズンでも種類によっては食べることができます。旬の野菜を塩漬けにして常備しておくととても便利ですね。おかずが急に作れなくなっても塩漬けを作れば一品増やすことができます。塩漬けなら作ってすぐ食べられるので時間がない時にも重宝します。塩漬けに合う野菜はきゅうり・茄子・白菜・大根・みょうがなどがおすすめです。

前述の浅漬けで取り上げたようにゴーヤ・ピーマン・レタスを漬ける方もいます。シンプルで簡単な味付けなので初心者の方にもおすすめの漬け方です。お好みで大葉の千切りやごま、醤油を加えて味を調えてもいいですね。
漬物の種類一覧<麹漬け>
麹漬けの特徴

白米麹を原料に作られた麹漬けは大根のべったら漬けが有名です。薄い塩味と甘みがあるのが特徴です。保存にはあまり向かないようですが、ご飯に良く合う漬物です。ほんのりと甘みがあるためお子様にも好んで食べてもらえるかもしれませんね。
麹漬けにおすすめの野菜

麹漬けにおすすめの野菜は大根・きゅうり・ナス・キャベツ・ニンジンなど。よく漬け込むことで麹の風味と栄養がぎゅっと詰まって美味しい麹漬けが出来上がります。お好みで唐辛子を一緒に漬け込むことで辛みを足した味わいにもなります。
漬物の種類一覧<味噌漬け>
味噌漬けの特徴

味噌漬けは味噌、砂糖、みりん、酒を合わせたものに漬けた食品のことです。甘みがあり、味噌のコクがこっくりと旨味を引き出します。魚や肉を漬けることもあるのが味噌漬けの特徴かもしれません。甘い味噌が好きな方、野菜嫌いの方におすすめできるかもしれません。しっかり味付けがしてあるので白いご飯のおかずにもちょうどよい漬物です。
味噌漬けにおすすめの野菜

味噌漬けにおすすめの野菜はきゅうり・ニンジン・みょうがなど。味噌漬けと聞くと一般的にお肉やお魚を想像される方も多いかもしれませんが、野菜を漬け込むのも美味しいのでチャレンジしていただきたいですね。
漬物の種類一覧<酢漬け>
酢漬けの特徴

らっきょう漬けやピクルスが酢漬けに含まれます。その名の通りお酢に漬け込むので酸味があり旨味もアップします。栄養価も高いので食事のお供にぴったりですね。サラダ代わりに頂いても良いでしょう。酢漬けの中でも漬ける時間が短いものは浅漬けと呼ばれます。朝に漬け込んで夜に浅漬けとして頂くこともできます。塩漬け同様おつまみにしても良さそうです。
酢漬けにおすすめの野菜

ご存知洋風漬物のピクルスです。きゅうりはもちろんパプリカやミニトマト、セロリ、人参を漬けても美味しく頂けます。ほかにもきゅうりや人参の他にラディッシュや唐辛子を一緒に漬け込んでも美味しく頂けそうです。唐辛子を入れればピリッと辛い仕上がりに。ローリエの葉を入れると風味も豊かに仕上がり味わいもワンランクアップします。見た目も豪華に見えますよ。
2つのお宅から頂いた、ミョウガの甘酢漬け。味違がうけれど、どっちも美味しいです(*´ω`*) #ミョウガ #美味しい #漬物 pic.twitter.com/JcgTBtlipf
— さつき (@Earth5) September 27, 2018
そのままのお酢に漬けるほか、甘酢に漬け込んでも美味しく出来上がります。新鮮なミョウガを使って甘酢漬けはいかがでしょうか?今晩のおかずに、明日のお楽しみに今日から漬け込んでみて下さい。
【番外編】韓国の漬物・キムチ

キムチと言えば韓国が有名ですが、キムチの歴史をたどると7世紀には朝鮮半島ですでにキムチが食されていたんだそうです。最初のキムチは野菜を塩漬けにしたもので「チムチェ」と呼ばれていましたが、やがて現在の味になり「キムチ」と呼ばれるようになったそうです。17世紀には唐辛子が使われるようになり今の辛いキムチができあがったようです。

各家庭・地域によって味付けが違い、300種類以上は存在すると言われています。日本のキムチと韓国のキムチは味付けが違うようで、日本のキムチは甘めなんだそうです。一方韓国のキムチは酸味と深みのある辛さが特徴です。韓国に行く機会があればぜひ韓国のキムチを味わってみて下さい。
キムチが好きです。特に、スーパーでも買える「ごはんに合うこくうま 熟うまキムチ」にはまっています。そのまま食べても美味しいし、みそ汁に入れても、鍋にしても美味。辛いより旨いそんなキムチです。 #好き #キムチ pic.twitter.com/r8yskX0H57
— Daiki Ito (@DaikiIto_AI) October 16, 2018
日本ではキムチを鍋に入れたりお味噌汁に入れたりする方も多いですよね。簡単に味変でき、旨味と辛みが加わりより一層美味しくいただけるのでリピーターも多いことでしょう。日本の漬物に適する野菜はもちろんありますが、基本的にこれでなくてはいけないというルールはあまりないかもしれません。まず漬けて食べてみて試してみるというところが漬物の醍醐味と言えるのではないでしょうか?

好奇心が刺激されますし、遊び心もありますよね。漬物に最適な食材を参考にしつつ、野菜を中心にあれこれ漬けてみるのもバリエーションが広がり発見があって楽しいことでしょう。浅漬けの作り方一覧でもご紹介したように漬物は気軽に楽しめるところも魅力です。ぜひ自由に漬物を楽しんで下さいね。