スズメを飼育するには許可が必要?飼育の条件や餌の種類・飼育方法とは?
電線の上や庭先でよく見かけるスズメはとても可愛いですね。気軽にスズメを飼育してみたいと考える方も居ますが、日本ではスズメの飼育には条件があるのを知っていますか?スズメの飼育許可を得るための条件や実際のスズメの飼育方法や餌等を詳しく紹介していきます。
スズメの飼育は基本法律で禁止されている
スズメはスズメ目スズメ科スズメ属に分類される鳥類です。わたしたちにとってとても身近な小鳥で人家の近くに生息しています。北海道から沖縄まで日本中どこでも見られる知らない人がいない程のポピュラーな鳥ですね。見た目も茶系で丸っこくて可愛いのでペットにしたいと思う人も多いでしょう。

スズメを外で見つけてあまりにも可愛いからと捕獲して飼育することは一見問題ないようにみえますが、実は法律で禁止されています。スズメは「鳥獣保護管理法」に指定されている鳥で勝手に捕獲して飼育することは法律違反になり許可が必要です。これからスズメの飼育保護で話題になった事件とスズメを実際に飼育する方法や飼育許可の条件等を紹介していきます。

スズメの飼育保護が話題になった事件
2017年タレントのモト冬樹さんが野生のスズメを8ヶ月以上保護していたという事件は話題になりました。2017年6月にモト冬樹さんはカラスに襲われていた子供のスズメを保護し、東京都の環境局に相談しに行き「スズメは飼ってはいけない」と指摘されたのですが、野生に返すことなく飼い続けていました。彼はブログで「助けた子スズメの名前は妻と相談してチュンちゃんにしました」と公表しています。

モト冬樹さんのブログによるとそのスズメは飛べない状態だったと言います。「元気になっても自分で餌も取れず飛べない上、犬や猫に近寄って行くから放した瞬間に死ぬのは分かっているのに放せない」と言い、飼育し続けていました。その後もモト冬樹さんは度々ブログでチュンちゃんの飼育の状況を報告していて、愛着を持って飼育している様子が見受けられました。

結局8ヶ月程自宅で飼育していたようですが、前述の通りスズメを無許可で飼育することは違法とされています。ブログで保護したスズメの飼育を公開することで「鳥獣保護管理法」に抵触する可能性があると話題になり、いくつかのテレビの情報番組や雑誌で紹介されたことからちょっとした騒動になってしまったのです。
モト冬樹がスズメ保護して育ててたら違法になったから保護はしちゃダメよ!パンとか米粒とかいいかもね!2時間もいるって事は体力なくて弱ってる可能性もあるし。元気に飛び立ってくれますように pic.twitter.com/8zH94Sz0Wr
— yuki (@fromsirense) June 21, 2018
モト冬樹さんは襲われていたスズメのヒナを保護することができないという点においてその理不尽さを指摘していましたが、日本ではスズメなどの野鳥を自宅で飼育しようとして無許可で捕獲することは違法な行為とされているのです。怪我をしていようと襲われていようとどんな条件でも、スズメのような野鳥を保護しようとする際は都道府県知事等からの許可が必要なのです。

スズメの飼育が禁止されている理由
前述した通り鳥獣を狩猟したり保護したりすることについては鳥獣保護管理法が制定されています。この法律によって、スズメを含む鳥獣(ヒナと卵を除く48種)の狩猟には狩猟免許(狩猟期間が制定されています)が必要で、それ以外の鳥獣と卵の駆除や捕獲には捕獲許可が必要となっています。スズメやハトのような野鳥は日本の生態系を構成する重要な要素で大切にしなければなりません。

野生の鳥獣は自然の中で暮らすことが本来の姿であって、それを人間が捕まえて飼育することは好ましくないと考えられています。また野生の鳥獣については人獣共通感染症の恐れもあるので、勝手に飼育する人が増えることはとても危険です。それに個人が勝手に野生の鳥獣を捕獲して飼育してもよいとなると、歯止めがきかなくなり売買する人も出てくるでしょう。

それが産業に発展すると、野生の鳥獣の絶滅の恐れがある状態にまでなってしまう危険性も生まれるので飼育は禁止されているのです。モト冬樹さんのように保護して育てているうちに可愛くなって離れがたくなってしまうことはあるでしょう。そのような善意の人と販売目的の密猟者と区別することはとても難しいので一切を禁止していると言います。

スズメを飼いたいと思ってついつい野生のスズメを捕まえて来る人もいます。これは法律で禁止されていて特定の条件に合い国が許可している人のみが捕獲して飼育することができますので、一般の人は野生のスズメを捕まえないようにしましょう。
スズメの飼育の許可をとる条件
スズメの飼育はヒナ救助なら許される?
スズメの飼育として巣から落ちたヒナを救助した場合は許可されるかと言うとそうではありません。基本的にヒナが元気である場合は巣を見つけて戻してあげることが一番でしょう。野生のスズメのヒナを無闇に保護してしまうと、親鳥から野生で生きて行く術を教わらずに育ってしまうため野生に帰ることが難しくなります。近くに親鳥や巣が見つからない場合は獣医や動物園に連絡して指示を仰ぐことが大切です。

万が一巣が見当たらない時は素手で触らずに軍手などを着けてから保護しましょう。野生の鳥獣は病原菌を持っていることがとても多いので注意してくださいね。スズメのヒナを保護する時は大き過ぎない箱に柔らかいタオル、カイロや湯たんぽなどを敷いてそこに人間の匂いがつかないようにして置きます。箱は暗い場所に置いて刺激しないようにしましょう。

またスズメのヒナは親鳥の唾液を必要としていますので、人間が育てるとなると多くの場合は衰弱死してしまう可能性があるようです。弱っているヒナを見つけたら保護してあげたい気持ちはありますが、巣を探してあげる方がスズメのためになるのかもしれませんね。

スズメが怪我をしていれば許可される?
スズメは親鳥からはぐれたり、怪我をしたりしていても保護できないのでしょうか?「鳥獣保護管理法」では怪我をしている野鳥や親鳥からはぐれたヒナを保護するという条件であれば捕獲することができるとしています。ただしこの場合も都道府県知事等の許可を得ることが条件とされていますので、その許可を得ずに捕獲した場合は違反になります。

モト冬樹さんのように襲われているスズメのヒナを保護したい時や怪我をしている野鳥を保護したいと考える場合であっても、まず許可が条件となりますので注意してください。違法捕獲と誤解されないためにも、スズメを保護する前にそして獣医に見せる前に各都道府県の野生鳥獣担当機関に連絡をしておくことが大切です。
スズメさん、、、
— イキリおグッチ㊗ごちうさ三期♪ (@oguttikokoa) September 4, 2018
いきてかえってこいよ。(´;ω;`)
保護してぇ!!!!! pic.twitter.com/HWwYa5gP5F
スズメの飼育の許可はどうやって取るか?
スズメは狩猟鳥獣なので、狩猟免許を取得しなければなりません。毎年度ごとに狩猟前に登録をして狩猟税(5500円から1万6500円)を納付して法令に基づいて決められた狩猟期間中に網やワナ猟、銃猟と言った法定猟法で狩猟できます。狩猟で捕獲したスズメをどうするかは狩猟した本人に任せられています。都道府県に許可申請をすれば飼育してもよいそうです。

ただスズメをペットとして飼養するために捕獲することは認めないと原則として決められています。その理由は違法な捕獲や無闇に狩猟されることを助長させる恐れがあるからです。では保護したスズメなどをそのまま飼い続けられるかと言うと、鳥獣保護管理法によるとあくまでも「生と死は野生生物の宿命」としていて、ただ、人道的な観点からその生物の保全に重点を置いて対応を検討するという曖昧な表現になっています。

万が一傷ついたスズメを見つけた場合、たとえ傷ついていたとしても勝手に保護することは禁止されていますので注意しましょう。まず市区町村の役所の担当部署に連絡をして保護申請を出し手続きをとって一時的な飼育許可証を発行して貰うと保護飼育することができます。ただ近年は保護しなくてもよいスズメを保護する誤認保護が多発していてこの飼育許可はなかなか降りなくなっていると言います。
都道府県知事が判子押す飼育許可証と言うのもあるにはあるのですが、これはもう近年だとほとんど使われてないと思うのです。対象の野鳥も4種類くらいしか無くてスズメやカラスなど含まれてなかったはずです。
— chop (@chop100) March 15, 2018
一部ペットショップ等に野鳥の雛が委託されてるのは野生動物飼育依頼の方だと思います。
スズメの飼育Q&A
スズメの飼育で気になる寿命は?
スズメはペットとして飼育されることが禁止されていますので、詳しい寿命については明確ではありません。ただ一般的に野生のスズメは約3年だと言われています。保護されたスズメは最長で15年生きていたという話もありましたので、不明な点が多いです。

スズメの飼育で必要な物や餌
スズメを飼育するとなると、基本的に弱っていたり怪我していたりするヒナを見つけて保護することが一般的でしょう。元気な大人のスズメは警戒心がとても強く人間が素手で捕まえることは難しいです。まずスズメのヒナを保護した場合は巣箱やタオル、ティッシュペーパーやキッチンペーパー、保温材(カイロや湯たんぽ)、脱脂綿が必要です。

大人のスズメの場合、基本的に飛べるのであれば鳥用のゲージを用意すると良いでしょう。部屋の中を飛び回っても良いのであれば段ボールなどの箱でも構いません。餌入れや水飲み、水浴び場、砂浴び場など必要に合わせて準備してあげるとスズメも過ごしやすいですね。スズメの糞でゲージや箱はよく汚れますので、最低一週間に一度はゲージ、箱、止まり木などキレイに洗ってください。

鳥用のゲージを使わずに保護し飼育する場合には部屋の中が糞だらけになる恐れもあるので注意してください。スズメはヒナと違って大人のスズメはかなり飛び回ります。元気になって来たからとつい部屋の中で放し飼いにすると至る所に飛び回り糞をする恐れがあります。匂いもつくので鳥用ゲージを購入することをおすすめします。

スズメは基本的に雑食です。餌としては穀物や野菜等、またキャットフードやドッグフードでも良いと言います。ただヒナは消化器官が未発達ですので、大人のスズメと同じような餌を与えると内臓で詰まったり消化不良を起こしたりして弱ってしまう恐れがあります。羽が生えていないヒナには和鳥用の練り餌に小松菜などをすりつぶしたものを加えた餌がおすすめです。

羽が生えているヒナには小松菜、チンゲンサイ、大根菜、青菜のすりつぶしやミルワーム等の虫、すり餌、ボレー粉等がおすすめです。そして大人のスズメには市販されている餌でも良いですが、弱っている大人のスズメは消化が悪くなっている可能性もありますのですり餌にぬるま湯を加えて練った餌を与える方法が良いでしょう。

保護が必要なスズメの判断は?
大人のスズメはヒナに比べて滅多なことで人に捕まることはありません。そのため、動き回れるスズメを無理に保護するのは絶対にやめましょう。保護が必要と考えられるスズメは「怪我をしている」「動けない」「様子がおかしい」という条件のスズメだけでしょう。少しでも人から遠ざかろうとするスズメや逃げようとするスズメは保護するのはよくないと言われていますので注意してください。

スズメの飼育の方法
スズメのヒナを飼育する方法
弱ったスズメのヒナを見つけて近くに巣や親鳥を見つけられなかった場合に保護を試みたとします。ヒナを飼育するための大きな条件はスズメの体温である35度から37度に合わせて一定の温度管理をすることです。ヒナは体温調節が難しいのでわたしたちの方からしてあげなければ弱ってしまいますので注意してください。飼育する場合、まずスズメのヒナの巣を作ってあげましょう。

簡単にティッシュの箱の上を切り取って四方に穴を開けた物がおすすめです。巣箱にする箱は大き過ぎない箱であることが条件です。広過ぎるとスズメのヒナが動いて怪我をする恐れがありますので一旦保護する時は大き過ぎない箱を準備しましょう。その箱の中にタオルを敷いて、ディッシュやキッチンペーパーを置きくぼみを作ります。

くぼみのところにスズメのヒナを入れると簡易的な巣箱となるでしょう。そして保温のために電気スタンドや湯たんぽ、ひよこ電球などを使います。保温する方法は、必ず巣箱の片方だけを温めて片方は常温にしておくことがポイントです。そうすればヒナは自ら望む温度の方へ移動しますので、全体を温めないように注意してください。

それと保湿のために、水を含ませた脱脂綿を巣箱の隅に置いてください。脱脂綿は小皿など小さな入れ物に入れておくと良いでしょう。羽が生えていないヒナの場合、前述した通り通常親鳥の唾液を利用して消化を行います。注意しなければならないのはこの時期に大人のスズメの餌をふやかしたものやミルワームなどの虫は、ヒナは消化できずに内臓で詰まってしまいます。メジロ用のすり餌に小松菜などをすりつぶしたものを与えてあげましょう。

羽が生えてきたヒナは少し食材を増やすことが大事です。餌は1〜2時間置きを目安に与えましょう。少し羽が生え揃ってきたヒナには昆虫や青虫等の虫類(ミルワームなど)やチンゲンサイ、小松菜、大根葉などの青菜やすり餌、ボレー粉などを与えましょう。どれか1つでは栄養素が偏り栄養失調になりますので満遍なく与えるとよいでしょう。

スズメのヒナに餌を与える方法は、ヒナの口を開けできるだけ奥へ入れてあげましょう。先が丸いピンセットがあれば餌を丸く団子状にして口に入れてあげると良いです。ヒナは首の付け根に「そのう」と呼ばれる餌を溜めておく場所がありそこで少しずつ消化していきます。「そのう」の膨らみを確認しながら餌を与えましょう。夜間は寝るので「そのう」が膨らむまで餌を与えたら次の日の朝までは与えないようにしましょう。

スズメのヒナを保護して飼育する方法は注意が必要です。少しでも餌やりを怠れば衰弱しますし、餌を「そのう」に入れてあげなければ窒息死します。また温度や湿度も適切であることも条件です。通常ヒナは親鳥の作った巣で守られながら成長し、夜は親鳥に包まれて寝るので安心です。異なる条件の中で生活するのでストレスや不安を感じますので気遣いが必要ですね。
大人のスズメを飼育する方法
保護したスズメが成長した場合の飼育の方法についても紹介します。飼育する環境の条件はスズメのヒナほど厳しくありませんが、もし弱っているスズメを保護した場合はヒナと同じく35度から37度の温度を条件に調節を行ってください。大人のスズメ餌ですが、スズメは雑食ですが米や雑草の実を好みイネ科の植物の実をよく食べると言います。それらを軽くほぐして与えると良いでしょう。

もしスズメが弱っている場合は、餌をすりおろす方法を取り入れてあげるとスズメも食べやすいですね。ヒナと同じく、小松菜を混ぜてあげると栄養素的に問題なくおすすめです。基本的にスズメのヒナと違って餌を食べさせてあげる必要はありません。弱っていて自分で食べられない場合は手伝ってあげた方が良いですが、自然に帰る力が衰えないように注意してあげる必要があります。

スズメの飼育<獣医にかかる場合>
保護したスズメが怪我していたら
もし動けないスズメが居てあなたが保護する場合、そのスズメが怪我をしている可能性があるでしょう。動物病院に連れて行って獣医にかかろうと考えるのは当たり前ですよね。ただ保護する生き物がスズメなどの野鳥の場合は注意が必要です。まずスズメなどの野鳥の場合は人獣共通感染症に注意しなければならないでしょう。弱っているスズメなら尚更どのような病気を抱えているか分かりません。

安易に弱っているスズメに触ることで、その人に人獣共通感染症がうつり調子が悪くなる可能性があります。また野鳥は寄生虫も多く抱えていますので、保護する側にもリスクがあることを頭に入れておくことが条件です。スズメの脚の骨が折れている等病気ではない場合は手術などで治療すると良いかもしれませんが、費用もかなりかかります。「動物病院に連れて行けば何とかなるだろう。あとは宜しく。」というような気持ちで保護してはいけません。

前述したように野生の鳥獣の保護に関しては「鳥獣保護管理法」に抵触する恐れもありますので安易に動物病院に連れて行くと迷惑をかける可能性があります。現在は各都道府県に野生の鳥獣に対する鳥獣保護施設が存在しています。野生の鳥獣の問題はまず一般の動物病院に連絡するよりも、鳥獣保護施設に連絡するという方法が先決と言えます。
足や羽が折れている
— あにす@命は大切に (@AniceBrand) October 28, 2018
出血している
など、見つけた方の自愛次第で動物病院へ連絡して見てもらえるなら診察を受け自然に戻れる体力が戻ったら離してあげる
助けてあげたいけれど自分ではどうにもならない人、もしくは動物病院に連絡しても断られたりなら市の愛鳥保護施設に連絡して連れて行く方法です
迷子のスズメのヒナを見つけた時
スズメの保護においてよく見られるのはヒナが巣や木から落ちたことで起こる保護でしょう。ヒナが弱っていた場合は動物病院に連れて行き助けたいという気持ちになるのは当然ですが、実際はヒナが落ちた時親鳥が周辺を探していることはとても多いです。人間がそのヒナに触ってしまうと親鳥がヒナの世話を完全に放棄してしまいますので、安易に触ってはいけないことを頭に入れておきましょう。

スズメやツバメ、ハトなど多くの野鳥は親鳥が飛ぶ方法や餌の取る方法を教えています。この期間は生きて行くために必要なことを学んでいます。上手く飛び立てず木から落ちていることもよくありますが、親鳥は近くに居て子供のことを心配しています。実は人が傍に居ると親鳥は近寄れず見ていることもあり迷子ではない場合が多いのです。

一般的にはスズメのヒナを見つけたら拾わないでそのままにしておくことをおすすめします。拾ってしまった場合はできるだけ早く元の場所に戻した方がよいかもしれません。人間が育てても野生で生きて行く方法は教えられませんので、親鳥の元に返すのが一番よい方法と言えます。もし猫やカラスが居て危険な場合は木の枝など安全な場所にとまらせてあげてください。

スズメのヒナが木から落ちて怪我をしてしまったり弱ってしまったりする場合、カラスや他の動物に食べられてしまう可能性もあります。しかしそれは自然界の掟として仕方のない部分もあるでしょう。それでも保護して治療したいのであれば、最後まで責任を持って看護することが大切です。一度人間が保護し飼育した野鳥が自然界で元通りに生きていけるかは疑問ですが、どうしても手助けしたいというなら安易な気持ちで動かないことが大切ですね。
ケガしたスズメ可愛くて保護してあげたくなったけど
— 🌲生き杉🌲 (@ikisugi111) October 29, 2018
怯えてて草むらに逃げてじっとしてたからそっとしといた
そりゃこんな巨人が迫ってきたら怖いよな pic.twitter.com/21wWH36gOf
スズメの飼育を無断で行った場合は?
「鳥獣保護管理法」によって野鳥を捕まえたり一般家庭で飼育することは禁じられています。路上で傷ついていたり木から落ちて迷子になっていたりする野鳥を保護すること自体も禁止されているので、そのような場合は各都道府県の環境局に連絡するということになっています。
スズメが窓ガラスに衝突してきた!!
— ヨシア (@yosiaki0305) October 27, 2018
ぉお!!(゚ロ゚屮)屮
どうしよう、病院連れて行くべき?
でも確か鳥獣保護法とかあって、むやみに助けちゃダメなんだっけ?
取り敢えず外出して見守るナウ。 pic.twitter.com/9TAKWHEPLk
保護のための飼育であっても、無断で野生のスズメを飼育することは法律で禁止されています。「鳥獣保護管理法」によって許可なく捕獲すると、一年以下の懲役または100万円以下の罰金、飼育すると6ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金が課せられることになります。

スズメを保護してその傷が癒えるまで飼育してあげようとすると、ついつい愛着がわいてそのまま飼ってしまいたくなるでしょう。モト冬樹さんのように保護している間に名前まで付けてしまい、ますます手放し難くなりますよね。どうして飼育が禁止されているかをよく考えてみてください。飼育が禁止されているスズメの生体を壊せば、いずれわたしたちの世界も壊れてしまう可能性があります。スズメだけでなく他の生き物の生体までも壊さないように注意してくださいね。
野生動物が怪我して死にそうでも手は出さないべき、というのは鉄則なのかもしれないけど現実には庭先で怪我したスズメを保護して専門のセンターに連れて行ったりするのも普通によくあること。それが非難される世の中もそれはそれでイヤだ。#イノシシ
— guillaume (@chat_miew) October 27, 2018
スズメの飼育は法律に従って
怪我したり襲われたりしているスズメを見つけたら助けてあげたいと思うのがわたしたちの心情で、傷ついたスズメを治療し癒してあげる行為は理解できます。ただ「鳥獣保護管理法」は生態系の維持という重要な目的を果たすために制定されていて、わたしたちは法律に従ってスズメに合った飼育方法で飼育する必要があります。

そして保護したスズメの傷が癒えたら、進んで自然に帰してあげることが大切ですね。スズメの飼育はあくまでも保護のためであってペットにするためではなく、スズメたちにも帰る場所があることを頭にいれておきましょう。愛着が沸いて寂しいですが、生き生きと飛び立つ姿を見届けてあげましょうね。