除光液の成分とは?エタノールやアセトンなど安全性についてもご紹介します!
セルフネイルを楽しむ人なら、オフするときに除光液は必ず使用するはずですが、除光液の成分をご存知ですか?除光液の成分が危険という噂が飛び交っていますが、安全性が気になります。今回は、アセトンなど除光液の成分や危険性、安全性についてまとめます。
目次
除光液とは
除光液とは、マニキュアを落とすための液のことです。除光液は、マニキュア除去剤、エナメルリムーバーという名前がつけられていることもあります。除光液は、ドラッグストアやコンビニ、100均などでも簡単に手に入るものです。マニキュアを使用した、セルフネイルを楽しむ人たちの間では、ネイルをオフするときのマストアイテムと言えます。マニキュアを落とすときは、一般的にコットンなどに除光液を染み込ませて、マニキュアの上にのせて、拭き取りながら落とします。除光液で落とすことができるのは、いわゆるマニキュア、ネイルポリッシュのみで、ジェルネイルは除光液で落とすことはできません。
除光液を使用するとき、あの独特のニオイが木になるという人は非常に多いようです。除光液は、中毒症状を発することもあり、危険ということを耳にしたことがある人もいるでしょう。除光液の安全性は大丈夫なのか、除光液を使用する人であれば気になりますね。除光液の危険性や安全性を確認するためには、除光液に使われている成分を知ることが重要です。そこで今回は、除光液の成分についてまとめます。除光液の成分を知って、正しく安全性を守りながら使用するようにしましょう!
除光液の成分について
除光液の成分は、それぞれメーカーによって違います。除光液は、有機溶剤で作られているものです。一般的な除光液には、有機溶剤として「アセトン」が主成分として使用されているものがほとんどです。そのほかにも、除光液の成分には、たくさんの化学成分が使用されており、「トリオクタノイン」・「グリセリン」・「トキシケイヒ酸オクチル」・「BHT」・「香料」・「水」が、使用されています。きれいな色がついた除光液もよく見かけますが、そういった除光液には色素や着色料も成分として使われています。マニキュアの除光液の成分として使用されているものは、危険なのでしょうか?危険性の低い、「香料」と、安全性の高い「水」以外の除光液の成分について、詳しく見ていきましょう。

除光液の成分<アセトン>
除光液のニオイの正体は「アセトン」
除光液の成分<アセトン>について説明します。除光液には、ツンとするような独特のニオイがあり、あのニオイが苦手という人も多いようですが、このニオイの正体が、「アセトン」です。マニキュアやネイルポリッシュは、樹脂と顔料をベース成分として作られています。マニキュアの樹脂を溶かす溶剤として使用される成分が、「アセトン」なのです。そのため、「アセトン」は、除光液の成分にはなくてはならないものであると言えます。「アセトン」は、なんといっても、樹脂を溶かすことができるのがすごいところです。

さらに、「アセトン」は、水にも溶けて、油も溶かすことができるという、強力な成分なのです。「アセトン」は、水に溶けないものを溶かすために使用される成分です。マニキュアは、水では落ちません。除光液の「アセトン」の成分によって、マニキュアをきれいにオフすることが可能になるのです。
「アセトン」は気化しやすい
除光液の成分「アセトン」は、気化しやすいという特性もあります。常温で空気に溶けて気化しやすいため、呼吸することによってアセトンの成分を吸引してしまうことになり、頭痛や気管支炎を引き起こしてしまう原因にもなると言われています。除光液のキャップがしっかりと閉まるようになっているのは、「アセトン」が気化しにくいようにするためなのです。除光液の注意書きには、「必ず換気を行なって、使用してください」というような記載がありますが、その理由はこのためなのです。
これまで述べてきたように、除光液の主成分である「アセトン」は、ツンとするニオイがあり、樹脂を溶かすことができる強力な有機溶剤です。このほかにも「アセトン」は、引火性が高いため、危険で使用時には注意が必要といわれるのです。さらに「アセトン」は、油分を溶かしすぎてしまうという性質もあるため、指先の皮膚や、爪に必要な油分も除去してしまうのです。除光液を使用して、爪が白くなったという経験をしたことがある人は多いはずですが、これは除光液によって爪の油を取り除きすぎてしまい、爪が乾燥してしまったために、爪が白くなるのです。

除光液の成分<トリオクタノイン>

除光液の成分<トリオクタノイン>について説明します。「トリオクタノイン」は、「エチルヘキサン酸」とグリセリンから作られており、安全性の高い化合物です。「トリオクタノイン」は、化粧品などの油性成分としても頻繁に使用されています。液状であるため、化粧品などに使用しやすいという特徴もあります。「トリオクタノイン」は、肌をなめらかに整えて、しっとりさせ、やわらかに保ってくれるという成分です。
成分:アセトン、水、トリオクタノイン、グリセリン
— ろきゃ (@fub37mi) December 23, 2013
なにこれ知らんものばっかりだな!
てかトリオクタノインをトリオオタクと呼んだ私。オタク御三家やないか・:*+.\(( °ω° ))/.:+
「トリオクタノイン」の成分により、肌表面に保護膜を作り、肌と保護してくれるのです。「トリオクタノイン」の特性として、酸化しにくい油脂であっても、乳化することができるため、油分を浮かせて落とすクレンジングにも使用されることが多い成分です。「トリオクタノイン」の成分により、毛穴の中のメイク汚れも浮き上がらせて、しっかり落とすことができるのです。

ほかにも、「トリオクタノイン」は、ファンデーション、リップ、美容液などといったさまざまな化粧品の成分として使用されています。このように「トリオクタノイン」は、除光液の成分の中でも、安全性が高く、肌に良い効果をもたらす成分ということがわかりました。除光液の成分として、「トリオクタノイン」は、肌をしっとりなめらかに整えてくれるという効果があるようです。除光液を選ぶときは、「トリオクタノイン」が配合されているものを選ぶと、よいといえるでしょう。

除光液の成分<グリセリン>
除光液の成分<グリセリン>について説明します。「グリセリン」は、化粧水や乳液など、スキンケアアイテムでよく耳にする成分ではないでしょうか?「グリセリン」は、昔から使用されている保湿成分のひとつです。「グリセリン」は、皮脂膜の分解により、生成される皮膚成分でもあります。「グリセリン」は、無色無臭で、粘りのある液体の成分です。「グリセリン」は、舐めると甘い味がするといわれています。「グリセリン」は、主に肌の保湿剤としてや、柔軟剤として使用される成分であり、お肌をしっとりさせて、うるおいを与えてくれるのが特徴です。
化粧品に「グリセリン」の成分が使用されるときは、「ヒアルロン酸ナトリウム」と合わせて使用されることが多いようです。「グリセリン」と「ヒアルロン酸ナトリウム」を併用することによって、肌の水分を保持する力が高まり、肌の表面に薄い膜を作り、乾燥や刺激から肌を守ってくれるのです。最近は、化粧水などのスキンケア用品を手作りする人も増えていますが、このときも「グリセリン」成分はよく使用されます。
「グリセリン」は、安全性の高い成分なので、安心して使用できるでしょう。除光液の成分である「グリセリン」は、ネイルを落とした後の指先の肌を、しっとり柔らかく、うるおいで満たしてくれるという効果があるのです。アセトンにより、油分を取りすぎてしまったお肌に、うるおいを与えてくれる、重要な除光液の成分であることがわかりましたね。
除光液の成分<メトキシケイヒ酸エチルヘキシル>
除光液の成分<メトキシケイヒ酸エチルヘキシル>について説明します。「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」は、以前は、「メトキシケイヒ酸オクチル」という名称でしたが、現在は、「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」に名称が変わっています。「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」の成分の主な効果は、紫外線吸収と退色防止です。たくさんの化粧品にも配合されている「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」は、UVB吸収による紫外線から肌を守るという働きがあるため、日焼け止めに使用されることが多い成分です。
日焼け止めの成分表示をチェックしてみると、「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」が配合されていることがわかるはずです。「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」の成分により、健康に被害を被ったというレポートはないため、「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」は、安全性の高い成分であると言えます。では、なぜ「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」が除光液の成分として使用されているのでしょうか?それは、「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」のもうひとつの効果である、退色防止のためです。

紫外線によって、劣化しやすい成分が配合されている化粧品などを、紫外線から守る目的でネイル製品、除光液に使用されているのです。除光液の成分としては、配合量の割合は小さいため、成分表示欄の最後のほうに記載されていることがほとんどです。「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」は、皮膚への刺激性やアレルギー性もほとんどなく、安全性は高い成分なので、安心して使える成分であると言えます。
除光液の成分<BHT>
除光液の成分<BHT>について説明します。「BHT」とは、ジブチルヒドロキシトルエンの略称です。「BHT」は、熱や光に安定しているため、食品が参加されるのを遅らすことができ、色や味、ニオイが劣化するのを防ぐ、酸化防止剤として、食品添加物・保存料としての使用が認可されました。しかし、発がん性はないものの、変異原性が一部で認められたことにより、1970年代からは食品への使用はされなくなっています。現在では、化粧品の酸化防止目的として、スキンケア化粧品・ボディケア用品・ハンドクリーム・日焼け止め製品・メイクアップ用品・洗顔料・ネイル関連商品に使用されています。
これらの製品の中の酸化しやすい成分に変わって、「BHT」が酸化されることにより、製品そのものの酸化を防ぐことを目的として、使用されています。先ほど紹介した、除光液の成分「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」の酸化防止剤として使用されることが有名で、「BHT」と「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」は併用されています。このため、除光液に「BHT」の成分が配合されているのです。「BHT」成分に使用制限はありませんが、化粧品には、ごく微量で配合されていることがほとんどです。除光液以外にも、日焼け止め製品に使用されることが多いようです。
除光液の成分・アセトンは危険なの?
除光液の主成分である「アセトン」は、危険ということを一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?しかし具体的に、どのように危険なのかということは知らないという人も多いようです。「アセトン」は、成分紹介のところでも説明した通り、空気に気化しやすいという特性があります。「アセトン」は、空気に触れると、あの独特のツーンとしたイヤなニオイを発するのです。
ふつうにつかってるけどアセトンて危険なんだなあ~~ pic.twitter.com/71CV0T4ihB
— //コ (@11co_matu) January 14, 2019
「アセトン」は、人間の体の中でも生成される成分であるため、少しの量であれば、吸い込んでも危険ではありませんが、多量に「アセトン」を吸い込んでしまうと、大変危険なのです。大量に「アセトン」を吸い込んでしまうと、肝臓で分解することができず、中毒症状が出てしまう可能性があります。除光液は、ドラッグストアや100均で、簡単に手に入る商品ですが、実は危険性の高いものであるということも、しっかりと理解しておいたほうがよいでしょう。
赤ちゃんがいるママは要注意!

「アセトン」は、少量であれば吸い込んでも問題はありませんが、あくまでも大人の場合です。赤ちゃんや小さな子どもがいるママが除光液を使用するときは、使い方を誤ると大変危険なので注意が必要です。赤ちゃんは、大人と比べてカラダが小さいため、少量でも「アセトン」を吸い込んでしまうと、危険な中毒症状が出てしまうことがあります。赤ちゃんがアセトン中毒になると、繰り返し嘔吐するようになります。赤ちゃんの側で除光液を使用していて、それまで健康だった赤ちゃんが、急に嘔吐し始めるとアセトン中毒になっている可能性があります。また、赤ちゃんがアセトン中毒になると、意識障害も出てきます。急に赤ちゃんがぐったりしたり、食欲がなくなったりしたら、危険で注意が必要です。

赤ちゃんを危険なアセトン中毒から守るためには、換気を行いながら除光液を使用することです。窓を開けて、窓の近くで除光液を使用するようにしたり、換気扇の近くで使用したりするようにするだけで、かなり危険性が低くなります。除光液を使用する際は、赤ちゃんがいない部屋で行うのもよいでしょう。除光液を使用した後は、しっかりとすぐにキャップを閉めて、除光液がついたコットンなどは、ビニール袋に入れてから、ゴミ箱に捨てるようにしてください。赤ちゃんや小さな子どもがいる家庭では、除光液を使用するときには、しっかりと注意して、危険なアセトン中毒から赤ちゃんや子どもを守ってくださいね!
除光液使用後のケアも大切
命に危険はありませんが、除光液を使用するとどうしても爪に負担がかかってしまいます。しかし、マニキュアを使用するのであれば、除光液は必ず使用することになります。除光液の成分であるアセトンは、爪の油分も除去してしまいます。そのため、爪が白くなったり、乾燥しやすくなったりしてしまいます。爪が感想した状態た続くと、爪が割れやすくなったり、もろくなったり、二枚爪になったりします。アセトン配合の除光液を使用したあとは、ネイルオイルなどを使って、しっかり爪に栄養を補給してあげるようにするとよいでしょう。
除光液の成分・ノンアセトンは安全性が高い
除光液の成分の中で、危険性が高い成分は、「アセトン」であることがわかりました。除光液の安全性を重視して使用したいのであれば、アセトンの入っていない「ノンアセトン」タイプや「アセトンフリー」タイプの除光液がおすすめです。アセトンを使用していないので、あの除光液のツンとしたニオイがないのも、ノンアセトン除光液の特徴です。しかし、ノンアセトンの除光液のすべてが安全性が高いというわけではなく、アセトンと同じくらい危険性の高い「酢酸エチル」成分が使用されているものもあります。安全性の高いノンアセトンタイプの除光液でも、赤ちゃんや子どもの前で使用することは避け、換気はしっかりと行うようにしてくださいね。
ノンアセトン除光液の成分に、「酢酸エチル」が使用されていることが多いのですが、実はこの成分がアセトンの代わりの役目を果たしているのです。ネイルを溶かして落とすための薬剤になります。「酢酸エチル」は、アセトンに比べると、危険性は低いのですが、強い薬剤であるということであるということは、しっかり覚えておきましょう。
「ノンアセトン」の除光液は落ちる?
「アセトン」成分を使用した除光液は、ラメやストーンもしっかりと落とすことができますが、ノンアセトンタイプの除光液は、しっかりオフできるのでしょうか?「アセトン」タイプの除光液と比べると、安全性の高い「ノンアセトン」タイプの除光液ですが、マニキュアを落とす力は、劣るようです。しかし、除光液のあのツンとした匂いがなく、柑橘系などのよい香りがするものも多く、人気です。普通のネイルポリッシュであれば、安全性の高いノンアセトンタイプでもよく落ちるようですが、落ちにくいラメなどのネイルは、ノンアセトンタイプだと、落とすのにかなり時間がかかってしまい、ストレスになってしまうこともあるようです。

【番外編】除光液の成分としてエタノールは使える?
消毒用エタノールが除光液代わりに使える
マニキュアを落としたいときに、除光液がないということもあるでしょう。除光液の代わりに使えるものとして、エタノールがあります。エタノールは、アセトンと同じようなツンとするニオイがあるため、同じように使えると思っている人も多いようです。エタノールは、マニキュアを落とすための除光液として使用することは可能です。エタノールには、無水エタノール・消毒用エタノールがありますが、除光液の代わりとして使えるのは、消毒用エタノールです。
消毒用エタノールは、ドラッグストアや通販などで購入することができます。エタノールを使って、マニキュアを落とすことは可能ですが、除光液のように素早く落とすことはできません。エタノールを除光液代わりに使用して、マニキュアを落とすときはかなり時間がかかります。コットンにエタノールを浸して、爪の上に置き、マニキュアがふやけてきてから落とします。エタノールでマニキュアを落とすことは可能ですが、かなり時間がかかってしまうということを覚えておきましょう。
エタノールは、除光液の成分とは異なるものです。エタノールを使って、マニキュアを落としたいときは、かなりたくさんの量を使用する必要があります。また、エタノールは、すぐに乾いてしまうため、なかなかマニキュアが落ちずに、時間がかかってしまうのです。エタノールを使って、マニキュアを落とすときも、除光液を使うときと同様に、しっかり換気をしながら落とすようにしてください。

除光液の成分をチェックしてみよう
除光液が切れたので最近買ったやつ。ドラッグストアで安くてノンアセトンのやつを適当に買ったんだけど、除光液のあのウッとくる感じがやわらいでほんのりココナッツの香りがしてとてもいい。 pic.twitter.com/AwqWYbNIzb
— さよこ🇨🇦女ミニマリスト (@onnaminimalist) June 22, 2019
除光液の成分についてまとめました。除光液が危険と言われることが多いのは、成分のひとつである、「アセトン」が原因であることがわかりました。「アセトン」は、大量に吸い込むと、中毒症状が出てしまうこともあります。とくに赤ちゃんや小さな子どもがいる家庭では、除光液の使い方に注意が必要です。しっかりと換気をしながら使うようにしましょう。最近は、「アセトン」を使用しない「ノンアセトン」タイプの除光液も増えてきており、人気です。ただし、ラメやグリッターなど、落ちにくいマニキュアを落とすときは、やはりアセトン成分配合の除光液のほうが、スピーディーに落ちます。除光液を使用するときは、その成分をチェックしてみて、マニキュアにあった種類を選ぶようにするとよいでしょう。
