アース線とは?機器に接続する意味と取り付け方&注意点を解説します!
アース線とはどのような役割があるのかご存知ですか?アース線を接続する意味を知らない人は案外多いようです。今回は、アース線が必要な意味やコンセントへの取り付け方について解説します。アース線を正しく接続して、漏電を防ぎましょう。
アース線とは
アース線はつけないといけないの?
アース線が電化製品についているのを一度は見たことがあるのはないでしょうか?しかし、電化製品のコンセントにアース線がついていても、繋いでいないという人は多いようです。アース線とは、どんな役割や意味があり、何のために接続するのか知らない人はたくさんいます。今現在、アース線を繋いでいないという人もたくさんいるでしょう。アース線は、軽視されがちなものですが、実はとても重要な意味があるものなのです。まずは、アース線とは、どのようなものを意味するのかということから、解説していきましょう。
アース線とは、電気を地面に流すために使用する線のことを言います。地面に電気を流すことを、「アースする」と言ったり、「アースを取る」と言ったりします。電子レンジや洗濯機を購入したときに、電源コードとは別に、緑色の線がくっついているのを見たことはありませんか?その緑色の線が、アース線です。この電化製品についているアース線を電源コンセントのアース端子に繋ぐことにより、「アースする」ということになるのです。電源プラグの金属が、2つではなく、3つある種類のコンセントプラグもありますが、この3つめの金属が、アースの意味をなしているので、この種類の場合は、別のアース線がありません。
一人暮らしでしんどい事
— OJO (@atamaitai_1123) July 9, 2019
「アース線」 pic.twitter.com/EuQAOO4TKK
アース線をコンセントのアース端子に接続しなくても、電化製品を使用することはできますが、アース線が電化製品についているのには、しっかりとした意味があるのです。アース線を接続する意味を理解しておけば、アースが重要な役割を果たすことがわかるはずです。今回は、アース線が必要な意味や、どんな電化製品にアース線がついているのか、また、アース線の取り付け方などについてまとめます。アース線とは、どんなものなのか理解して、電化製品のアース線をコンセントのアース端子に正しく接続しましょう。

アース線が必要な意味とは
アース線を取り付ける意味を知っておこう
アース線っていうものがあるのをさっき初めて知った( •̅_•̅ )
— ガイモン@テオドール(・∀・) (@WhiteLover15) July 6, 2019
アース線とは、漏れた電気を地面に流すためのものであることはわかりましたが、アース線を取り付ける意味には、どのようなものがあるのでしょうか?アース線を取り付ける必要があるのは、どうしてなのでしょうか?電化製品にアース線が必要な意味について紹介します。アース線が必要な意味がわかれば、今使用中の電化製品のアース線も、すぐに取り付けたくなるに違いありません。
アース線が必要な意味①:感電を防止する
オフィスの電磁波測定の際によく見かける状況。アース線の放置。アースの必要性を理解して頂きたいです。
— 青山哲久 (@aoyama_tetuhisa) March 7, 2013
アースの役割とは?
■感電防止 ■電位の均等化 ■静電気障害の防止 ■通信障害の抑制 ■ノイズの防止、プラス電磁波対策 pic.twitter.com/O7CBFXqM59
アース線が必要な意味①は、感電を防止することです。感電を防止するのは、アース線を繋ぐ大きな意味になります。電化製品の中には、電気が流れています。つまり、電気が流れることにより、電化製品は機能しているのです。電化製品が水に濡れてしまったり、あまりに長期間に渡り使用を続けていたりすると、内部の電気が、電化製品の表面に漏れてくることがあります。これを漏電と言います。
漏電とは、本来は通過するはずのないところに、電流が流れてしまうことを意味します。漏電した電化製品を触ってしまうと、人に感電してしまい、大変危険なのです。感電とは、電流が人の体内を通るため、体の内部や内臓が焼けてしまい、深刻な危害を与える恐れがある大変恐ろしいものなのです。電化製品のアース線をアース端子に繋いでおけば、つまりアースされていれば、その電流はアース線を通り、地面へと流れていくため、感電する心配がないのです。
アース線が必要な意味②:漏電による火災を予防
アース線が必要な意味②は、漏電による火災を予防することです。アース線は、電化製品の電気を地面に流してくれるものです。電流が本来通る場所以外を通過する漏電は、火災を引き起こすこともあります。漏電により、その周辺が発熱してしまい、加熱により火が発生し、周囲にある燃えやすいものに引火して、火災を引き起こしてしまいます。漏電による火災は、思っているよりも頻繁に発生しているため、甘く考えるのは危険です。漏電による火災も、アース線さえコンセントのアース端子に繋いでおけば、予防することができるのです。アース線は、とても重要で、必ず接続が必要であることがわかってきたのではないでしょうか?
アース線が必要な意味③:ノイズを防止する
アース線が必要な意味③は、ノイズを防止することです。漏電による感電や火災防止以外にも、アース線が必要な意味があります。パソコンなどにアースがついているのを見たことはありませんか?アース線は、水回りで使用する電化製品についていることが多いものですが、なぜパソコンにアース線がついているのか不思議に思う人もいるでしょう。アース線には、ノイズを低減させるという役割もあるのです。パソコンは、とても複雑な電子回路を搭載しています。そのため、電磁波が発生しやすくなってしまうのです。この発生した電磁波が、ノイズとなってしまい、ラジオやテレビの受信状況や、インターネットのwi-fi接続に影響を与えてしまうのです。最近、テレビの受信やネットの接続状況が少し悪いなと感じたら、パソコンのアース線を接続すると、解決するということもあるようです。
アース線が必要な意味④:電圧を均等にする
アース線が必要な意味④は、電圧を均等にすることです。アース線は、強い電圧がかかってしまうと、壊れてしまうような電化製品にもついています。例えば、パソコンやテレビ、ゲーム機やなどです。複雑な電子回路によって作られている、このような電化製品の種類は、強い電圧がかかると、壊れてしまいやすいものです。複雑な電子回路を搭載した電子機器に、大きな電圧を与えないようにするために、アース線を繋いで、電流を地面に流すようにする必要があるのです。
アース線が必要な意味⑤:落雷被害の低減
アース線が必要な意味⑤は、落雷被害の低減です。先進国である日本で、電圧の大きな変化が起こることはありませんが、自然災害である落雷により、突然大きな電圧がかかってしまうこともあります。アース線をきちんと接続しておけば、電流が地面に流れるため、落雷の強い電圧による被害を最低限に止めることができるのです。アース線を繋ぐことにより、電磁波もおさえることができます。

アース線がある電化製品とは
アース線は、電化製品の電気を流すのが、主な役割であることがわかりました。それでは、アース線は、どのような種類の電化製品についているものなのでしょうか?アース線がついてある電化製品についてもチェックしておきましょう。
水まわり・湿気が多い場所に設置する電化製品
アース線がついている電化製品は、水道など水まわりで使用するものや、湿気の多い場所で使用するものになります。水まわりで使用する電化製品は、水がかかり、感電してしまう可能性が高いということと、使用する電力が大きいものが多いため、アース線がついているのです。ご存知の通り、水は電気を通しやすいため、感電しやすく大変危険です。平成17年度から、電気事業法という法律によって、大型の電化製品に使用するコンセントには、必ずアース線を取り付けなければならないということが義務化されています。
アース線がコンセントプラグについている電化製品には、冷蔵庫・電子レンジ・食器洗浄器・洗濯機・便座洗浄器など、水まわりや、湿気の高いところに設置して使用する種類のものと、パソコン・ディスプレイ・ゲーム機器など、複雑な電子回路を用いている種類のものがあります。これらの種類以外の電化製品にも、アース線がついていることがありますが、アース線がコンセントプラグについている場合は、アース線を接続したほうがいいと考えていたほうが安全です。
電化製品のコンセントプラグが、3つになっている種類の場合は、3つ目の金属突起がアースの役割を果たしているため、別途アース線を繋ぐ必要はありません。コンセントの種類とあわない場合は、変換器を使用するなどして、対応するようにしてくださいね。

アース線の取り付け方
アース線コンセントの種類を確認
アース線を取り付けることの必要性は、ここまでで十分に理解できたのではないでしょうか?アース線を取り付ける前には、まず自宅のコンセントの種類を確認してください。コンセントのアース端子には、ネジでアース線を取り付ける種類のものと、差し込むだけでアース線が接続できるワンタッチタイプの種類のものがあります。また、コンセントによっては、アース線を繋ぐアース端子がないものも多くあります。コンセントにアース線を接続できるアース端子がある場合の、アース線の取り付け方を紹介します。
アース線をネジで止める種類の取り付け方
アース線をネジで止める種類の取り付け方を紹介します。アース線を取り付ける前には、必ずコンセントプラグは抜いた状態で行うようにしてください。コンセントプラグを挿した状態でアース線の取り付けを行うと、感電してしまう恐れもあるため、十分に注意してください。コンセントの一番下にカバーがついたものがあれば、それがアース線を取り付けるアース端子になります。古い住宅などのアース端子は、カバーがついておらず、くるくると回すネジがそのままついている種類のものもあります。
電子レンジのアース線の取り付け方!コンセントにアースがない場合の対処法 https://t.co/alcPrnabyg pic.twitter.com/DCiFzRTsbH
— LIFELAB (@LIFELAB9) July 5, 2019
カバー付きの場合は、まずカバーを開けると、ネジがついているので、そのネジをドライバーを使ってゆるめます。電動ドライバーではなく、手動で使用するタイプのドライバーで大丈夫です。そのネジをゆるめると、下にある金属板もゆるみます。金属板がゆるんだら、金属板の下にアース線の銅線の部分を差し込んではさみましょう。差し込んだら、ネジをドライバーで締めてアース線を固定させます。カバーを閉じれば、アース線の取り付けは完了です。とくに難しいこともなく、女性でも簡単にアース線の取り付けは行うことができるでしょう。
アース線を差し込む種類の取り付け方
アース線を差し込む種類の取り付け方を紹介します。比較的新しい住宅やマンションには、アース線を差し込むだけで取り付けができる種類が増えているようです。アース線を差し込んで取り付ける種類は、ワンタッチ式ともいわれています。差し込むタイプのコンセントも、カバーがあるタイプと、カバーがないタイプがあります。こちらの種類も、コンセント盤の一番下にアース端子がついていることがほとんどです。アース線の銅線部分をコンセントのアース端子に差し込みます。カバーがある場合は、カバーを閉じてください。これだけでアース線の取り付けは終わりです。
アース端子がひとつしかない場合は?
自宅のすべてのコンセント盤に、アース線を差し込むアース端子があるとは限りません。アース端子のあるコンセントがひとつしかないということもあるでしょう。実は、アース端子に差し込むアース線は、いくつ差し込んで使用しても問題ありません。キッチンであれば、ひとつのアース端子に、電子レンジと冷蔵庫のアース端子に、それぞれのアース線を取り付けるというやり方でも問題はありません。ひとつしかないからと、アース線を接続するのを諦めずに、ほかのコンセントにあるアース端子に繋ぐようにしてみてくださいね。アース線は取り付け方もとっても簡単で、簡単に感電・漏電といった危険を防ぐことができるものですから、接続するようにしましょう。

アース線のコンセントがない場合は?
アース線は、水まわりや湿気の多い場所で使用する電化製品は、接続が必要なものです。しかし、アース線を取り付けしたくても、自宅のコンセントにアース線を取り付けるアース端子がないということもあるかもしれません。自宅にアース線のコンセントがない場合は、どうしたらよいのでしょうか?
アース線のコンセントがない時の対応①:アース端子のあるコンセントを設置する
このアース端子使いやすそうでいいな pic.twitter.com/OL1rrxIjnS
— punix (@punixkernel) September 1, 2018
アース線のコンセントがない時の対応①は、アース端子のあるコンセントを設置することです。アース端子のあるコンセントを設置する場合は、自分で行うことはできませんから、専門の業者に依頼することになります。コンセントの設置などの電気工事は、電気工事士の資格を有する人しか対応することができません。自分でコンセントの設置に挑戦するようなことは絶対にやめてください。知識のない人が、コンセントなどの電気を扱うと、感電してしまう可能性が非常に高く、大変危険です。必ず専門の業者に依頼して、アース線を繋ぐアース端子のあるコンセントを設置してもらうようにしてくださいね。
アース線のコンセントがない時の対応②:アース端子のあるコンセントに取り替えする
トイレにアース端子があったので、部屋まで引き込んで壁コンセントにアースを繋いでみました。コールド電位は6Vくらいまで下がりましたが、ノイズも音も逆効果でした。元はエアコンや冷蔵庫などにつながってるでしょうから当たり前といえば当たり前でしょうけどね…。 pic.twitter.com/x37Db4M96o
— MacBS (@macbs) May 16, 2018
アース線のコンセントがない時の対応②は、アース端子のあるコンセントに取り替えすることです。現在設置してあるコンセントを、アース線を取り付けることができるアース端子つきのものに取り替えてもらうのもよいでしょう。もともとある場所のコンセントを取り替えるため、今までと同じようにコンセントを使用することができ、便利です。ただし、コンセントの取り替えに関しても、電気工事士の資格を持った人しか、工事、対応することができません。コンセントを取り替えする場合も、専門の電気業者などにお願いして、アース端子のあるものに取り替えてもらいましょう。電気の知識のある電気工事士は、アース線についても詳しいため、わからないことなどがあれば、質問してみるとよいでしょう。
アース線のコンセントがない時の対応③:漏電遮断器を使う
アース線のコンセントがない時の対応③は、漏電遮断器を使うことです。アース端子のついたコンセントを設置してもらいたいけれど、賃貸住宅に居住していて、勝手に電気工事をすることができないということもあるでしょう。賃貸住宅の場合は、個人の判断で部屋内の電気工事などを行うと、壁に穴を開けることになるため、契約違反として罰金を請求される可能性もあります。まずは、管理会社などにコンセントの増設や取り替え工事をしたい旨を伝え、工事を行ってもいいか問い合わせてみてください。
OKの返事をもらえることもあるかもしれませんが、賃貸の場合は、工事が禁止のところが多いため、コンセントの工事ができないことも多いはずです。そういった場合は、どうしたらいいのでしょうか?漏電を防止するための安全対策ができる漏電遮断器を使用するのがおすすめです。コンセントのプラグに差し込むだけで、漏電を防いでくれます。「ビリビリガード」という商品が、アース線代わりには人気でおすすめです。これなら、電気工事をする必要もなため、賃貸に居住している人でも安心して、電化製品を使用することができるでしょう。

アース線が届かない場合は?
アース線延長コードに付け替え
アース線をアース端子に接続したいけれど、電化製品のコンセントプラグについているアース線が短すぎて、アース端子まで届かないというケースもあります。アース線が短くて、長さが不足している場合は、長さが十分にあるアース線に取り替えましょう。アース線は、ホームセンターや、家電量販店、電気専門店などでも手に入りますし、ネット通販でも簡単に購入することができます。どれくらいの長さのアース線が必要なのか、しっかりと必要な長さもチェックしておきましょう。
また、アース線を長いものに取り替えする場合は、もともと電化製品についていたアース線と同じ種類のものを使用するようにしてください。太さや種類などもきちんと確認しておきましょう。ホームセンターなどで、長いアース線を購入する場合は、もともとついていたアース線を持っていくと、間違える心配がなく安心です。
アース線の外し方
アース線の長さが足りず、延長アース線に取り替えるときは、まず電化製品についているアース線を取り外す必要があります。アース線の取り外し方を説明しますので、参考にしてください。電化製品のアース線は、ネジで止められていることがほとんどです。手動ドライバーを使って、ねじ止めされてあるアース線のネジをゆるめて、アース線を取り外しましょう。取り外したときのネジは、延長アース線を取り付けるときにも使用することになるため、失くさないようにしてください。
洗濯機のアース線取り付け方法とその役割!ない場合の対処法や外し方は?https://t.co/AdRQhWmXrQ
— araou (@araou_jp) August 28, 2018
もともとついていたアース線を取り外したら、新たに準備した延長アース線を取り付けましょう。取り外したときの手順の逆を行えばよいだけです。延長アース線をつけて、ドライバーでネジを締めて固定してください。延長アース線への取り替え作業は完了です。取り替えが延長アース線を、コンセントのアース端子に正しく接続しましょう!これで安心して、水まわりの電化製品を使うことができますね。
アース線結合のやり方
アース線の長さが足りない場合は、延長アース線を新たに購入してもよいですが、使用していないアース線が2つ以上あるのなら、その2つを結合させて、長くさせることも可能です。または、電化製品についているアース線に、延長用のアース線を結像させて長くしてもよいでしょう。アース線を結合するときは、絶縁テープが必要となるため、ホームセンターなどであわせて購入しておいてください。アース線とアース線を結合するときは、まずアース線のまわりについているビニールの皮膜を剥がします。ビニールの皮膜を剥がすと、中の銅線がむき出しになるはずです。
このむき出しになった銅線同士を結んで、上から絶縁テープで巻きつけて保護すれば完成です。アース線の銅線がくっついてさえいれば、電気は通過するため、結び方などに決まりはありません。アース線とアース線をくっつけるときに、半田ごてを使用すれば、よりスッキリきれいに結合させることができます。半田ごてを使って、銅線と銅線をくっつけたら、その上から絶縁テープを巻きつければよいだけです。アース線の結合のやり方もとても簡単なので、アース線が届かないからと接続を諦めずに、延長するなどして、必ずアース線を繋ぐように心がけましょう。

アース線が必要な意味を理解しよう
アース線は、取り付けなくても電化製品の使用ができるため、繋いでいない人も多く、軽視されがちです。しかし、アース線は、電気を安全に地面に流し、漏電による感電をしっかりと防いでくれるとても重要なものなのです。水まわりや湿気の多い場所に設置する電子レンジや、洗濯機には、必ずアース線を繋いで安全に使用するようにしましょう。また、トイレのウォシュレットも、水を使用する電化製品であるため、アース線の取り付けが必要です。いまいちど、家の中の電化製品をチェックしてみて、アース線がきちんと取り付けられているかしっかりと確認してみてくださいね。アース線が必要な意味を理解して、正しく取り付けて、電化製品を安全に使用しましょう。